■蓋然性を追及から解き明かされる違和感(1) 見解の不一致■
その7の前半で、奈良県立医科大学附属病院の福島教授の見解と奈良県警の司法解剖の見解が依然として異なっている事を述べた。
福島教授は41名のチームのリーダーとして、安倍さん救護の為の手術を血だるまになりながら、懸命に行なった。その彼が勿論間違い、誤解を言うことは確かにあるかもしれない。しかし嘘を言うとは思えない。
実際、記者からの質問攻めに遭い、段々とコメントが変わっていくのを見れば、到底平気で嘘をつける人物とは考えにくい。寧ろ相当真面目で律儀な人物なのではないか。
恐らく彼は口止めされていたのだろうが、質問攻めに抗しきれず、本音を述べてしまった。これでは奈良県警がヤバいと感じ、火消しにあのような、我々トウシロから見てもあり得ないコメントにすり替えたというのが本当のところではないだろうか。
もし福島教授の見解が正しいとなると、県警にとって、由々しき事になるからではないか。
由々しき事とは山上容疑者を殺人罪で起訴することが出来ないという事だ。
せいぜい共犯として、殺人ほう助罪が適用されるぐらいで終わるだろう。最悪で懲役5年程度かもしれない。
蓋然性を追及という見地からすれば、このシリーズの日記を投稿時に複数、
「ゴルゴ13張りのスナイパーが安倍さんを狙撃したのではないでしょうか。」
という内容の反響があった。
ご認識の通り。
大部分の庶民の直感の方がこの場合は正しいと思う。周辺ビルから高性能な銃で狙撃されたとみるのが正しいのではないか。
別のコメントでは
「婦人警官に知り合いがいるけど、訓練を受けていない限り、10メートルも離れたら、拳銃でも当たらないと言っている。ましてやホムセン(ホームセンター)でかき集めた材料で手製の銃を造れたとしても、そもそもトウシロだし、精度が悪いのだから、当たる訳がない。」
という鋭いコメントもあった。
山上容疑者の銃声は実は合図だったのではないかという事だ。だから事件発生直後は多くの人から「3発聞いた」という声が上がったのである。それがいつしか2発となってしまった。
3発では都合が悪い人たちがいるからにほかならない。
■蓋然性を追及から解き明かされる違和感(2) 空白の10年■
平成24(2012)年、文鮮明氏が亡くなると統一教会は分裂状態となった。彼は七男七女の子どもたちを設けたが、うち半分は亡くなっている。骨肉の争いの末、幾つもの宗派に分裂していく。
中には変死の疑いの濃い人もいるが、テーマが異なるので、こちらは割愛する。
最も大きな勢力は教団の実に7割とも8割とも言われる資金を持って出た、三男・文顕進の設立した教団と末っ子の文亨進が作ったサンクチュアリ協会と本家の統一教会。三つ巴の戦いとなる。
現在の会長から2代ぐらい前になるだろうか、江利川安栄(えりかわ やすえ)氏は統一教会を辞め、七男坊が仕切るサンクチュアリ協会の会長に就任している。名前はご存じ無くても、あの目の細い、人の好さそうなルックスのおばちゃんの顔を新聞、週刊誌、ワイドショーで見た事がある方は多いだろう。
しかし見かけとは裏腹に宗教ビジネスパーソンとしては極めてやり手だ。
2015年に日本上陸後、会長となった彼女は日本国内にいる統一教会の信者達の「引き抜き」を画策する。瞬く間に日本全国で70もの支部に拡大することに成功。
マスコミの報道でこれを採り上げたところは本当に少ない。江利川氏は日本の公安から睨まれているのはほぼ間違いないため、採り上げる事が出来ないのかしれないが。
その7でも述べたが、コミュ貧な定職にありつけない気の毒な就職氷河期世代の青年というイメージを覆すようなことが起きている。
山上容疑者は2012年以降、数回、訪米している。この時サンクチュアリ協会からショー・ムーンなる信者名を頂いている。訪米先は多分アメリカのペンシルベニア州だろう。ここにサンクチュアリ協会の本部があるからだ。
ここで彼はマインドコントロールされた可能性が濃厚ではないか。
警察は11月ぐらいまでは山上容疑者の精神鑑定をやるとのことだが、多分何も出て来ないだろう。マインドコントロールとはそれほど強く、複雑だ。「人生を滅茶苦茶にされた母親への恨みつらみから安倍さんを攻撃した。」という答えしかないはずだ。
■そして蓋然性を追及はひとつの説を炙り出す■
この事件、ずっと追っている方からすれば、最大の違和感はどうも偶然が重なり過ぎではないのかという点かもしれない。
私もその一人だ。
安倍氏はこの度の参議院選で、苦戦している選挙区の候補者を応援しようという戦術を取った。7月8日は長野県入りし、長野県の候補者を応援する予定だったが、スキャンダルがあり、7日の夜、急遽奈良に決まった経緯がある。
辞任表明した鬼塚奈良県警本部長によれば、安倍さんの警備が手薄になった背景に、奈良県警が銃弾の入れ替え作業を行なっていた際に、結果的にカウントミスをし、その説明と管理ミスの謝罪会見を行うのが7月8日だった事もあり、大露だったと説明している。
ここまでは偶然で事実かもしれない。
しかし問題は次だ。
鬼塚氏は歴代首相の警護のプロ中のプロだ。ここでは省くが、それは経歴から間違いない。その彼があのような隙だらけでガサツな警護を本当に立案したのだろうか。
まだある。
この日、サンクチュアリ協会のトップ・文亨進氏が奈良にいた。
