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2019年11月09日20:48

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神宮スズメの独り言2019秋〜71〜おじいちゃん野球

序盤のつけは大きすぎた。

東京都高校野球秋季大会準決勝。創価対帝京・・・

創価は初回1死1・3塁から2つの三振。2回は2死後、ドン詰まりの安打と死球、内野安打で満塁としながら三振。3回は1死2・3塁からも得点できない。ここまで残塁は7だ。

4回の創価は2つの四球と安打で2死満塁。またこのままか思われたが高沢君はライト線へ落とし2塁打。創価はやっとのことで2点を先制した。だが、ここで帝京は踏ん張り続けた先発の田代君をすぐに柳沼君に代えた。そして石坂君をいい当たりの1塁ライナーに押さえる。

しかし創価は5回6回も2死から共に安打で出塁しあっさりと三者凡退には取られない。帝京は試合の流れをつかめないまま6回の裏に進んだ。

先頭打者は背番号1の1塁手武者君。降りぬいたスイングに打球はレフトスタンドに向かう。左翼手はフェンスにへばりついたが、打球はその頭を越えた。そして1死後の加田君の打球は武者君よりもわかりやすく左中間スタンドにまっしぐらに飛び込んだ。

あっという間の2本の本塁打での同点劇。だが・・・・

強打で打ち勝つ帝京。その姿はこのところあまり見られない。この夏の選手権も東東京の準々決勝で0−1というスコアで日大豊山に敗れている。この大会も準々決勝で日大三高を2−1で破るなど接戦を制する帝京になっている。

6回の本塁打2本での同点劇も猛打という感じはしない。コンパクトに振ってそれが本塁打となった感じで重量級打線には見えないのだ。だが、創価のエース森畑君のボールを確実にミートし始めたことは間違いなかった。創価の先発小松君もボールが高めに浮き出していた。

柳沼君は5回6回と2死から走者を許しながらも無得点に押さえ7回は三者凡退。徐々に帝京に流れが行きそうな空気が流れていた。

同点で迎えた最終回。創価は先頭の宮原君がライト前に安打。これを帝京の右翼手が捕球にもたつくエラーもあって一気に無死2塁とチャンスを作った。ここで打席には先制タイムリー2塁打を放った4番の高沢君。だが彼は送りバントだった。1死3塁。

そして5番の石坂君は三振、谷藤君も外野フライに打ち取られた。

その裏の帝京はあっさり2死。御代川君は3塁ゴロ。延長か・・・・

打球は強く三塁手は捕球したがグラブから打球がこぼれそうだった。そして1塁への送球は悪送球。ボールをしっかり握れず焦って投げたのかもしれない。帝京は2死から走者をエラーで出した。いやな空気が流れる。

そして初球で盗塁。そして四球。そして詰まった打球はセンター前に落ちた。

サヨナラ・・・・

あのエラーがなければ延長戦だった。だからこの敗因はそのエラーのせいだろう。だが、その直後の盗塁。チェンジのはずがエラーで出塁。当然盗塁は誰もが予想したはずだ。それを阻止しろとは言わないが、牽制球などの一息があればわからなかったと思う。

当たっていない下位打線に四球を与えてさらに打ち取ったような打球がサヨナラ安打となった。

帝京の背番号10の田代君はこの夏も10番をつけて投げていた。2年生ながら準エースとして投げていた経験豊富な投手だ。創価としては序盤のチャンスを活かして早々に得点を重ねていれば試合展開は変わっただろう。結局は降板したが帝京の先発の田代君の粘り強い投球が最終的には勝利に結びついたように思う。

かつてはドラフト候補の選手をそろえ投打に圧倒した帝京。帝京の前田監督は木更津総合の前身木更津中央の出身。千葉県の高校野球ファンにもお馴染みの全国レベルの監督だ。しかし、その前田監督ももう70歳。かつてのイケイケどんどんの野球ではないのかもしれない。

この日の帝京は本当にしぶとかった。粘って粘って最後には勝ち越した。おじいちゃんの野球と言えば失礼だろうか。だが、あの縦じまのユニフォームが粘り強く戦う。それはある意味新しい帝京のように感じた。

秋の大会は2009年に9回目の優勝を遂げて以来、甲子園は2011年の夏以来出場がない。しかし、この帝京はチーム一丸、全員野球のチームだ。有り余る才能あふれた選手たちがレギュラー争いをしていたかつてのイメージとは程遠い。

9回のお互いにエラーを交えた攻防。2本の本塁打で同点とし最後はこのワンチャンスを活かした帝京。久しぶりの甲子園が近づいてきた。



2019年11月9日 秋季東京都高校野球 準決勝(於 明治神宮野球場)
創価
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000 002 001x = 3
帝京

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