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2023年02月04日17:15

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【バレエ】配信・東京バレエ団「くるみ割り人形」

「東バが『くるみ』全幕の配信をしているよ」と、お師匠さま。

昨年12月23日、兵庫県で上演されたもので、主役は秋山さんと宮川くん。配信(無料)はすでに1月30日から始まっており、明日5日2100時までだから、興味のある方は急いだ方がいい。

視聴方法は簡単、事前登録などは一切不要で、下の紹介サイトにある配信URLをクリックすると配信画面が現れ、あとはスタート・アイコン(▷)をクリックするだけ。

https://spice.eplus.jp/articles/314039

どういうカラクリかは不明だが、お師匠さまの新調したばかりのPCでは画質が一段落ちた状態で再生が始まったとのことなので、画像が荒かったりダンサーの動きがギクシャクしていたら、画面右下の「設定」で画質と通信速度の確認を。

東バの舞台を観るのはいつ以来だろうと調べたら、2019年3月の「海賊」初演、4年も前だった。「くるみ」に至っては記録を付け忘れたのでなければ2014年12月が最後。当時の東バは世代交代中の模索期と言うか魅力的な自家製ダンサーが少なく、踊りのレベルも舞台によってムラがあったことから、どうしてもシェフチェンコとKというレベルが高くコスパも良いバレエ団にばかり足が向いてしまった。

*「ぱろは『ドンQ』の配信も観てるよ?」とお師匠さまからご指摘をいただいたので調べなおしたところ、2021年1月の配信を観ていた。しかもキトリは秋山さん。(笑) 当時はコロナによる上演中止が相次ぎ、ダンサーたちも現状維持がやっとの状態だったため印象に残る舞台ではなかった・・・と言い訳をしてみる。(笑)

東バの「くるみ」は、以前は保存を目的にしているんだよと揶揄したくなるほど舞台装置なども使い古されたワイノーネン版だったが、現在はそれをベースとした芸監ユカリューシャさんの版。「でもあんまり変わらないよ」と、お師匠さまは微笑ましそうに語る。我が師の「謎の微笑み」の謎を探るべく、さっそく観てみることにした。

正直なところ、観る前はあまり期待していなかった。初演とは言え2019年の「海賊」にはあまり良い印象は無かったし、その後はコロナというダンサーたちの成長を阻む厄災もあったからだ。

しかし観終えた後、テレビの画面に向けて拍手しながら、配信を教えてくれたお師匠さまに心からの感謝を捧げた。そこには慣れ親しんだ「ソ連の」バレエがあったからだ。Kは上手いけれどソ連ぽくはないし(良いとか悪いとかではなく、あくまでも好みの話)、シェフチェンコでチャイコフスキーを観る機会は絶望的、ロシアのバレエ団を招聘するにはいろいろな意味でリスクを伴うからプロモーターも当分様子見だろう。

嬉しかったのは踊りのスタイルがソ連風だったから「だけ」ではない。ダンサーたちのレベル向上無くしてソ連スタイルを楽しむことはできない。

音楽に乗り自然と揃う群舞、のびやかな手足のモーション、空間を包み込むような滑らかな動きは、どれほど観たかわからないマールイやシェフチェンコ、映像に残るロシアン・ダンサーたちの踊りと重なる。雪の場と花ワルの群舞を眺めていたら、ついうるうるしてしまった。

もちろん、研鑽の余地はまだまだある。秋山さん、宮川くんとも踊りは正確で美しいが、秋山さんは止めの甘いところや勢いで誤魔化しているところもあり、宮川くんはウクライナやロシアのダンサーたちと比べるとダイナミックさや表情の豊かさが物足りない。ソリストのレベルにはばらつきがあるし、群舞のタイミングももっと合わせられる。

しかし気負いが無く、キレと優雅さが同居する踊りは紛れもなく「ソ連」。ユカリューシャさんの指導が、まさに開花しつつあるのだろう。
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