週記592　宗教という人生哲学

　私の宗教についての考え方を大きく変えたのは7つの習慣でした。

最近、コテンラジオを聴いてさらにその合理性について理解を深めることが出来たので、ここで一旦私の考えをまとめてみようと思います。

　つい数年前まで、私にとって宗教というのは非合理的で、非科学的で、「信じる」や「祈る」という不可解な行動を伴う理解しがたい不思議なもの、という認識でした。

信じる神は違えど、どの宗教もそういう不思議なものであるということは変わらず、たまに宗教組織がテロを起こしたというニュースを見ると、なんとなく宗教自体の不可解さと相まってまたか、と思ってしまうことが多かったです。

　一方、例えば葬式や墓参りで訪れる寺院では大変紳士で理知的な住職さんに供養してもらったり、説明を受けたりしていたので、なんとなく仏教は他の宗教とちがうなー、という印象を持っていました。

また3年前の2018年にスティーブン・R・コヴィー氏の”7つの習慣”を読んだあとはキリスト教に関する印象も大きく変わりました。

7つの習慣の中では宗教の話はなく、著者のコヴィー氏が経験したことから導かれたインサイドアウトの考え方が紹介されていますが、その中でキリスト教徒としての著者のエピソードがいくつか紹介されていました。

そのどれもが、人生哲学としての宗教という側面を持っており、人生を考えるためのメガネとして宗教が意味をなしていることに気が付きました。

素晴らしい人生哲学書を書いた著者がキリスト教徒であることはもちろん、私の認知に影響していますが、キリスト教も尊敬に値する宗教なのだという印象を持つようになりました。

　更に最近になってコテンラジオの中で、三大宗教や玄奘、宗教改革や最澄・空海の話を聞き、歴史における宗教の役割を深く知る機会があり、このタイミングでまた大きなパラダイムシフトがありました。

新しく得た宗教に関するパラダイムは、宗教というのは人間がその時代で生きる意味を感じるための人生哲学である、ということでした。

　特にそう感じたのは最澄と空海の話を聞いたときで、その時代で暮らす苦しい人々にどうやって救いを与えるかの一つの答えが大乗仏教であり、ひたすらに自己と向き合うこと、哲学することにより悟りを得ようとする試みが密教であるなど、色々な学びがありました。

そういった知識のインプットを通じてわかったのは、宗教の根底にある普遍的な考え方は7つの習慣で述べられているようなインサイドアウトの考え方であり、どれも深い内省を伴うものだということです。

今の時代、自己啓発の本は多く出版されていますが、結局そこで言われていることの根底にあるのは内省をして自分と向き合うことであり、それは各宗教（大きく、かつ長続きしているものに限りますが）が祈りや告解といった行動の中でやっていることと何ら変わらないといえます。

つまり、宗教とは人生哲学なんだというパラダイムを得ました。

　そういう視点を持って世の中の宗教者を見るとかなり感じ方が変わり、彼らに対する尊敬がましてきたように思います。

非常に面白いパラダイム・シフトでしたので書き残して置こうと思いました。

以上

【最近のStory】
・雨宿りの喫茶店
　駅を降りたら土砂降りの雨が俺を出迎えた。携帯端末で調べるとあと一時間ほど経つとやむらしい。時刻は夜九時を少し過ぎたところだった。3月のまだ肌寒い夜を濡れ鼠になって帰りたくはなかった。
　俺は普段は入らない駅の喫茶店に入った。遅い時間だからか店内には誰もいない。窓から見える雨風の様相は静かな音楽の流れる暖色の空間とは対照的でどこか別世界に迷い込んだような気分になった。その気分を失いたくなかった俺は窓際に座ってホットコーヒーを注文した。
　ざぁざぁという雨音は静かな喫茶店の雰囲気によく合っていた。それらの音をBGMに、俺はここしばらく読めていなかった文庫本を読み始めた。
　昔は電車で移動したりする時間は読書をしていたものだが、ゲームをしたり、音楽を聞いたり、疲れて眠っていたりと、雑念なく活字に向かう時間を最近取れていなかったことに気がついた。なんとなく避けていた活字からは次々と面白い、興味深い情報が頭に流れ込んできた。
　そうして、店が閉店して追い出されるときまで俺は活字の世界に没頭できた。現実に帰ってきたときには雨は止んでいた。

【最近のGratitude】
・Finish One Big Event
　Last week, I went to my wife’s grandmother to greet a marriage. I’m not sure if I was stressing myself out about it, but after greeting, I feel better!