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2021年03月01日03:20
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地元神社をふらり旅 其の一
むかし昔大蛇が２匹いて、一匹は雄で大沼神社に、もう一匹は雌で渋池神社に住んでいたそうな。
２匹の大蛇は、一年のうちシトシト雨の降る梅雨の時期になると、川を渡って互いに会っていたそうな。
川の近くに住む村の人々は、巨大な大蛇2匹が川を下るので、気が気ではなかった。
ある時、一目この目で大蛇を見てやろうと若者が渋池の沼近くの杉の木に登って潜んでいた。
しかし、どういうわけか杉の木が折れて、若者は沼に落ちてしまい、その後村人たちがどんなに捜索しても、とうとう若者は見つからなった。
これは“大蛇の祟り”に違いないと、村人たちはこれを機に、沼の神社を改めて祀り、大事にしたそうな（町田の民話と伝承 第２集より）
さて、当時と違い大沼神社やその周辺はすっかり様変わりして、昔の面影はない。
しかし、大沼神社にはかつてここに水田があったことを記した碑がある（そこにヤマトタケルの火攻めのこともチラッと触れている）
渋池神社も確かにある、あるが、かなり離れていて、車でも20分近くかかり、2つの神社が繋がっている川はない。
どちらの神社の周辺も、既に住宅地であり、川など近くにはないのだ。
ただ、どちらの本堂の周りにも、かつて水があったであろう空堀がある。
また、なによりも神社の造りが2社ともとてもよく似ている。
やはり、伝説どおりなのか。
過去を調べたところ、大沼には深堀川と言う川が昔流れていて、その川は県堺の境川へと通じていた。
現在は、すでに暗渠（蓋を被せてしまった用水路）になっていて誰も川の存在すら知らないし、詳しい川筋もわからなくなっている。
僅かな文献からその深堀川は、相模大野駅の下を通り抜け、境川へと通じていることだけははっきりした。
ぶらタモリで東京渋谷の下に大きな川が今も流れているのをテレビで見たことがある。
それが我が街にもあったのだ。
一番古い衛生写真では、深堀川は、渋池神社の方までは伸びていないが、深堀川が存在するのは確かなのだから、もしかしたら大昔はつながっていたのかもしれない。
今回は地元の民話、昔話をたずねる神社巡りだ。
ここで、大蛇と龍の関係を整理しておこう。
シトシトした時期に川を渡って、とは龍を連想する。
龍は鯉の進化型だから、大蛇と似ているが違うと教わっている。
「龍 蛇」と調べると山程の本やSNS、動画の類いあったが、まとめると、蛇は実在し、龍は架空の生き物なので、ご利益的には、蛇は実利を与え、龍はより運命的な幸福の色合いが強い、イメージとして。
そして、龍は鯉の進化型（登竜門の教え、鯉のぼり）もあれば、蛇が龍になったとの昔話もあった。
また、神社の龍、蛇の神様は、宇賀神、宇迦之御魂神（うかのみたま）に行き着き（古事記にも出てくる）、仏教系は荼吉尼天（元は妖怪だが、仏様に悟らされ人間の守護をする）に行き着く。
いづれもかなり古くから信仰されていて、産土神や氏神様だったりする。
それは、川にまつわつっていたり、作物にまつわる神様だからだろう。
宇賀神は、蛇の身体がとぐろを巻いていて頭が老人で、出雲大社ならびに多くの神社で祀られていて、荼吉尼天は、インドのダキーニから来ていて、有名な所では豊川稲荷に祀られている（稲荷様は蛇だった）
今回、さらに地元を調べていると、もうひとつの大蛇伝説が淵野辺にあった。
かつて淵野辺を治めていた武将 淵辺義博は、室町幕府を開いた足利尊氏の弟直義に仕えていた中世の武将で、『太平記』には、1335年に、義博が直義の命令で後醍醐天皇の皇子である護良親王を鎌倉で殺害し、その後、駿河国の合戦で直義の身代わりとなって討ち死にしたと記されている。
そして、中央区淵野辺には、義博にまつわる史跡や伝承が残っている。
その淵辺義博の逸話のひとつに大蛇退治伝説がある。
昔、境川そばの池には、龍のような大蛇が住んでおり、人々を苦しめていたため、淵野辺を治めていたとされる義博が大蛇退治を命じられた。
義博は、家臣を従え大蛇と戦い、彼が放った矢で大蛇の体は頭・胴体・尻尾に断たれ、これらが落ちた3カ所には、大蛇を供養するために寺院が建てられた（龍頭寺、龍像寺、龍尾寺）が、その後各寺院は荒廃した。
しかし1556年に巨海和尚が龍像寺を再建し、現在も龍像寺には義博が使用したとされる矢尻と龍骨と伝わるものが納められている。
こちらの大蛇のタイプは、ヤマタノオロチ的な悪役だ。
その大蛇が大沼神社の大蛇と同一かどうかはわからないが、物見遊山で大蛇を見物しょうとした若者を神隠しにあわせる位の力があるので、あながち違うとは言えない。
蛇信仰は以下の三つの理由によるものらしい（吉野裕子著 山の神より）
�ヽ扱舛�男根相似
��脱皮による生命の更新
�０豬發砲靴禿┐鯏櫃稿任龍�さ このような蛇の生態にみられる三つの特徴を敷衍すれば、次のようにも表現することができる。
つまり、
�＼弧燭慮擦箸靴討亮錣諒飮�者 ��永遠の生命体
�Ｌ掬┐龍�さ
とある。
