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2020年12月10日18:48

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ポタリストの記録・【忘れがたい事件現場と平林寺、新たな課題・その3】

柳瀬川とも別れ、志木街道に向かってなだらかな長い坂を上る。上って2つ目交差点。ここが嘗て凄惨な事件があった場所である。四つ角の右手にミニストップ。恐らく東京都で最後のコンビニエンスストア。斜め前がその現場だ。

このブログはポタリングだが、事件現場に辿り着いたので、やや脱線するが、ここでその事件について見てみよう。

■清瀬市旭ヶ丘派出所警察官殺害事件※■

以前から警察の杜撰な捜査、やる気のなさを取り上げて来た。時として、結果に怒りを通り越して、悲しくもなるほどだ。

しかしこの事件は決してそんな人達ばかりではない事を思わせる。そして時には警察官であるがゆえに、命を狙われてしまったのではないかと考えられる事件も少ないが確かに存在する。

この事件はそのケースかもしれない。

平成4(1992)年、2月14日午前3時22分

一人の警官が夥しい流血で倒れているのを新聞配達員が発見した。直ぐに第一発見者である配達員は救急を呼ぶものの、被害者の警察官は4時には亡くなった。被害者の警察官は大越 晴美(おおこし はるみ、男性)42歳(当時)さん。当時巡査長だった。

司法解剖も早かった。

首の左側の頸動脈損傷による失血死が直接の死因だったそうだが、防御創(注:凶器などによる攻撃をかわそうとして受ける傷の事)は全くなかったそうだ。

大越さんの警官の拳銃、拳銃を入れるホルダーが無くなっていた。

誠に残念だが、平成19(2007)2月14日午前0時、時効を迎えた。

大越さんは1時間前、同僚と電話をしていた事が確認されている。通常こういった深夜には警官は2人1組で交番にいるものだが、生憎、当時の相方はパトロールに出ていた。

警察官を狙い、挙句の果てに拳銃まで奪った卑劣な凶悪な事件と見做し、警視庁は捜査本部を設置した。

捜査で次のような事が分かった。

▼派出所内の机の上に道案内の地図が手書きで書かれてあった。

▼凶器は刃渡り約90mmのナイフか

▼既製品ではなく、自家製の可能性あり⇒サバゲー(サバイバルゲーム)に長けた人物かも

▼目撃情報1:血まみれの2人組の男が派出所付近にいた

▼目撃情報2:午前3時10分〜15分に背の高い男が大越さんと話をしていた

▼大越さんは身長165cmと小柄だったのに対し、この男の身長は外見上だが、どう見ても175cmぐらいはあったとのこと

これらから、犯人は夜更けに道を聞くふりして、大越巡査長に会いに行き、油断させておいて殺害、拳銃を奪って逃走した可能性が高い。なお、この拳銃は未だに見つかっておらず、またこの銃で何らかの犯罪が起きた事例はないという。

このことから、清瀬、東村山、練馬区を中心に、都内、埼玉県所沢、新座市を含めた地域のガンマニアの仕業も考えられると見て、聞き込み捜査も行った。

この事件は八王子スーパーナンペイ事件前と云う事もあり、殺人にも公訴時効があった。時効1年を切った平成18(2006)年2月14日、警視庁は最も犯人逮捕に貢献した情報に300万円の懸賞金もつけている。

大越巡査長は近隣ではとても評判が良かったらしい。勤務時間外でも助けてくれる、いかにも良い意味で、「街のお巡りさん」的な人柄と勤務態度だった。警察にお勤めの方や知人にいらっしゃるようであれば、お詳しいだろうが、全員が全員、出世を望んでいる訳ではない。中には大越さんのように、本来それなりの実力がありつつ、給与面ではリターンが低くても、現場で地域に溶け込んで仕事をしたい人も実は結構いらっしゃるのだ。

大越さんを見ていると、これが東村山市女性市議転落事件の対応で物議を醸した東村山署(注・清瀬市は東村山署の管轄)の人とは思えないほどの差だが、現場の多くは彼のような人達であると確信している。

最後は懸賞金までつけたものの、残念ながら時効を迎えたが、東村山署では非公式に捜査は行なわれているとのことである。警察官としての矜持を感じさせるに十分である。亡くなった大越さんはもう戻らないが、真相解明されることを期待している。

次回は平林寺に着きます。最後まで御覧頂きまして、ありがとうございました。

(続く)

※東村山署旭ヶ丘交番警官殺人事件と表記している新聞、雑誌、週刊誌等もありますが、それでは土地勘のない方から東村山市で発生した事件と勘違いされると思い、発生場所を少しでも分かりやすくする為、敢えてこの表記に致しました。

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