コピアポ鉱山落盤事故とは、2010年8月5日に発生した坑道の崩落事故です。
チリ共和国アタカマ州コピアポ近郊のサンホセ鉱山にて崩落により33名の男性鉱山作業員が閉じ込められるも、事故から69日後の現地時間10月13日に全員が救出されました。
この模様は終日テレビでライブ配信されていたので、皆さんもご存知だと思います。
この時にリーダーだったのが、マリオ・セプルベダ。
閉じ込められた33人を3グループに分けたのが絶妙だと言われています。
1グループは、作業班、2グループは寝る、そして3グループは見守り班。
最後の見守り班は、不安になる炭鉱員を励ます役です。
この最後の班があればこそ、パニックにならずに生き残れたと言われています。
ヴィクトール·E·フランクの名著「夜と霧」は、ナチスドイツの強制収容所から生還した人の物語です。
つねに死と隣り合わせて、衛生環境や栄養状態も最悪。
その中で生還したひとは、体力が勝っていた人でなく「生きる意味」を持っていた人でした。
「家族のために死ねない」「やり残した仕事がある」など、自分が誰かに愛され、誰かの役にたっているという実感を持つことが出来た人だそうです。
京都大学の藤井聡教授は「認知的焦点化理論」という言葉を使って「他人に配慮できる人は運がいい」という論文を発表しました。
この教授は過去に第2次安倍内閣において内閣官房参与も務めた、シミュレーションならびに行動経済学のエキスパートです。
焦点化理論とは、簡単に言えば「人は心の奥で何に焦点を当てているか?」、それによって運が決まってくるというのです。
人の心の「配慮範囲」には、関係軸と時間軸があります。
関係軸とは、家族→親戚→友人→知人→他人という順に、心理的距離が遠くなっていく社会関係のこと。
時間軸とは、現在→数日先→自分の将来→社会の未来と言う順に時間が広がっていきます。
横を関係軸、縦を時間軸ととると、現在の自分を原点として離れれば離れるほど、範囲が広がっていき、これを「配慮範囲」と言います。
利己的な人ほど、配慮範囲は狭く、他人や社会の将来まで思いを馳せる人は、配慮範囲が広くなります。
藤井教授によると、利己的な人はある程度まで効率的に成果をあげられるが、目先にとらわれて広い人間関係が築けないため、総合的にみると、損をしていて、幸福感が少ない人生となる、と言っています。
逆に、配慮範囲の広いひとは、広くよい人間関係を持続的に築けるので、周囲のみんながその人を助けてくれる、それが「運がいい」と見えるというのです。
人は相手や他人のために生きたとき、免疫力も活力も湧いて、幸福感をえて、そして周りの人もその人と協力できます。
目先の利益に走った人を見たとき、うまいことやったな、俺もやるか、周りなんて関係ない、俺もみんなを裏切って、甘い汁を吸える、と一瞬頭をかすめますが、いざと言うとき、そうゆう小賢しい、みんなを裏切る人に協力したいと思いますか?
協力したところで裏切られると考えませんか?
自分は我慢して、相手はやりたいようにしている、と言うのが事実なら、この先長い人生では、我慢した分、周りから今度は協力してもらえるし、やりたいようにした人は、ほんの少しの満足しか結果得られないことになります。
利己的な人にうまいことやりやがって、と怒るより、むしろ将来のことを見通せば、憐れむべき人なのです。
今の日本は年間三万人を超える自殺者がここ10年以上も続いています。
世界から見ても食べ物やモノが充分すぎるほど溢れているのに、人々は幸せを感じられていないのは、それぞれが、自分のためだけに生きるようになってしまったからかもしれません。
最後にヴィクトール・E・フランクルの名言より厳選して3つ
どんな時にも人生には意味がある。未来で待っている人や何かがあり、そのために今すべきことが必ずある。
人生から何を与えてもらうかではなく、人生に何を与えることができるか。
真の自己実現は、自己を忘れることで実現される。
プラス…
自分自身を「笑い飛ばす」ことで、辛く苦しい状況もくぐり抜けられる。
本日の東京の感染者 134人
昨日の東京の感染者 123人
1日も早く終息させる為に、今、未来の為に歯を食いしばり頑張りましょう、でもユーモアも忘れずに。
PS.
岡江久美子さんが亡くなりました(泣)
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