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2023年01月07日17:27

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フリマ出品、初体験

 5日金曜日、日記を書かなかったのには遠因がある。
 午後10時から「坂本龍一 Playing the Piano in NHK & Behind the Scenes」という番組を真剣に観ていたら、重度のガンと闘いながら日々、「スケッチ」と坂本自身が称する音楽を楽譜に写し、遺書代わりの新作アルバムに挑もうとする姿に圧倒されてしまった。
 図書館で「新潮」の連載インタビューを毎月、読んでいる。少年時代から現在までを問わず語りのように振り返る半生記、タイトルは「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」。
 ガンに罹患して以来、彼は絶え間なく死を意識している。それがどれほどに怖く、どれほどにせつないのか、(少しだけ)わかる。友人がガンの闘病の末、一昨年に亡くなった。4年間、彼はほぼ毎日、私にメールを送ってきた。今日の病状、今日の読書、今日の将棋番組、今日の痛み! メールを真剣に読んでいると、こちらまで身体の変調に対して敏感になり、時々はシンクロニシティが起きたものだ。
 NHKではスタジオライブのフル演奏も流していた。ほぼモノクローム映像で、彼の痩せた頬や口元に深い陰翳があった。自分よりずいぶんと歳の離れたお兄さんという感じだが、それはデビューが早かったからであって、実年齢はそんなにも離れていない。俺もそのうち死を前提にした生活になるのだろう。坂本は模範になるモデルだ。

 翌日の金曜午後3時、市役所に出向いた。キックしてもエンジンが回らない原付バイクを処分するため、廃車届をもらいに行ったのだった。買い取り業者にお願いすることもできるが、その分、こんなボロの原付だと逆にお金を支払わさせられる可能性大だ。
 フリマで物を買うことはよくあるけれど、売ったことはない。
 この原付を試しに出品してみようと思いついたのだった。
 廃車届を持って帰宅後、原付バイクをiPhoneで写真に収めた。次にネットで某フリマサイトの出品方法の手順を確かめ、いきなり紹介文を書いてみた。
 値段をいくらに設定すればいいのだろう? 原付の型番をそのフリマサイトで打ち込むと、不動車の場合は0円から数千円であることが掴めたので、1800円にした。原付の自賠責が半年分残っているので、それも付けてのプライスだ。
 こういう面倒なことはさっさと片付けちゃえ。
 わずか10分くらいで投稿を終え、初めての出品はあっさりと終わった。
 コーヒーを飲みつつ、1800円では1週間売れない→1000円に値下げする→また1週間待つも売れないので、今度はゼロ円にする→引き取り手が現れる。自分の青写真はこんなシミュレーションだ。エンジンが掛からない原付はメールやネットができないスマホと同様、価値はない。
 ともあれ1月いっぱいで処分できたらいいのにな、とお花畑的な妄想を抱いたのだった。
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