今日の第1試合で中央が勝利し8勝4敗の勝ち点4とした。青山はこれまで7勝3敗の勝ち点3。今日勝てば8勝3敗の勝ち点4となって勝率で優勝が決定する。そして相手の駒澤は最下位が決定している。
スタンドはいつもの神宮とはまったく違った。第1試合前からのチケット売り場の行列が違う。そして第1試合が終盤になると3塁側のスタンドがどんどん埋まっていく。勝てば優勝の青山だから当然だ。だが、駒澤も実は負けてはいない。もともと普段なら青山よりもずっと多い観客を誇る駒澤だ。さらに中畑さんらのOBもいつもの場所に陣取っている上に、着替えを終えた中央のチアやブラバンメンバーも駒澤サイドに陣取る。そしてネット裏には緑のジャージを着た2部優勝の可能性がある専修のデータ班がカメラを設置して偵察している。
試合は中央が下村君、駒澤がエーアン・リン君の先発で始まった。
エーアン君は1回、1安打と1四球。2回は2つの四球でピンチを招くがともに押さえ、3回4回5回はパーフェクト。
下村君は初回には2死から安打。2回は1死3塁から内野ゴロ本封。3回は1死2塁から連続三振とピンチを凌いできた。
しかし駒澤のエーアン君は7回先頭を四球で出す。しかし、その後1塁ゴロ2封が2度で2塁を踏ませることはなかったが、1塁のベースカバーに入った際打者走者と交錯した。そのイニングは投げ切ったがおそらく脚を痛めたようだった。駒澤は8回に星野君をマウンドに送ったが先頭打者に死球。その後なんと1球目をワイルドピッチ、2球目をワイルドピッチ、そして5球目をワイルドピッチで青山は無安打でそしてバットを一度も降らずに1点を入れた。1回の山中君の2塁打しか安打がなかった青山は安打数は1のまま1−0。
その後替わった福山君から四球と山田君の2塁打で2−0。もう青山の優勝が決まったかのような雰囲気になったのは言うまでもない。そして相山の下村君は粘り強い投球で7回まで完封していた。残すは2イニングだ。
しかし8回の裏、先頭の浦口君に安打を浴びると盗塁やワイルドピッチで1死3塁から内野ゴロで駒澤が1点を返した。青山の内野陣はバックホーム体勢を敷いてはいなかった。1点差ならOKという感じだったのだろうか。
9回の青山は1死満塁のチャンスを作るが1番2番が連続三振で追加手を奪えず、9回裏を迎える。
しかし1点差、勝てば優勝というプレッシャーからか下村君は安打とエラー、そして犠打で1死2・塁の一打逆転のピンチ。ここで青山は投手を常廣君に替えた。
しかしワイルドピッチであえなく同点。そしてボテボテのゴロがバッテリー間に転がる。3塁走者はホームイン。1塁へ投げればアウトだったがそれをする意味はもうなかった。
逆転サヨナラという悪夢が青山を襲った。3−2。しかしこの試合で会心のタイムリーというのは山田君の2塁打だけだった。ワイルドピッチによるものが2点。内野ゴロやボテボテの内野安打でのものが2点だ。そして追加点のチャンスはともにまだあった。どちらも主導権を握ることなく、そしてあまり本意ではない形での得点で進んだこの試合。
勝利の女神が駒澤に微笑んだというものではなく、勝利の女神はこの試合を見ていなかったように思える。
青山はまだ他力本願ながら優勝の芽を残しているが、25日3回戦で國學院が勝てばそのまま優勝。青山が勝って國學院が負ければ中央とのプレーオフとなる。
さすがに戦国東都である。
2022年10月19日 東都大学野球秋季リーグ戦 第5週2回戦(於 明治神宮野球場)
青山学院
000 000 020 = 2
000 000 012x = 3
駒澤
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