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2022年08月09日17:43

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長崎の平和祈念、原爆と原発

 会社を辞めて以降、8月9日は毎年NHKでライブ中継される「長崎平和祈念式典」を見る習慣が出来た。これはプータロー生活になって最大の喜び……というと言葉の使い方が間違っているけれど、日頃、空疎なサヨク的発言を繰り返している自分にとって、何ものにも代え難い祈念なのである。ヒロシマと違って、ナガサキの式典では、被爆者代表のスピーチがあって毎回現在の情勢をからめた平和への希求を聞くことが出来る。さらに、きわめて個人的な話だが、終わりのほうで「純心女子高校」の生徒たちが歌う千羽鶴という曲を聴いていると、式典の流れに沿った演出効果も手伝って、つい涙が出てしまう。泣けるほどに平和の尊さを願う、という機会はそうそうないと思う。
 
 自室にもパソコン室にもクーラーがないので、今日みたいな猛暑日は午後になるときつい。なので、午後1時半に自宅を出て図書館へ。木造の古い建物なのでキンキンに冷えているというほどではないが、それでも館内は一応冷房されているので、家にいるよりは快適である。
 文芸系(900番台)の本が並ぶ一郭で、複数の作家の短編を3本読んだのち、雑誌コーナーに移って、「新潮」9月号を開いた。先月号と今月号で沢木耕太郎の長編ルポ『天然路の旅人』が全文収録されているのだが、1回=300枚を読むのはきついので、これは単行本化されるのを待つ。
 前々号から坂本龍一の連載聞き語り「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」が掲載されている。
 2011年の大震災以降、坂本は「反原発」を繰り返し説き、ニューヨークから日本に帰国後はたびたび集会やデモに参加した。なぜか?
 Keeping silent after Fukusima is barbaric.
(フクシマの事故後に沈黙を保つというのは、野蛮な行為でしかない)。
 坂本は自分が出来ることを始めた。クラフトワーク(ドイツのプログレ)に連絡をとって、翌年、いまや伝説となった「Radioactivity (No Nukes 2012, Tokio, Japan)」が誕生する。今号の話は2011年2012年の「フクシマ以降の1年について」だったので、その経緯や、炎上した発言「たかが電気」発言についても、つまびらかに語られていた。
 私がエアコンを導入しない理由はいくつかあるのだが、ぶっちゃけ反原発とクラフトワークがニッポンを最大限皮肉った「Radioactivity」の2つかもしれない。
 核兵器の廃絶と、原子力発電政策の転換は、いつ大災害が起きるか、いつキチガイが原爆のボタンを押すかわからない地上に於いては、喫緊の課題だ。勇ましいことを言い捨るだけのウヨクやビジネスしか頭がない連中の「だから原発が必要」という考え方こそ、日本のみならず世界を破滅させるであろう。



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