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2023年05月15日21:20

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コサークの反撃開始か

■烏ロ戦争、次なる局面へ■

先日ゼレンスキー烏大統領が大規模反転攻勢を予告したが、5月12日、早くも過去3日間に17平方キロメートルを解放(奪回)したとウクライナ軍の報道官が報じている。

ウクライナ軍は極めて厳しい情報統制を敷いている。この事からもゼレンスキー大統領の予告は決してブラフではないと考えられる。

しかしそれでも少しずつリークされ始めた。

烏ロ戦争に関心のある方には言うまでもないが、この戦争、戦線は各地にある。

南部へルソン州方面
南部ザポロージェ方面
東部リシチャンスク、クレミンナ方面
東部クピャンスク方面
東部ドネツク市方面

そして今回ニュース記事になっている東部バフムート方面で、つごう約700kmにも渡って戦争が行われている事になる。全てを網羅し、活字に表示するのは不可能なので、今回はバフムート方面のみにさせて頂く。

中でも最大の激戦地はニュース記事にある東部バフムート方面だ。




▲地図をスクロールすると、より地名が分かりやすくなります。なお、バフムート戦線のウクライナ軍の司令部は西側、Chasiv Yar(チャシフ・ヤー)という街にあるそうです。この地域は丘になっており、沼や池に囲まれ、守りやすい地形です。

バフムート市街地の面積は約63平方キロ。大体JR山手線の内側ぐらいだ。

ウクライナの報道官の裏を取るべく、他のマスコミの情報を検索したところ、アメリカのCNNもバフムート北方でロシア軍はウクライナ軍の反撃に遭い、5kmほど後退したと報じている。バフムート市街地南部でも反撃が見られる。幹線道路付近まで達したという情報がある。

5月9日、対独戦勝記念日の時点ではバフムートの実に85%以上はロシア軍・民間軍事会社のワグネル(ワグナー)の手に落ちており、それからわずか数日で反転攻勢どころか、猛反撃に転じている。

5月12日はバフムート西部のベルキウカ貯水池から東進しつつ、奪回したロシアの陣地を固めながら進軍を続けている。その東にはヤヒドネ、ベルキウカがターゲットとなる。この2つが陥落すると、バフムート方面で鉄道までウクライナ軍が迫る事となる。

5月13日、バフムート戦線南部のクリスチウカを守るロシア軍の第四自動車化狙撃旅団の司令部にウクライナ軍が攻撃を加え、旅団長、参謀長らが戦線を離脱したという情報が出て来た。司令官のマカロフ大佐が戦死したとロシア国防省が14日に発表した。司令部は壊滅的な打撃を被ったと云えるもしれない。

うっかりした事は云えないが、皆さまが御覧になる頃にはクリスチウカはウクライナ軍によって陥落している可能性も高い。

しかしながらバフムート中心部ではロシア軍とワグネルの合同軍が居座っており、特にバフムート工業大学の建造物はロシア軍に再度占領されている。特殊部隊のスペツナズが壊滅同然の今となってはロシア陸軍最強の部隊かもしれない。

とはいえウクライナ軍もロシア軍も共に戦術に大きな変化はない。ウクライナ軍は米・欧から支援を受けているといっても、弾薬の物量ではロシア軍に劣る為、可能な限り効率的かつ息長い戦い方をし続け、ロシア軍は人的損耗を顧みず、物量による、ナポレオン戦争からの「伝統」による消耗戦を展開し続けている。それに対し民間軍事会社の創始者のエフゲニー・プリゴジン氏は5月11日、テレグラムで怒り心頭で

「ショイグ(注・ロシア国防相)出てこい! 貴様の拙劣な戦術がこのような事態を招いたのだ。責任を取って、軍を立て直せ!!」

とただでさえいかつい彼が鬼の形相で怒鳴っていた。まあ比較的自由にモノを云える立場の彼だが、送付した書面をネットで公然と公開までしているので、そこまで言って良いのかいと気になってしまうほどだ。

ここへ来て漸くアメリカのオースチン国防長官がウクライナ軍に対し、米陸軍が保有している精鋭のエイブラムス戦車、31両をウクライナ軍に供与し、早ければ9月中に実戦配備することになると述べた。長官はエイブラムス戦車を運用するのに必要な訓練だけでなく、インフラ構築も不可欠なので、これ以上納期を早める事は出来ないと述べたものの、既に実車はドイツに到着しているという情報もある。

ただ長官の発言から現代の戦争はネットワークを使用した戦争だという事は陸戦でもいえるかもしれない。喩えて言うならば、個人戦ではなく、ネットワーク戦というべきか。

アメリカの戦争研究所(ISW)などの分析を考えると、バフムート方面の実に85%近くがロシアの手に落ちていたのが、現在は30%近くまでウクライナ軍が奪回している可能性があるという。事実だとすれば反撃が始まったと言っても良い。

アメリカのウクライナ軍への供与は他の欧米主要国と比較し、緩やかだが、イギリスのウォレス国防相は5月11日、下院でウクライナ軍に対し、射程距離250km〜300kmに達する巡航ミサイル・ストームシャドーを複数供与した事を認めた。

最近南部、東部で原因不明の爆発が多発している。これが全てストームシャドーの仕業という訳ではないが、もしこれがウクライナ軍の東部最大の要衝・スラビャンスク、クラマトルスクに配備されたら、ロシア軍の補給基地のベルゴロドは完全に射程に入る。

何と既に使用されていた可能性を示唆する情報が入って来た。

米軍の保有するADB-160Bというデコイミサイルの残骸がルハンシク州から見つかったというのだ。このミサイルは敵レーダーをかく乱する目的で使用されることが多い。

日本は周辺のならず者国家共に伍する為、アメリカから巡航ミサイルのトマホークを大量に導入するらしいが、果たしてそれが適切なのか研究する材料になる。トマホークは核弾頭も搭載することが可能だが、巡航ミサイルは飛行機と同様で、弾道ミサイルと比較すると速度は遅い。デコイミサイルもセットで導入し、飽和攻撃で運用しないと意味がないかもしれない。

最後まで御覧頂きまして、ありがとうございました。

写真:イギリスが供与した長距離巡航ミサイル・ストームシャドー
31台の供与が決まったアメリカのエイブラムス戦車
怒りの形相のエフゲニー・プリゴジン氏


■ウクライナ軍バフムートで進撃 ロシア軍も事実上の後退を認める
(朝日新聞デジタル - 05月13日 21:19)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=7409965
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