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2022年03月31日15:13

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ナターシャ・グジー( Nataliya GUDZIY)さん

 午前中にネット・サーフィンする時間を極力抑えているのだが、昼前に必ずチェックしているブログが3本ある。いずれのかたもほぼ毎日更新されているので、「新作」を読むことができる。これらのブログ(日記)は自分になにがしかのインスパイアーを与えてくれる。1人はマイミクさんの「備忘録」、1人は岡山県に住む私より少し年齢が下のかたで映画と古墳巡りと読書と護憲運動と旅に力点を置いている。そして3人目は、私より8歳くらい年上のかたで、藤沢在住の丹沢山系専門家にして、某専門学校で動物生態学の教鞭をとられていた先生だった。今期いっぱいで定年退職とのことで、たぶん本日が正式な退職日だと思う。
 その先生は月に3〜5回くらい、丹沢山系を歩いておられ、哺乳類の糞を見つけたら採取して自宅に持ち帰り内容物を分析する。死骸が見つかったら可能な限り自宅まで運び、骨格標本をつくる。齢70歳を超えたあたりから山登りの速度が遅くなり、しばしば老化を嘆いていらっしゃる。自分より一世代上で尊敬できる人の日記というのは、今後の直截的な生き方の指針になるので、ただただありがたい。有料ブログであっても月5百円くらいならば支払ってでも読みたいくらいだ。数日前、彼がウクライナ出身の女性バンドゥーラ演奏家にして(ウクライナの民俗楽器)歌手のナターシャ・グジー(Nataliya GUDZIY)さんの動画を紹介していた。こういうYouTube動画の貼り付けを滅多にされないかたゆえ少々興味が湧いて、ブログを読んだあとすぐにその動画を見てみた。



 楽器の音色と完璧な日本語の歌が心に染み入ってしまって、ウクライナという国に対する愛情が倍加したほどに心が桜色に染まってしまった。滝だとか森だとかでマイナスイオンがどうたらこうたらとよく言われるけれど、自分が気に入る歌やアートに接したら、憎悪や焦燥といった負の感情は自然の癒し以上に浄化される。
 昨晩もナターシャさんの他のアップ動画を数本見た。おかげで普段より深く眠れた気がする。
 半月前に較べてテレビニュースを視聴する時間が減ってきた。ユニセフに寄付した頃と重なっている。日本に較べて遙かに街並みが美しいウクライナの建物が無惨になった姿はしのびない。原型を留めないほどに焼け焦げたクルマを見ると、所有者のせつない気持ちが十二分にわかる。ロシア人の信仰は大半がロシア正教会だろうけど、人間より国家が大事だと考えている7〜8割の国民の見識を疑い、トルストイを読んだことがあるんか? と莫迦にしたくもなる。
 私は生粋の反戦主義者なのだが、このニッポンでも私のような者は少数らしく、たとえば昨日の新聞によると教科書検定で「(朝鮮人強制連行を「動員」に、従軍慰安婦をただの「慰安婦」に)書き替え指導があった、と。明治期以降のアジア侵略がやむを得ない「アジアの解放」となり、酌婦月給50円以上という求人が実際には有無を言わせず売春させられ、その慰安所は軍隊の兵舎から歩いて30秒のところに位置していても従軍慰安婦ではないと現代では解釈され、慰安婦の給与が一部軍票払いだったので二束三文になっても、日韓協定でそれはなかったことにということとなった。
 日本はとりわけ過去の歴史を「なかったことにする」という傾向が強い。ロシア人と日本人の国民性はきわめて近しく、共に基本的人権よりも国家が優先される、という考え方が多数を占める。私が日本に対してどうしても懐疑的にならざるを得ないのは、一見ひとあたりがよくて、品行方正で、真面目なのに、二皮くらい剝けば(他国や自分に関係のないひとには)冷淡で、ずる賢く、利益優先的で、つまりは利己主義の最たるものだからだ。中国とか北朝鮮とかロシアのほうが馬鹿げているように見えるが、日本やアメリカは上手く自己演出をしているだけであって、基本形は同じである。個人の尊厳を軽視するという「残虐性」は、案外と世界各国に共通しているのかもしれない。
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