そもそも彼は日本に入国出来るはずもない人間だった。
なぜか。
最後に訪日した平成21(2009)年以降、日本は入国禁止措置をしている。頭に物騒なモノを巻いているだろう。当時の政府はテロリスト同然と見做していたからである。
しかし、日本にビザがおり、日本に入国出来た。急であり、しかもなぜ奈良にいたのか。
誰がビザを下ろしたのか。いや、誰かは分かっている。日本の国家公安委員会だ。これは間違いない。ではなぜ彼らがこのような人物の入国を認めたのだろうか。
ここで日本の国家公安委員会の組織について簡単に述べたい。同委員会は国務大臣を委員長とし、5人の委員の計6人で構成される会議制の行政委員会である。些か乱暴なイメージだが、警察を6人が管理している、そう思って大過なかろう。
この6人で構成される国家公安委員会に何らかの圧力が掛かり、13年間ビザが下りなかった、文亨進氏が入国出来る事になったのである。
このタイミングで、安倍さんは狙撃、亡くなり、鬼塚元奈良県本部長が辞任したのである。
果たして偶然と言い切れるのだろうか。
暇人と言われそうだが、鬼塚氏の辞任会見を動画で10回も観たが、彼は大粒の涙まで流している。九州大学法学部(文句なしに九州で最も偏差値が高い大学・学部)を出て、エリートコースのキャリアを磨き上げて来た彼が涙するのは余程のことである。
恐らく全容とまでは言わないまでも、彼はかなりの程度安倍さん暗殺の背景を知っていたのではないのか。しかし真実を言う訳にはいかない。だから言えないで去らねばならない悔しさの余り、涙したのが本音ではないだろうか。
大事件が起きた暁には誰が最も得をするか、その人間が犯人だとよく言われる。この見地からすれば、安倍氏を暗殺し、最も得をしたのは明言は避けたいが、「真っ赤っ赤」である。察しの良い方はもうご存じだろう。安倍氏が所属していた自公政権内にも勿論いるはずだ。「真っ赤っ赤」は日本共産党ではなく、超党勢力である。
この見解が意外と正しいのではないかと確信させられる事件が起きた。
8月10日に国家公安委員会委員長に谷公一氏が就任したのである。
谷公一氏はいかなる人物なのか。
中韓反日コンビに永遠に日本を叩くネタを提供することとなった、悪名高いあの「村山談話」、「河野談話」を大絶賛した、バリバリの「真っ赤っ赤」なのである。
前の二之湯 智(にのゆ さとし)氏は
平成22(2010)年を境に、統一教会の被害は一切ない、と強弁を弄しつつ、何と平成30(2018)年に、自身は統一教会のイベントの実行委員長まで就任していたのとは対照的だ。
些か喩えがえげつないかもしれないが、「統一教会LOVE」の人が辞任し、「真っ赤っ赤」に代わった訳だ。
サンクチュアリ協会側からすれば、仇敵の「統一教会LOVE」の人間がいなくなり、「真っ赤っ赤」が就任。
タイミングが良すぎはしないだろうか。「真っ赤っ赤」は忌々しいが、大変御しやすい奴が警察のトップか・・・しめしめと思っても何ら不思議ではない。
但しサンクチュアリ協会のトップの文亨進氏は左派ではない。寧ろ逆で、安倍氏もトランプ氏も支持しているぐらいだ。
しかし仇敵を打倒するには、左派勢力と組まざるを得ない。憎き統一教会からおカネをふんだくり、日干しに出来るのであればという事で、組むことにしたのだろう。「敵の敵は味方」の論理が働き、真っ赤っ赤の谷公一が文亨進氏の入国を許可するように骨を折った。
今のところその程度しか自分には分からない。
但しサンクチュアリ協会の信者はご存じの通り、物騒な得物を持っている。武装カルトなので、その中の選りすぐりを使い、安倍氏暗殺を実行することは無理な話ではない。
もし教団トップのこの文氏が来日しなかったら、山上容疑者は行動するには至らなかったかもしれない。マインドコントロールは複雑だ。稼働しなかったかもしれない。
■癒着を断つには宗教法人の資格を取り消すしかないが・・・■
岸田首相は統一教会の息の掛かった閣僚をチェックしている。ゼロコロナならぬ、ゼロ統一教会を目指しているようだ。しかしそんなことをし続けたら、閣僚が一人もいなくなるのではないかと云いたくなるほど、最早統一教会は政界に食い込んでいる。所謂「叩けば埃が出る」状態だ。
どれだけ食い込んでいるかを示す例を列挙しよう。
統一教会は信者のうち、身長が156cm以上でIQの高い男女を京都の嵐山にある研修センターに集め、選挙で勝てそうな議員にボランティアで非常勤の政治秘書として、候補者のお手伝いさせられる。ただでさえ日本の政治は入口の選挙からして、おカネのかかるので、候補者からすれば、願ったりかなったりなのだ。
こうして政界に生え抜きの頃から巧妙に食い込んでいくという訳だ。候補者はたとえ入信はしていないにせよ、関係がすっかりビルドインされていく。
叩けば埃が出る状態であれば、バッサリと資格を取り消し、解散させるしか手はない。
しかし事なかれが大得意な岸田首相にそれが出来るかどうかである。
だがやらねば平成7(1995)年3月20日にオウム真理教がやらかした、地下鉄サリン事件のような事件が再び日本に発生しないという保証は全くない。
長いレポートを最後まで御覧頂きまして、ありがとうございました。
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