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2022年04月11日20:18

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大学で職質を受け、検挙されるの巻

 午前11時過ぎ、待ち合わせ場所である某大学キャンパスの第一食堂に着いた。この夏開催される「戦争加害パネル展」チラシを学生に撒く、という目的で、ジジイ5名が集結したのだった。学生にビラを渡す様子は一人が撮影し、インスタやフェイスブックで流そうということも事前に話し合い、とにかく可能な限り、これから情宣活動をおこなっていく。その第一弾として、この某大学が選ばれた。
 正午近くになると、キャンパスは学生で溢れた。5人のメンバーは散って、それぞれがチラシを学生に渡す。私は食堂前で笑顔を作りながら学生に歩み出て、「戦争の展覧会です、よろしくお願いします」などと殊勝な声でチラシを渡していた。受け取ってくれるのは5人に1人くらいか。いかにも育ちが良さげな男子学生で明らかなに私を無視しようとする男子学生には、かなり近づいて行って「俺はなあ、おまえらの先輩だぞ、受け取れや」などと暴言を吐くのだった。おそらく生まれて一回も恫喝された経験がないのだろう、表情がこわばるのが面白い。それにしてもこの大学、九分九厘が上品な優等生ふうになったのだ? 自分が在籍していた頃は西の山口組と比肩できるほどの不良集団で、私は相当なワルだったのだが、プロの不良がたくさんいたのだった。おかげで度胸だけはついた。
 20分ほど経ったところで、トラブルが発生した。学生部の職員が私ではない男に「キャンパス内でこういう行為をしないでいただきたい。ひいては学生部までご同行を!」と、「検挙」されたのだ。
 このグループ代表と私が学生部へ行くことになった。
 そこで20分ほど学生部の若造、ならびにその上司、さらに部長だか課長だか知らないが女性管理職がやってきて、口論となる。大学は門が24時間開いていて、周辺住民にも開放されているじゃないか、バスが走っているくらいだから、公道と言える。チラシを撒いて何が悪い? 
 そのうちリーダーはマジ切れし始めた。普段は温厚そのものの人柄なんだが。
 私はなんとかこの場を収めたくて、ややソフト路線に転換し、「この程度でめくじらを立てるなんぞ、開かれた大学の価値を低めるぞ」などと訳のわからぬ論理を持ち出して懐柔し始めた。
 とりあえずチラシ配りはしない、と彼らに言って、第一食堂に全員戻ることにした。
 私は途中、勝手に図書館へ入り込み、1階にあるチラシがいっぱい差し込まれたラックにチラシを50枚くらい入れた。手渡しでチラシを配ることはしないが、ラックに放り込むのならいいだろう。
 そのあと、勝手知ったる学生サークル棟へ行って、各部室を勝手に開き、机にチラシを5枚ずつ置いたりしてから、第一食堂へ行った。
 先にランチを食べておくれ、と言っていたので、みんなは既に食べていた。私は日本、いや世界でいちばん不味いという評のカレーを注文、284円だった。私の在学当時は70円だから4倍になっている。
 私以外にもカレーを食べている人がいたので、「豚の餌かというほど不味いでしょ?」と訊いてみたら、「いえ、そこまでではなく、普通に不味い程度です」と真面目に答えた(笑)。
 やっぱ5人で行ったのが敗因だ。要は目立ったのだ。これまでは私一人だったので、学生に紛れて、こういうトラブルは起きなかった。
 在学中、学生部とは度々トラブルを起こしていたのだが、まさか40数年後に同じような事態を迎えようとは。しかし私は当時と較べるとずいぶんとおとなになった、当たり前か(笑)。
 午後1時45分、構内から出る市バスに全員乗り込んで、大学をあとにした。
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