mixiユーザー(id:2391655)

2018年08月20日22:53

85 view

浜風のつぶやき2018〜55〜農業高校代表

昨日の日曜日でお盆は完全に明けた感じだ。電車のラッシュも普通になっている。試合開始30分前でも外野席はまだ入場券が買えた。

準決勝の第1試合は日大三対金足農。いまや秋田代表というより全国の農業高校代表となった感のある金足農。実際少ない吹奏楽部に対して同じような立場の有馬高校の吹奏楽部も友情応援に駆け付けるなど、その輪は広がる一方だ。

金足は3回戦で横浜を相手に8回裏に逆転3ラン。これを放った高橋君はこれが高校通算第1号だった。そして一昨日の準々決勝ではサヨナラ2ランスクイズと印象深い勝ち方で高校ファンを魅了してきた。

全国区となった県立の農業高校に対して、全国優勝経験も豊富な日大三。

日大三は1回戦を7−0、2回戦では16−6とお得意の猛攻で勝ち上がってきた。だが3回戦での平安との試合ではらしくなかった。その試合での観戦記でも書いた。

もちろん相手の力量にもよるだろうと言われればそうだ。平安は単なる強豪という以上に今年で春夏通算100勝という目標を掲げて予選を勝ち上がってきて初戦でそれを達成。

だが日大三は得点シーンで更にチャンスがありながら畳みかけることができない。無死から本塁打、3塁打、安打で2点止まりというイニングもあった。

そして3−3からの決勝点は押し出しの死球だったのだ。それが準々決勝でも出た。7回2死まで無安打。8回に突如集中打が出て2−0をひっくり返して勝ったが、3回戦から日大三らしさはなくなっている。

それが今日も出たと思う。自分たちの野球ができないと焦るものだ。先攻は金足。

金足は初回、先頭の菅原君が安打で出ると送って4番の打川君のタイムリーで1点先制。打川君は2塁を狙ってアウトとなったが・・・・

その裏の日大三。2死から日置君が安打で出塁。しかし盗塁を仕掛けてアウト。エンドランのサインの見落としかもしれないが完全なアウトだった。

ボクには「三高焦っている感」がもりもりに思えたのだ。準々決勝でも安打が出ず苦労して逆転勝ちしたものの、今日の相手は今大会ナンバー1右腕の呼び声高い金足農の吉田君。そこで先制された。早く追いつかなければ・・・・

ボクの席は日大三サイド寄りのネット裏だが、なんとなく嫌な感じがしたのは確かだ。吉田君は打たれても、先制されても9イニング投げることを前提に体力を整え、終盤にピークに持ってくるような組み立てをしてくる。行けるところまでいって最後はヘロヘロになってリリーフを仰ぐという投手ではない。

そんなことはもうみんなわかっている。あの横浜でさえ8回表まで2点リードしていながら、その裏に3点本塁打を浴び、さらに9回の攻撃は三者三振で敗れた。

準々決勝の近江は1点リードしながら8回9回の無死1・2塁のチャンスを二度とも押さえこまれ、最後は9回裏に2ランスクイズで逆転サヨナラ負けを喫している。

金足に敗れた強豪はみんなリードしながらそれを守り通せず敗れた。追加点を奪えず試合を決められなかったからだ。

今日の日大三は早々にリードされた。後半には手も足も出なくなり最後は逆転されて敗れてきた強豪チームを日大三は観てきたはずだ。

まずい・・・・

とてもわかる。

しかし、金足は2回も3回も先頭打者を出す。4回はあっさりと2死となったが連打で二人の走者を出して追加点こそ奪えないが日大三にプレッシャーを与え続ける。日大三の守備の時間が長い。当然リズムをつかめない。

主導権を握れない日大三。パーフェクトに押さえられているわけではないものの、ここぞという場面で抑えられてしまう日大三。いかにも吉田君の術中にはまっていくようだ。

そんな中、金足は5回の表、先頭が四球、送ってタイムリーという鮮やかな追加点を挙げる。

四球で出たのは2番の佐々木君、送ったのは3番の吉田君。4番は倒れて5番の大友君のタイムリーだ。

金足は徹底している。打順に関係なく送るときは送る。常に得点圏に走者を置くことで相手に圧力を与えて試合を支配する。日大三なら日置君や大塚君が送りバントをするだろうか。常に同じ9人で戦ってきた金足の結束力を観た思いだ。

5回で2−0は日大三にとっては大きかったと思う。相手はビッグイニングを作らせる投手ではない。だが、逆に言えばコツコツと行けば倒せるかもしれない。

8回の裏、得点は2−0で負けている。それまで抑えられている攻撃陣。準々決勝でもあったシーンだ。そこで日大三は1死から2連打。打席には準々決勝で同じ8回に決勝タイムリーを放った主将の日置君。

この回が一番息詰まるような場面だった。一気に日大三が追い詰めるか。それに失敗したら敗戦覚悟だ。

日置君は外野フライに倒れた。次の大塚君はがっちりとした体格で、この勝負は面白かった。意外に内角が弱い大塚君に対して勝負球を内にするような組み立てをしてきた金足。ここで切りたかったはずだ。だがそれを読んでいたかのように大塚君はレフト前に運んだ。

1点を返して2−1と日大三が迫る。そして次の打者はミートがうまい中村君。準々決勝の再現を祈って3塁側アルプスが燃える。だが、吉田君はファウルチップされたものの捕手が捕球するという三振に取った。

ここで決まった感がある。三高は最終回、6番から始まる打順で2安打を放ちチャンスと作ったが後続は断たれた。

この試合は近江戦と違って球場が金足の応援に回ったわけではない。なぜなら常にリードして試合を進めたからだ。

スコアだけを観れば接戦のように見えるし実際接戦だった。だが常に主導権を握っていたのは金足だった。先制点を取り受けて立った金足。

ボクが開幕時に甲子園を訪れた時に、胸に「KANO」書かれたユニフォームを着た人が数人いた。ああ今年は100回大会だ。戦前の嘉義農林の関係者が招かれているのかと思った。

17回大会で準優勝した嘉義農林、台湾代表のチームだ。映画にもなった。そしてこれが農業系学校の最高成績だ。

台湾の農林学校。今年は日本の農業高校が決勝に進む。

「KANO」今年は「KANANO」

あるかもしれない。横浜、日大三。大都会の強豪私立を破った地方の県立・・・・

もう一丁といくだろうか、相手はこれ以上はない最高のチームだ・・・・




2018年8月20日
金足農
100 010 000 = 2
000 000 010 = 1
日大三

2 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2018年08月>
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031