ヤマタノオロチや大蛇退治伝説は、この蛇の��の特徴を意識して作られたのだろう。
前説が長くなったが、本日は大沼神社から渋池神社、それから龍像寺へと、いざ行かん！
２匹の大蛇は、一年のうちシトシト雨の降る梅雨の時期になると、川を渡って互いに会っていたそうな。
川の近くに住む村の人々は、巨大な大蛇2匹が川を下るので、気が気ではなかった。
ある時、一目この目で大蛇を見てやろうと若者が渋池の沼近くの杉の木に登って潜んでいた。
しかし、どういうわけか杉の木が折れて、若者は沼に落ちてしまい、その後村人たちがどんなに捜索しても、とうとう若者は見つからなった。
これは“大蛇の祟り”に違いないと、村人たちはこれを機に、沼の神社を改めて祀り、大事にしたそうな（町田の民話と伝承 第２集より）
さて、当時と違い大沼神社やその周辺はすっかり様変わりして、昔の面影はない。
しかし、大沼神社にはかつてここに水田があったことを記した碑がある（そこにヤマトタケルの火攻めのこともチラッと触れている）
渋池神社も確かにある、あるが、かなり離れていて、車でも20分近くかかり、2つの神社が繋がっている川はない。
どちらの神社の周辺も、既に住宅地であり、川など近くにはないのだ。
ただ、どちらの本堂の周りにも、かつて水があったであろう空堀がある。
また、なによりも神社の造りが2社ともとてもよく似ている。
やはり、伝説どおりなのか。
過去を調べたところ、大沼には深堀川と言う川が昔流れていて、その川は県堺の境川へと通じていた。
現在は、すでに暗渠（蓋を被せてしまった用水路）になっていて誰も川の存在すら知らないし、詳しい川筋もわからなくなっている。
僅かな文献からその深堀川は、相模大野駅の下を通り抜け、境川へと通じていることだけははっきりした。
ぶらタモリで東京渋谷の下に大きな川が今も流れているのをテレビで見たことがある。
それが我が街にもあったのだ。
一番古い衛生写真では、深堀川は、渋池神社の方までは伸びていないが、深堀川が存在するのは確かなのだから、もしかしたら大昔はつながっていたのかもしれない。
今回は地元の民話、昔話をたずねる神社巡りだ。
ここで、大蛇と龍の関係を整理しておこう。
シトシトした時期に川を渡って、とは龍を連想する。
龍は鯉の進化型だから、大蛇と似ているが違うと教わっている。
「龍 蛇」と調べると山程の本やSNS、動画の類いあったが、まとめると、蛇は実在し、龍は架空の生き物なので、ご利益的には、蛇は実利を与え、龍はより運命的な幸福の色合いが強い、イメージとして。
そして、龍は鯉の進化型（登竜門の教え、鯉のぼり）もあれば、蛇が龍になったとの昔話もあった。
また、神社の龍、蛇の神様は、宇賀神、宇迦之御魂神（うかのみたま）に行き着き（古事記にも出てくる）、仏教系は荼吉尼天（元は妖怪だが、仏様に悟らされ人間の守護をする）に行き着く。
いづれもかなり古くから信仰されていて、産土神や氏神様だったりする。
それは、川にまつわつっていたり、作物にまつわる神様だからだろう。
宇賀神は、蛇の身体がとぐろを巻いていて頭が老人で、出雲大社ならびに多くの神社で祀られていて、荼吉尼天は、インドのダキーニから来ていて、有名な所では豊川稲荷に祀られている（稲荷様は蛇だった）
今回、さらに地元を調べていると、もうひとつの大蛇伝説が淵野辺にあった。
かつて淵野辺を治めていた武将 淵辺義博は、室町幕府を開いた足利尊氏の弟直義に仕えていた中世の武将で、『太平記』には、1335年に、義博が直義の命令で後醍醐天皇の皇子である護良親王を鎌倉で殺害し、その後、駿河国の合戦で直義の身代わりとなって討ち死にしたと記されている。
そして、中央区淵野辺には、義博にまつわる史跡や伝承が残っている。
その淵辺義博の逸話のひとつに大蛇退治伝説がある。
昔、境川そばの池には、龍のような大蛇が住んでおり、人々を苦しめていたため、淵野辺を治めていたとされる義博が大蛇退治を命じられた。
義博は、家臣を従え大蛇と戦い、彼が放った矢で大蛇の体は頭・胴体・尻尾に断たれ、これらが落ちた3カ所には、大蛇を供養するために寺院が建てられた（龍頭寺、龍像寺、龍尾寺）が、その後各寺院は荒廃した。
しかし1556年に巨海和尚が龍像寺を再建し、現在も龍像寺には義博が使用したとされる矢尻と龍骨と伝わるものが納められている。
こちらの大蛇のタイプは、ヤマタノオロチ的な悪役だ。
その大蛇が大沼神社の大蛇と同一かどうかはわからないが、物見遊山で大蛇を見物しょうとした若者を神隠しにあわせる位の力があるので、あながち違うとは言えない。
蛇信仰は以下の三つの理由によるものらしい（吉野裕子著 山の神より）
�ヽ扱舛�男根相似
��脱皮による生命の更新
�０豬發砲靴禿┐鯏櫃稿任龍�さ このような蛇の生態にみられる三つの特徴を敷衍すれば、次のようにも表現することができる。
つまり、
�＼弧燭慮擦箸靴討亮錣諒飮�者 ��永遠の生命体
�Ｌ掬┐龍�さ
とある。
ヤマタノオロチや大蛇退治伝説は、この蛇の��の特徴を意識して作られたのだろう。
前説が長くなったが、本日は大沼神社から渋池神社、それから龍像寺へと、いざ行かん！
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