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2020年12月26日00:17

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迷宮入り事件を解く鍵はあるのか【世田谷一家殺人事件20年目の事実・その1】

この事件、八王子スーパーナンペイ事件と並んで平成二大未解決事件(コールドケース)、柴又放火女子大生殺害事件も入れて三大コールドケースと云われる。世田谷区は東京都で人口も最大(約95万人)という事もあり、また年末に発生したという事もあって、多くの人の印象に残っている忘れがたい事件のひとつだ。

この事件を契機に特に東京23区では防犯カメラの設置が強化される事となった。

多くの人からリクエストを頂いているが、大都市の年末に発生した一家惨殺事件と云う事もあり、情報が大変錯綜している。警視庁も情報を小出しにしか出していない。出していない理由は混乱を恐れている事がひとつ、もうひとつは犯人しか知り得ない情報があるからかもしれない。

今から5年前、一橋文哉氏が韓国系元軍人、李仁恩(仮名)なる人物こそ犯人ではないかと追跡していた著書が発売された。あれから5年、当時は判明しなかった事が少しずつ見えて来た。

現在も特別捜査本部の特命チーム40人が事件を捜査し続けている。

■大きな疑問5つ■

今年の1月18日、遺族が一部のメディアに対して、現場の公開を行なった。警視庁から取り壊しを打診されているそうだが、遺族は四人が慎ましく生活し、肩を寄せ合い生活していた、息吹きを知って欲しいと述べている。

一橋氏の投稿から5年間に判明した疑問点について述べたい。

●侵入経路と逃走経路について

事件発生当初から2015年ぐらいまでは犯人は夜間に祖師谷公園の裏手から宮沢邸の浴室に侵入したとみられて来た。確かに中二階の浴室の鍵は開いており、祖師谷公園から金網に足を掛け、喩えて云うならば、懸垂するような形で身を乗り出せば宮沢邸に侵入する事は十分可能である。しかも網戸は落ちていた。更に指紋も小窓からの採取に成功している。ならば犯人の遺留品のジャンパーを見れば擦れた痕が必ずあるはず。・・・しかしないのだ。

2000年12月31日、事件発覚当時、隣に住む妻・泰子さんの母親が合鍵で入ったとされているが、捜査員がよくよく確認したところ、余りの惨状に慄き話したが、元々開いていたのか、自分で合鍵を使ったのか覚えていないとのことである。

実はその後の複数の捜査員の調べによると、シリンダー錠には幾つもの薄い金属の傷がある事が判明した。サバイバル用の薄い刃などでこじ開けようとしたのではないかとのことである。

と云う事は今までの発表とは異なり、実は侵入したのは玄関からではなかったのかという説も浮上しているのである。当局は肯定も否定もしていない。では浴室の小窓は、というと、逆に逃走した経路だったのではないかと云うのだ。

侵入経路が浴室からだった場合は浴室に土足の足跡がくっきりと残るはずである。この犯人は残忍な手口の割に、物的証拠ならば残し過ぎているぐらいだ。何しろ浴室裏の祖師谷公園には足跡のへこみが見つかっている。ところがそれが浴室にはない。この人物がわざわざ消したとは考えにくい。

件の捜査員いわく、

凹み方から言って、寧ろ逃走したのは浴室からではなかったのか

との事である。

逆に玄関から侵入し、一家を惨殺した後、浴室から逃走したのであれば、足跡が無い事も合点が行く。

実際にはどうなのか。

まだ結論は出さなくて良い。

次の疑問に移ろう。


●遺留品は韓国にリンクするものばかり・・・

この事件は宮沢邸を血だるまにしながら、あろうことか、直ぐに逃走せず、自宅に留まり、食器もろくに使わずにアイスクリーム、メロンもハムも噛り付き、何と大便までするという異常な部分もあった。またこれだけの大事件でありながら、指紋は残しているし、遺留品の多さも際立っている。

・イギリスのテニスシューズメーカー・スラセンジャーのシューズ:韓国で1998年〜2000年に製造されたもの。4,530足が製造。表記が韓国国内で購入されたものとしか考えられないものだった。
・ジャンパーのポケットから砂:日本にないもので、韓国の京畿道(注:ソウル周辺)の水原周辺に見られる。
(注:一橋文哉氏はこの事から犯人は韓国人元軍人である事を想定する契機となった)
・120〜130cmのマフラー:ピックした直後は無国籍であるかのような報道だったが、日本よりも韓国で大量販売されたものであることが判明。
・犯人が被っていたクラッシャーハットという帽子も韓国製。
・非公表乍ら、アーミーナイフ、鎮静剤も。

これらの遺留品は何を意味するのだろうか。一橋さんが指摘するように、韓国人元軍事の仕業なのか。

また結論は出さなくて良い。次の疑問に移ろう。

●犯人の捜していたものは何なのか

これこそが最大の疑問、謎と云っても過言ではない。モノ盗りにしては宮沢さんの財布から数万円を奪い、学習塾を経営していた奥さんが集金したと思われる一階の事務所兼仕事部屋から確かに20万円奪っている。が、これだけの大事件を起こしたにしては金銭的被害が少ないのではないか・・・と思うのは私だけではあるまい。

宮沢夫妻の仕事関係の書類はハサミで切り刻んで浴槽に投げ込んでいる一方、一階納戸にあった引き出しをご丁寧に中二階のトイレに行き、仕分けして念入りに調べている。

更に年賀状は1999年までは見つかったものの、2000年度の年賀状がなぜか見つからなかった。警察が押収したという情報もあれば、犯人が持ち去って、どこかに処分したという情報もある。もし後者だとすれば・・・。

まだ結論は出さなくて良い。

●パソコンをなぜ操作したのか

事件当初は明かされなかったが、何を犯人が閲覧していたか段々と分かって来た。宮沢さんは会社のイメージ戦略をデザインする、いわばアートワーク的な仕事に携わっており、一家が狙われるような機密情報を取り扱っていた訳ではない。そもそも情報漏洩のリスクを見て、会社は自宅に仕事を持ちこむのを原則禁止していた。

宮沢さんがブックマーク(お気に入り)に入れていた、劇団四季のホームページにアクセスし、チケットのネット購入を試みるなど、遺体が幾つもあり、血の海の中での行動としては異様に映る。

●ハンカチの特異な使用方法

遺留品の中で一際特異なのは、黒い二枚のハンカチだった。といって大きさも形も別段不自然ではない。450mm四方の黒いハンカチである。これらが階段の踊り場と台所で発見されている。アイロンも洗濯の形跡も残されており、犯人の愛用のものである事は明らかだ。

だが見逃せないのはその使用方法である。

一枚が数センチの穴を開け、ハンカチの一部を刃に押し込んで、袋状にする日本の殺人犯にはほとんど見られない手法である。勿論、血飛沫が飛散して、返り血を浴びないようにする為だろう。しかし犯人はあろうことか、血まみれの指で冷蔵庫を開け、先述したように宮沢邸のデザートを食器を何も使わないで貪るように食べている。それはまるで本能の赴くままといわんばかりであり、返り血を浴びるのを嫌うためだけだったとは思えない。

もう一枚の穴が開いていない方はどうもバンダナやマスクとして使用した形跡があるという。更にこちらからはフランス製の香水が検出された。1980年代に活躍した、アメリカのプロスケートボーダーの間で流行った香水らしい。

長くなりましたので、次回はそれでは明るみに出た新事実、そしてそれらから蓋然性の高いシナリオを考察したいと思います。

最後まで御覧頂きまして、ありがとうございました。

(続く)

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