「希望荘」
宮部みゆき
文芸春秋(文春文庫)
杉村三郎シリーズの4冊目。
私立探偵として開業した主人公の、4話の中編が収録されています。
解説は杉江松恋氏。
うっかり5冊目の「昨日がなければ明日もない」の感想を先に日記に書いてしまったのですが、一応順番通りに読み進めてはいます。
前作での悲しい結末から、心機一転新しい生活を始める主人公。
職場も変わって今までの人間関係もなくなり、めっちゃ寂しい…なんでこんな良い人がこんな目に合わなきゃいかんの…とめそめそしていたら、なんと喫茶店マスターの水田さんが追い掛けてきてくれました!!
うわぁん、ありがとーっ!!
馴染みの顔に馴染みの美味しい喫茶店メニュー。
主人公にとって、こんなに心強いことはなかったんじゃないでしょうか。
冒頭から、すごくほっとしてしまいました。
表題作の「希望荘」がめちゃくちゃ好きです。
介護の現場が舞台ということもあって、はらはらする展開がとても身近に感じました。
ラストのどんでん返しが、また鮮やかです。
(新)
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