人の行く裏に道あり花の山、いずれを行くも散らぬ間に行け
千利休
朝早く人が行かないところにこそ、めっけもんがある。
ただ、朝の5時半から開いているお寺社さんは、少ない。
頂法寺六角堂は24時間参拝できる。
六角堂は京都のヘソと言われ、池坊発祥の地でもある。
境内は可愛らしいお地蔵さまや池坊短期大学などがある。
六角堂の本堂の中を覗ける小さな窓があり、覗いてみると、中は赤暗い電灯に照らされた不動明王らしい像があり、思わず後退りする。
ちょうど六角堂に着いた時、近くで鐘がなった。
確かに音が聴こえたあたりに鐘つき堂があるが、人の姿が見えない。
目に見えないものもがついたのだろうか。
また鐘の音がゴーンと鳴る。
確かに今見ている人がいない鐘つき堂から鳴っている。
京都では人が居ないのに鐘がなる事がある、とは聞いていたがまさかこんな朝早くから怪奇現象に遭遇するとは。
ちょうど近くの参拝に来ていたご夫婦に、鐘の音のことを聞くと、そのご夫婦もその鐘の音を聞いたと言う。
それもわざわざそれを聞きに来たというのだ。
ここで京都怪奇現象倶楽部が発足、旗揚げか!
「京都でもここ六角堂だけなんですよ、自動で鐘を突くのは」
自動?
そんな近未来型の鐘つき堂があったなんて、ある意味怪奇現象だ。
閻魔様でもご存知あるめぇ〜。
流石、京都のヘソだけある、これがホントのなるヘソだ。
次からは早朝でお寺さんも開いていないので、しばらく史跡を巡る。
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