さっきカレンダーをぼんやり眺めていて、来月11日で東日本大震災から10年か、と思った。池澤夏樹が朝日夕刊の連載「終わりと始まり」で、ポーランドの詩人(ヴィスワヴァ・シンボルスカ)の詩を引用したエッセイを思い出す。震災の哀しみと震災後の不確実性について述べた内容だったが、「春を恨んだりしない」という意表を突く言葉を紹介したことだけで賛辞に値する。
「春を恨んだりしない」
またやって来たからといって
春を恨んだりはしない
例年のように自分の義務を
果たしているからといって
春を責めたりはしない
コロナ騒動下(に乗じてどさくさ紛れに)、汚染水をフクシマ沖に垂れ流す方針を「検討」するという経産省の方針が発表された。その後、この問題はどうなったのだろう。
これ以前に、廃炉の工程表は予定通りに進行していて、デブリを引き上げる目処はついたのだろうか。東京五輪が開催されるのかどうかは一過性の次元だが、廃炉作業→廃棄物貯蔵は百年、いや、1万年のスケールが求められる人類最大の問題である。恨むなら春ではなく、利権がらみの原子力政策を恨むのが正しい。
昨日から数回、ミャンマー国民の反軍事政権デモ映像をYouTubeで探し出しては見ている。ドイツの「国営放送」は我が国の公共放送と違って長々とミャンマー国内のあちらこちらで撮影された映像を流していた。
ひとつ気になることがあった。ミャンマーではタナカという呼び名の伝統的な化粧があって、簡単に言っちゃえば、女性は頬っぺたに白粉を塗る習慣がある。デモに参加した人たちは九分九厘マスク姿なのでよくわからなかったのだが、マスクをしていなかった屋台のおばちゃんは複数人、タナカを施していなかった。
9年前の2月、ワンデービザで半日ミャンマーを歩き回ったとき、半数以上の女性は頬が白く塗られていた。旅行者の目から見たら面白かった。
ミャンマーで撮った写真を見てみたら、女の子の写真があった。
どちらの女の子もお寺で撮った。
可愛いと思う。
この子たちはいま15歳から18歳?
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