1月20日、朝から快晴(於四万温泉)。
朝、7時ちょうどに目が覚めた。しばし来し方行く末を思うものの、しょせん行き当たりばったりの人生なので霧が立ちこめた山岳道路くらいにぼんやりしている。
7時50分くらいになってバイキング会場へ。昨日とメニューは同じようなものだった。昨日はごはんもパンも食べなかったが、本日は小さなバターロール1個をオーブントースターで焼き、ブルーベリージャムを付けていただく。これが存外美味しいと感じた。バイキング会場に集う皆様は結構テーブルと料理台を往復されているようだが、自分は珈琲のお替わりをしたくらいで一回のみだった。
いったん部屋に戻ってすぐ、大浴場へ。混んでいなければ本の続きを読むつもりで風呂バッグに入れた。案の定、一人しかいなかったので、10時近くまで読書をしながらの半身浴を楽しんだ。
チェックアウト前までにすべきこと。スマホに旅行支援クーポンアプリをインストールし、ホテルのフロントでもらった私用の4千円クーポンを読み取ること。こういう手間をさっきのバイキング会場にいたジジイババアはやるのだろうか、と思わないでもない。
午前10時40分、チェックアウト。
実にいいお宿でありました。
四万温泉の街場までのろのろと歩く。そして、バスの発着時間を確認したあと、一昨日に立ち寄って「また来る」と告げた和菓子屋「楓月堂」へ。
何しろ4千円のお買い物ができる。
恩義のあるかたに羊羹2本セット(+宅配料)、夢まくらというお菓子や地元産の花豆などを買い、もしアプリが機能してなかったら買い直ししようかなどと不安になったが、金額は4千円引きになった。やれやれ。
イートインスペースにテーブルがあったので、恩義ある方にメモ用紙を使って手紙を書く。何しろバスの出発まで1時間半もあるのでゆっくりと字を書くと、硬筆検定の見本みたいな字になった。
『楓月堂』の雰囲気、よろし。女将の接客、よろし。
精算を済ませて店を出ようとしたら、「はい、これ」と夢まくら2個を渡してくれた。これはバスの中でいただきましょう、こんなサービスを受けちゃっていいのかしら、と嬉しく思う。
バスが来るまでの時間、共同湯「河原の湯」にいる予定としていた。
これだけ四万温泉に通っているのに、まだ入ったことがない。
期待感が高まる。
ドアを開けたら、脱衣カゴの一つが埋まっていた。1名くらいだとありがたい。
浴室扉を開けたら、真正面に安楽座のポーズで瞑想するガイジンさんがいた。ヨーガについてはよく知らないが、いかにも本格的なポージングで、なんだか来てはいけないところに来てしまった感が湧いたが、私が別に謝ることもない。
ひと言、こんにちは、と挨拶をしたら、こんにちはと返事があった。
それから40分くらい私と彼は交代ばんこで湯に浸かったり、床に座ったりしていた。私はヨーガこそしなかったが、彼と同じく瞑想に耽った。汚れちまっている精神を清浄な温泉の湯気で洗い払いたい。
心身が温まる。
ガイジンさんより先に私が浴室を出た。時計を見るとまだ20分くらい時間の余裕はあったが、万が一乗り過ごしたらという不安。
高速バスは定刻15分前に来た。
バスのなかは既に暖房が効いているので湯冷めの恐れが消えた。
午後6時前、東京駅着。首都高に入る手前で大渋滞があった関係で到着時刻が延びたが、感心したのはドライバーの腕前だった。見事なほどのハンドルさばきと、車線変更のタイミング! 最後の1時間、自分が運転するシミュレーションをさせてもらった。だからバスを降りた時にはぐったりしてしまった(苦笑)。
2泊3日がひどく短く感じた。今度来る時は3泊でもいいな。
来月もまたどこかへ旅に出よう。まだ東京駅の構内を歩いている段階で、そんなことを思っていた。
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