mixiユーザー(id:2391655)

2022年10月30日18:50

368 view

神宮スズメの独り言2022秋〜51〜4年生と1年生と最後の秋

昨日の日本シリーズではヤクルトがスミ1安打で敗れたが、午前中に行われた東京六大学野球では明治がスミ1安打で勝利した。放った安打は1回のたった1本だけ。四球の走者を連続ワイルドピッチで3塁まで進めると宗山君のタイムリーでドラフト1位指名を受けた立教の荘司君から1点先制。明治はその後無安打だったが虎の子の1点を守り切って勝った。

そして今日の明治の先発は1年生の久野君。第6週の慶應2回戦では初先発で6回を投げて2安打無四球無失点。試合は9回に慶應の萩尾君の同点3ランが飛び出して勝ち投手の権利は失ったが9回の裏に箕尾君のサヨナラ打で勝利し、明治は優勝争いをする慶應2回戦で1勝1敗に持ち込んだのだった。

そして今日の立教2回戦。久野君は再び先発した。慶應との3回戦を落とした明治は立教戦で勝ち点4を確保して早慶戦で早稲田が勝ち点を挙げることを祈るしか春秋連覇の望みはない。そのための重要な試合だ。

久野君は慶應2回戦同様素晴らしい投球を見せた。彼の最大の特徴はストライクを取ることをまったく苦にしないずば抜けた制球力だ。二段モーションに近いゆったりとしたフォームから繰り出されるボールは正確に捕手の構えたところに到達する。どちらかというとサウスポーは制球が悪い投手が多いが、彼にはそんな苦労などみじんもない。

今日も3回をきれいに3人で片づけた。そして明治は2回、立教の先発池田君から1点を先制する。しかもそのタイムリーを放ったがこの1年生投手である久野君だった。

2つの四死球と安打で2死満塁のチャンスを作ると、そこで久野君はきれいにミートしてレフト前に運んだ。序盤は久野君の投打にわたる活躍で1−0とリードした。

だが、ボクは久野君に対して確かめたいことがあった。走者を出した時の投球だ。走者が出れば二段モーション的な投球はできない。同じセットポジションからの投球ではあるが、クイック投球になると制球が乱れる傾向にあるのは慶應戦でも感じていた。もちろんだからといって四球を連発するような投手ではない。だが、ボール先行となるとどうしても遊びがなくなり甘い球が出がちだ。

立教は4回の裏、1死から西川晋太郎君がレフトオーバーの2塁打を放つと、続く道原君はライト前に運び、山田君の犠飛で立教は同点に追いついた。

そして6回の立教。久野君は1死後、リーグ戦デビュー以来13イニング目にして初めての四球を与える。盗塁で2塁を奪われると西川晋太郎君のセンター前の安打で逆転を許した。

しかし、これは二遊間を抜けんかとする打球に明治の2塁手村松君がダイビングでグラブに当てたための生還だった。もしそのままセンターへ抜けていれば前進守備の外野陣を見て本塁突入はしなかっただろう。

久野君にとっては不運な失点となり、彼はここで降板した。

久野君は将来性を感じる投手だ。なんといっても絶対的な制球力が彼の魅力だ。さらにスピードが増せばその魅力は倍増する。そしてこの段階で彼はもう課題も見つかっている。走者を出した時の投球術とこの日2つとも決められた盗塁対応。しかし、明治にとって優勝するためには負けられないという試合でこの堂々たる投球は来季以降の明治にとっても大きな戦力としての目途がたったとも言えよう。

そして明治は今日は久野君を助ける場面が訪れる。慶應2回戦では継投陣が9回に崩れて同点とされ久野君の勝ちの権利を消してしまったが、今日は8回に宗山君の逆転2ランが飛び出して久野君の負けを消した。

立教は6回の裏、池田君が先頭打者だった。ボクは代打かと思ったが、そのまま打席に立って三振。そして7回の表、先頭の飯森君が安打で出ると宗山君の本塁打が飛び出し、さらに上田君にも安打を打たれて降板した。立教は宮君をリリーフに送ったが慶應2回戦でも9回表に同点3ランを浴びたあとサヨナラ打を放った蓑尾君のタイムリーで4−2。この2点差は大きかった。

立教は8回に1死2塁、9回にも無死から走者を出したが後続が続かなかった。

来週は早慶戦。それ以外の4校はこれで全日程を終了した。惜別の秋のリーグ戦。今日も来季を見据えた下級生の起用や最後の4年生の出場もあった。応援団もコロナの影響もあって外野席応援など満足いく4年間ではなかったかもしれない。しかし、それでもこの4年間は彼らにとってはかけがえのない濃密な時間だったはずだ。リモート授業などでキャンパスにすら行けない時期でさえ試合ができた野球部。たとえ外野席からであろうと応援を繰り広げた応援団。

こういう時期に味わったからこそ彼らにとっては何物にも代えがたい青春だったと将来思い起こしてほしいとボクは思っている。

明治は勝ち点を4に伸ばして暫定1位。来週の早慶戦の結果待ちとなるが、まだ優勝の可能性を残している。当然4年生はまだ引退ではなく明治神宮大会に向けての練習を続けるはずだ。



2022年10月30日 東京六大学野球秋季リーグ戦 第8週2回戦(於 名神宮野球場)
明治
010 000 030 = 4
000 101 000 = 2
立教

1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2022年10月>
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031