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2022年12月19日03:27

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いやぁ、久しぶりに笑った笑った。ピーター・シーガル監督「マイ・スパイ」(2020)。

そういえば、こういうコメディー映画をずいぶん見ていなかったなと思いました。ざっと今年になってから見た映画のタイトルを見直しても、ここまで笑った記憶がありません。とはいえ、もちろん爆笑に継ぐ爆笑というコメディー映画ではなく、ちょっと“いい話”を気持ちよく見せてくれる“小品”なので、それもまた好感が持てる訳です。

物語は、マッチョなCIAスパイのJJ(デイヴ・バウティスタ)がプルトニウムの取引に潜入するのですが、交渉相手から“見たことがない”と言い出されて正体をバラしてしまいます。しかし百戦錬磨のJJは、単身このギャングたちを粉砕してしまう。そもそもこのあり得ない大活躍が笑えます。逆にそこで笑えない方は、この映画を見るのを止めた方がいい。

でもって上司(ケン・チョン、写真3)から、プルトニウムで核兵器を作ろうとしている兵器商人の関係者を隠しカメラで監視するという閑職に回されたJJは、彼の強引なスパイ活動に惚れ込んでいるIT技術者のボビー(クリステン・シャール)と、兵器商人が接触するであろう兄嫁ケイト(パリサ・フィッツ・ヘンリー)とその娘ソフィー(クロエ・コールマン)を監視するわけです。ところが頭のいいソフィーに感づかれて…という展開。

デイヴ・ボーティスタって、僕は初耳の名前だと思っていましたが、「007/スペクター」などで見てるんですね。こういうイカツイ男優は記憶から除外するアタマの仕組みになっているので、記憶装置に入っていません。むしろ監視対象の美人妻パリサ・フィッツ・ヘンリーに見覚えが。でも何で覚えたのやら…。

とにかく9歳のおしゃまな小娘に、強面のスパイ野郎が振り回されるわけです。それに対して強気に出られないJJの、見た目と内面のギャップが楽しい。とりあえずケン・チョンがCIAの中心人物だという設定から、そんなワケないだろと思ってしまうもので、実に簡単に乗せられてしまいました。

冒頭の派手な活劇から、不承不承の監視仕事へと転じるドタバタで20分。あとはソフィーの学校生活を助けたりする日常コメディーとなります。しかし、家族もしくは意外な友人を同伴するという参観日には、JJが“CIAのスパイだ”と語り、“このことを誰かに話したりしたら抹殺する”というあたり、僕にはツボでした(写真2)。

とにかくデカいJJと、機転の効くソフィーの漫才が楽しい。ピーター・シーガルという監督さんは「50回目のファーストキス」という佳作があるのですが、それ以外はあんまりパッとしませんね。でも今回は「50回目のファーストキス」に匹敵する面白さでした。100分という上映時間も、ちょうどいい感じです。

ということで、武器音痴のボビーが自動小銃の弾倉を落っことすとか、ベタなギャグが並んだところで、もともとの設定のムリさを脅かすものではありません。一世一代の晩餐会を開きながら、参加者を全員殺してしまうという無謀なドラマを見た後ですから、この「マイ・スパイ」には諸手を挙げて賛同します。

そういえば「ザ・メニュー」のことを、“今まで見た映画の中でサイテーの映画”と言いましたが、さっき今年見た映画のリストをざっと見直していたら、「私は最悪。」という最悪な作品を思い出しました。ほかにも「アングスト」なんていう、どうしようもない駄作が思い出されたのです。あかんで、そんなんばかり思い出してたら。

しかしカマヘンのです。「マイ・スパイ」を大いに楽しみましょう。大見得を切っているのにダダ漏れの内容の映画を見るよりは、「マイ・スパイ」のクロエちゃんを楽しめばいい。あと数年したら彼女もクロエ・グレース・モレッツのように羽ばたいてくれるでしょうから。←タイプとしては、リーズ・ウィザースプーンですけどね。

とりあえず溜まっていた鬱憤を晴らせて、僕の健康状態はぐんと良くなりました。一日1万歩というお約束を3日連続でクリアーした気分です。この調子で映画を見続けるぞ!
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