mixiユーザー(id:2391655)

2019年11月01日20:49

116 view

Have a Dream〜9〜最強のニュージーランドと日本魂

ニュージーランドのショットがポールに当たってウェールズボールとなる。不穏な空気が流れ始めたが、ウェールズの地域挽回のキックがタッチを割らずFWで繋いだニュージーランドが先制のトライを決めた。


3位決定戦はこんなに打ち合いになるのかと思った。準々決勝のように勝利至上ではない。細かくショットで得点を重ねようとした試合展開とは一気に異なった。

ウェールズはイングランドに学んだのか左右に大きく振って試合を支配しようとした。だが、ニュージーランドはらしさを見せた。FWの力強いつなぎに得意のオフロードパス。フィジカル戦になれば得意ではないが、イングランド戦では見られなかったニュージーランドの楽しいつなぎのラグビーを見せてくれた。

これが本来のニュージーランドでありなぜそれが準決勝ではできなかったのか、あるいはメンバーがどうだったのかという意見もあるかもしれない。

だが、これがラグビーワールドカップなのだろう。勝利を義務つけられた準決勝、そして決勝のことまでデザインされていたはずのニュージーランド。準決勝ではイングランドの罠にはまった。その逆にニュージーランドのラグビーは3位決定戦というステージでは思いっきり花開いたというだけの事かもしれない。

もしかしたら日本がと思ってこの3位決定戦のチケットを持っていたファンは逆にまさかの、そしてもっともそれらしいニュージーランドを見たのかもしれない。

3位のメダル授与の際のプレゼンターに渡す補助係りの女性の着物の肩口にはワールドカップのマークが刺繍されていた。メダルを貰ったニュージーランドの選手たちが記念撮影を行うなかで、ウェールズの選手たちはバックスタンドの観客に向けてきれいに一列に並んでお辞儀をした。

日本では慶應が初めてプレーしたラグビー。ベースボールと野球が違うようにプレーの質はともかく日本らしい日本独特のスポーツの在り方がある。早慶戦や早明戦という学生ラグビーが人気を博しそれが社会人ラグビーにかなわなくなって、旧国立霞ヶ丘競技場は満席にならなくなった。だが、このワールドカップでは日本のラグビー精神が蘇りさらにそれが世界に浸透していった。

接触プレーが多くけがをしやすいスポーツだからこそ大切なフェアプレーと礼儀。今日もそれを見た。最後に見せた最強のニュージーランドらしさとウェールズの誇りと意地。そして日本の心。

マスコミにとってワールドカップはもう終わっているのかもしれないが、明日この大会の集大成となる試合が行われる。



2019年11月1日 ラグビーW杯 3位決定戦(東京スタジアム)
ニュージーランド40−17ウェールズ

2 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2019年11月>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930