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2018年08月19日09:19

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浜風のつぶやき2018〜51〜真っ向勝負

今日朝ホテルを出ると涼しい風に驚いた。熱戦が続く甲子園、日中はまだまだ暑い。だがどこかしら秋の気配を感じる。毎年思う。出場校が1校ずつ甲子園を去っていく。それを天候も惜しむかのようなほんのわずかな涼しさ・・・・

今日は全日程で一番面白いとされる準々決勝だ。その第1試合はこの日屈指の好カード、大阪桐蔭対浦和学院。当然入場券は完売札止め。第1試合から4万1千の観衆を集めた。

試合は浦学が渡辺君、桐蔭が根尾君の先発で始まった。

最初に感じたのは浦学の真っ向勝負態勢だ。先攻の桐蔭に対して初回、三者凡退で2三振を奪った。投手だけではない。内野陣からも大きな声が出ている。この大観衆のスタンドから見てもそれがわかる。1球投げるたびに両手を広げジャンプしながら声を挙げる内野陣。守りの段階から、さあ、強気に行こうとチームがまとまっているのがわかる。

あの大阪桐蔭に小細工なし、正面からぶつかるんだという姿勢だ。それが渡辺君の投球にも表れる。インコースを突く強気の投球。

1回裏の浦学、2死から四球で走者を出すとすかさず盗塁。失敗に終わったがバントなどはしないという強気な姿勢。

しかし2回表にはそれこそ真っ向勝負した渡部君は根尾君に流し打ちでレフトスタンドに運ばれた。浜風は吹いていなかった。それでも・・・・

2回の裏、浦学は無死で畑君が安打で出塁。もちろんバントなどしない。だが、三振。後続も続かなかった。

3回表の桐蔭、先頭が安打で出るがバントはホームと1塁の間への小フライ。それをダッシュ良くスライディングキャッチしたのはピッチャーの渡辺君だった。そうだ、攻撃的な守備だ。次の打球は三遊間へ。浦学のショート中前君が回り込んで捕球、2塁へ送球、セーフ・・・

併殺を狙った攻撃的な守備は野選となって1死1・2塁。その後安打で満塁とされると藤原君のボテボテのゴロが内野安打となって1点を追加された。藤原君ならではの足の安打だった。2−0・・・・

4回は2塁打を打たれたが無失点に抑え5回もあっさり2死。だがここで藤原君にライトスタンドに運ばれた。

見事というか表現のしようがない本塁打だった。ホームランにセンスという言葉が相応しいのかわからないが、キン肉マンのような選手が豪快に引っ張った本塁打ではない。しなやかである。しなやかな安打はあるがしなやかな本塁打はない。だが彼はそれを打つ。打った瞬間は本塁打とは思わない。打たれた投手も守っている外野手も観衆もだ。

ああ、これは長打になるなという目で見ていて、それがどよめきを大きくする。そしてええ?入った??となる。

普通は1・2塁間を走っている時に本塁打が確認されるが、足の速い藤原君は2塁を回った辺りで本塁打を確信して手を挙げる。

これで3−0、藤原、根尾という昨年から大阪桐蔭でレギュラーを張るプロ級の選手がそれぞれ彼ららしい本塁打をはなっての3−0だ。だが浦学はそれでも真っ向勝負。

先頭がストレートの四球で出るとすかさず盗塁。そして安打で1死1・3塁。小町君の内野安打の間に1点を返すと中前君のタイムリーで2点目を挙げ3−2と追いすがる。

6回の表の桐蔭の攻撃。浦学守備陣は相変わらず声がよく出ている。だが渡辺君は四球を出し犠打で送られたところで投手交代。初戦となった仙台育英戦でも渡辺君からリリーフした2年生の永島君をマウンドに送ったが連続四死球と3連打で1死も取れず5点を失った。

更に継投した河北君も1点を奪われて9−2、もうそこで試合は決したと言っていい。

8回には藤原君がこの日2本目の本塁打を放ち、9回には石川君もレフトスタンドに放り込んだ。

11−2というスコアは真っ向勝負した結果だ。同じ負けるにしてもスコアをまとめたいなら何らかの方法はある。だが浦学は堂々と勝負する道を選んだ。格下のチームが戦う戦法としては間違っているのかもしれない。それは勝つという意味では・・・

だが浦学の森監督は今の戦力で正面から挑むという道を選択した。

大阪桐蔭は1回戦作新学院に3−1、2回戦は沖学園に10−4、3回戦は高岡商に3−1で勝ち上がってきた。

大阪桐蔭に勝つためには複数投手を使い、情報の少ない選手を使うことで相手を翻弄して勝機を見出す。

なんら反則でもないしいい作戦だ。だが、今日の浦学は大阪桐蔭とタイマン勝負をしたかったのだろう。

堂々と実質のエース渡辺君の先発、継投は初戦の因縁試合仙台育英戦と同じ2年生の永島君へ。采配が正しいかどうかの判定などは誰にもできない。これが浦和学院だという勝負をして負けた。

大阪桐蔭に勝ちたい、だがその思いをこんな形で勝負に出たのは浦学だけだ。大差試合となってがっかりなど全くしない。こうなることを覚悟で挑んだ浦和学院に拍手を送りたいと思う。




2018年8月18日 第100回全国高校野球 準々決勝(於 阪神甲子園球場)
大阪桐蔭
011 016 011= 11
000 020 000 = 2
浦和学院

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