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2020年05月05日20:07

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すこしだけやさしく

 午後2時頃、iPhoneにマイミクさんからメールをもらった。私が週刊誌記者をやっていた時の仲間がどうもピンチを迎えているようだ、という内容だった。
 彼に限ったことではないのだが、私と同年代の仲間は既に亡くなっていたり、癌などの重い病で闘病中であったりで、私が今それなりにのうのうと生きていることが奇跡でもあるし、申し訳ないような気持ちにもなる。
 危機的な状態に陥っているのは彼のちゃらんぽらんさに拠るところが大なので自己責任だろう、と言いたいところもあるのだが、私は名にし負うサヨクだし、敬虔的ではない仏教徒だから(笑)、間違ってもそんなことを口にはしない。人間は等しく「悪人」として生まれ、地獄に落ちたくないがために虚しく頑張っている、などと親鸞も言ってるじゃんか。
 マイミクさんには以下のような主旨のメールを返した。
「彼は40年前からルーズな性格です。そのだらしなさがさらに加速しているのは心配でもありますが、私も同類ですから、意見をするような立場にありません。むしろ彼より私のことを心配してください。相変わらず前向きな意欲が欠けているので、アドバイスをいただけると幸いです」
 メールを送ったあと、今日から読み始めた『ナナ』を開く前にタブレット端末を取り出した。コンポの電源をオンにし、タブレットでYouTubeに接続。大瀧詠一の曲で薬師丸ひろ子が歌ってヒットした「すこしだけやさしく」を聴きたくなったのだった。



 歌の1番は「すこしだけやさしくしてあげる」なのに、2番は「すこしだけ冷たくしてあげる」と逆の歌詞になる。で、冷たくしたあと、暗い目をしてるあなたにはしゃいであげよう、とさらに訳がわからない歌になるのだが、私はこういう禅問答みたいなのが性に合ってる。50歳くらいまでは理詰めで物事を考える傾向が強くて、答えになっていない答えなど嫌いで仕方なかったのだが、その志向がゆるやかな曲線を描くように変わって行った。
 大瀧詠一が唄う「すこしだけやさしく」も併せて聴いて、歌い方の違いを楽しんだ。私にとっての昭和歌謡(的存在)は大瀧詠一に尽きるかも。
 今日は地元の洋菓子店に行って、イチゴのロールケーキを買った。街からほぼ観光客が消え、鎌倉はただの田舎町になっちゃった。でも、初めて鎌倉に来た1975年当時は平日なんてわびしい田舎そのもので、日が暮れたあとの小町通りなんてひとっこ一人いなかったことを思い出したりもした。
 
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