どういう番組か、ホームページからコピペしますと、
顔出しNGの訳ありゲストはブタに、
聞き手の山里亮太とYOUはモグラの人形にふんすることで
「そんなこと聞いちゃっていいの〜?」
という話を“ねほりはほり”聞き出す新感覚のトークショー。
作りに作り込んだEテレお得意の人形劇と、
聞いたこともないような人生の“裏話”が合体した
人形劇×赤裸々トークをお楽しみください!
ということです。念のためホームページを貼り付けます。
http://www4.nhk.or.jp/nehorin/
僕が見たのは、1月16日に放送した「【あるコスプレイヤー】自分は捨てた!衝撃の闇深きコスプレ人生」と、1月23日に放送した「【少年院に入っていた人】消せない過去との闘い」です。
コスプレイヤーのオレンジさんが、キャラクターになり切った姿を自撮りすることに生きがいを見出し、自らのことを“自分自身は捨てた。キャラクターになり切っている自分が本物”と言い切ります。その言葉と本人の生きざまがポイントなのではなく、今という時代に生きているのに“社会の一員となれなかった”ひとりの人間がいるという、その事実が衝撃的でした。
コスプレイヤーという最近初めて聞く職業がポイントなのでもありません。この主人公がたまたまコスプレイヤーに生きがいを見出しただけだということ。金もうけが生きがいであることや、僕のように映画が生きがいであることと、まったく同じでした。彼女が、自撮りの一発写真(修正は絶対に行わない)という、そのこだわりにも驚きました。一発撮影でここまでできるのか、という感じ。
そして「【少年院に入っていた人】消せない過去との闘い」では、中学時代に先生に反抗したとき、たまたま同級生に“認められた”ことから、自分の進む道はこれだとヤンチャに走り、少年院を経験してしまった人物が主人公。そして彼は、出所した後もヤンチャを続け、そのままでは破滅しかない人生を送ります。
たまたま知り合った女性が、万引きとクスリで少年院に入り、そんな似た体験から親密になりますが、子供ができて二人は将来を考え始めます。そこから正業に就いて再出発ともくろみますが、そう簡単にはいかないという体験談でした。
この番組は人形劇で展開します。言葉は本人たちの声を加工してありますが、赤裸々な言葉のニュアンスは伝わります。たぶん本人たちも、声が加工され顔が出ないということで安心して本音を語っているのでしょう。その話から感じ取れるリアリティーは半端ではありません。
この番組には、出演者たちのやったきたことに対する善悪の判断はありません。その結果現在はどのような生き方をしているか、というだけです。映像や音声、そして実名を隠したドキュメンタリーだと言えるでしょう。
僕の日記のタイトルには“おもろい番組”と書きましたが、これを文字どおりには取らないでください。おもろい=興味津々ということです。僕は、自分とは全く違う発想の人物を呈示されると、とても興味深いと感じます。その生き方を受け入れるかどうかは別にして、その生きざまというものに触れることで、新しい世界が拓ける気がします。
そういう意味で、この2回の放送は衝撃でした。いやはや、僕はテレビという媒体をなめていましたが、まだまだ見るべきところは多いですね。さすがは元“教育テレビ”です。Eテレとはエデュケーション・テレビではなく、エンターテイメント・テレビの略だったんですね。ぜひ一度ご覧ください。しょーもないカス番組とは一味も二味もちがいますよ。
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