今年の夏は読めない陽気でしたね。6月に35℃を越える猛暑日が目白押しかと思いきや、平年であれば、最も暑い7月後半にまるで梅雨末期のような気候。
夏野菜料理を企画していた手前としては、あらあら・・・。
貧乏育ちなので、庶民目線で「みく」でも上梓しています。ピーマンは夏野菜の部類には入りますが、食料品価格の高騰が著しい中、比較的価格の安定した、緑黄色野菜です。
見栄えは宜しくありませんが、漸くバラバラにならないピーマンの肉詰めの調理法を見出したので、今回は共有したいと思います。
■材料(2人分)■
ピーマン4つ
玉ねぎ 2分の1個
合い挽き肉 200g→事前に冷蔵庫に入れておくこと
塩2つまみ
味噌 大さじ2分の1
酒 大さじ2分の1
卵 1個
パン粉 10g
おろしニンニク 1かけ分 (※チューブ式の生ニンニクでもとりあえず可)
■ソース■
水 大さじ2
ケチャップ 大さじ2
醤油 大さじ1
蜂蜜 小さじ1
下処理【玉ねぎ】
●玉ねぎはみじん切りにする。
〜効果的なみじん切りの方法〜
横に細かく切り込みを入れ、上から線に沿って切り込みを入れる。→お尻の付け根まで切らないように、斜めに切り込みを入れる。→3本ぐらい横に切り込みを入れる。→端っこから上に細かくカット。
★もし、荒く切れてしまったときは?★
包丁の先を抑え、包丁の根元で軽く叩いてカットする。
●「飴色玉ねぎ」にする
難易度が極めて高そうだが、手順さえ覚えればそんなに難しくない。飴色にする理由は玉ねぎの辛さを甘みに替える為。
フライパンにみじん切りにした玉ねぎ、サラダ油を適量注ぐ。塩ひとつまみを入れる。
★塩を用いる理由は浸透圧で素早く火が通るようにするのが目的★
用意が出来たら、弱火に近い中火にかける。まんべんなく、玉ねぎの水分がある程度飛ぶまで炒める。
或る程度水分が飛んだら、少量の水を加え、全体に広げ、炒める。
★フライパンに張り付かないように、時々ゆすることも重要。★
飴色になるまで、これを繰り返す。味見して、甘くなったのであれば、とりあえずOK。
平べったい皿に広げ、十分冷やす。(超重要!!)
★いきなり熱い玉ねぎを入れると、お肉の油が抜け、旨味が無くなるから。この工程を最初に行うのは冷却に時間が掛かるからである。★
下処理【ピーマン】
ピーマン4個をそれぞれヘタの部分を親指で押し、窪ませる。
ヘタが入ったまま、縦に半分に切断し、ヘタとワタと種を取る。
★種自体は栄養価は高いので、除去の際、神経質にならなくてもよい★
下処理【味噌】
味噌:大さじ2分の1
料理酒:大さじ2分の1
をよく混ぜ、ペースト状にする。
下処理【合挽のひき肉】
ボウルに冷蔵庫で冷えたひき肉を全て入れる。そこに塩一つまみ(正確には1.5gだが、三本指でつまんだ量を入れ、よく混ぜる。
★塩は肉と接するとよく肉が粘る。塩を入れることで、単にこねるだけでなく、粘りを引き出す。粘りを引き出すことで、崩れにくくなる。
粘り気が出たら、
卵×1
パン粉10g。
おろしにんにく
下処理3でよく練った味噌
下処理1で調理した玉ねぎ
をひき肉とよく混ぜ合わせる。混ざり、板状になったら、ボウルに10回ぐらい叩きつけ、空気を逃がし、密度感を上げる。
★密度感を上げることで、ひび割れから旨味が流失するといったハプニングも防げる★
ピーマンに肉を詰める
ピーマンにここで肉を詰めるのだが、その前に小麦粉を付着させる。これは肉と密着させるのが目的。しっかりなすりつけて、不要な分は落とす。
肉を詰める際はスプーンでOKだが、スプーンの裏側で圧着し、ぐいぐいと充てるのがコツ。これによって、隙間なく入れることが可能になる。
詰め具合はこんもりするぐらいでもOK。
調理
フライパンに弱火に近い中火まで熱する。
或る程度温まったら、肉の詰まったピーマンを肉の方を下にし、ピーマンを並べる。
肉に焼き色をつけていく。時間では2分程度。ここでひっくり返すのだが、菜箸では失敗しやすいので、平たいスプーンがお勧め。これで剝がれにくい。
ひっくり返ったら、肉の部分に掛からないように、酒大さじ2を隙間に入れ込む。
蓋をし、蒸し焼きにする。約3分。
★蒸し焼きにすることで、ピーマンの旨味、甘みを引き出せる。★
★★火の肉への通り具合を見たい場合、串または楊枝で肉部に軽く刺し、肉汁が透明であればOK、赤っぽかったら、再度加熱する。★★
Okであれば、取り出す。
★★補足★★
ケチャップ、ソースだけでも十分おいしいはずだが、この肉汁でソースを作る事も可能である。フライパンをそのまま洗わず、
水 大さじ2
ケチャップ 大さじ2
醤油 大さじ1
蜂蜜 小さじ1
を加え、弱火に掛ける。全体が沸騰するぐらいグツグツとなり、ペーストに近いソースになれば専用ソースの完成。これを掛ける。
〜後記〜
この具材の中でパン粉を除けば、どのご家庭でもあり、無くてもご近所のスーパー、ドラッグ、八百屋さんから調達が出来るはずです。
とは申せ、料理はハプニングの連続です。
近所のおばさんに頂いた玉ねぎが大きかったので、実はひき肉ミックスが余ってしまい、ピーマンも尽きてしまい、即席のハンバーグを作って間に合わせた次第です。
玉ねぎがたっぷりという事もあり、食感が甘めとなりました。
幸いにして(?)老母はピーマン嫌いなので(私が子供の時に嫌いだと言ったら、横ビンタが飛んできましたが。
)、それは食べてもらいました。
この味付けは最後に即席のデミグラスソースを作るのですが、矢張りというか、市販品であれば、デルモンテのケチャップの「リコピンリッチ」が最もマッチしています。その前に味噌仕立ての料理に仕上がっているので、ひと際目立つはずです。指折りのドラマほど、名脇役が主演を引き立てる、それと極めて似ています。
ピーマンの肉詰めは切り口にお肉は剥きだしですし、決して見栄えは良くないですね。ですが、ひと手間で美味に生まれ変わるところが大変興味深く感じられました。
この料理も「インスタ映えしない米泥棒」認定です。
最後まで御覧頂きまして、ありがとうございました。
(了)
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