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2018年08月09日07:09

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浜風のつぶやき2018〜17〜もう1枚

押さえられていた昨年王者の花咲徳栄が終盤に大逆転。これが強豪校の底力・・・・

こんな風にこの試合は報じられるのだろうか。

これまで優勝候補と言われた大阪桐蔭や智辯和歌山の試合に臨んだ相手チームに共通するのは複数投手で相手を翻弄し封じ込めるという作戦だった。実際にそれで作新は健闘し、近江は勝って見せた。

鳴門の2年生サウスポーの西野君は7回までよく押さえた。2回には2死から徳栄のスーパー1年生の井上君に2塁打を打たれ荒井君のタイムリー。4回にはエースで4番の野村君にソロ本塁打を浴びたが、7回までその2点に押さえていた。

一方攻撃では初回に2死から3連打で2点。2回も二つの四球を足掛かりに2点を奪った。試合はそのまま膠着状態で7回まで終了。得点は4−2のまま鳴門がリードという状況で8回表の徳栄の攻撃を迎える。

2死1塁の場面で徳栄の打席には羽佐田君。打球は3塁手を襲う。鳴門の1年生田口君のすぐ横を鋭い打球がすり抜けていった。あれを取っていれば、いや前にこぼしたとしても打球の速さから言って1塁は悠々とアウトにできたはずだ。そしてチェンジだった。

だが、その後、2本のタイムリーで3点を追加され逆転されてしまった。

9回にも3点を加えた徳栄。鳴門の最後は1点を返したが8−5で試合は終了した。

鳴門は第1回大会から参加する古豪中の古豪で県立の名門だ。だが残念ながら昨年の優勝校花咲徳栄と比べれば格下。その格下のチームがどうやって上位チームに勝つか。

何回もは通じない。だが1回勝負のトーナメントだからできる工夫がある。前述の作新学院や近江がやった継投策。いくら抑え込まれていても力のあるチームなら3巡、4巡もすれば打者は投球に慣れてくる。しかもこの日の徳栄は最後は右打ちに徹した。左の西野君の変化球を引っ掛けていたが、8回からその指示が出たのだろう。右打者がフルスイングで右方向に飛んだ打球はファウルに切れる。だがミートに徹して右に放たれた打球はライト線に落ちるのだ。この打法で安打が集中し、そのうち2塁打が8回9回で3本も出た。

ここで鳴門にもう1枚、2枚の同レベルの投手がいたらどうなったかわからない。しかも強豪を苦しめるチームはピンチになってから投手を交代させるわけではなく、最初からどのタイミングで継投していくかを決めている。イニングを切られているから、そこまでは全力でいける。

だが、前年ながらスカウトなどとは縁もない県立も名門にそこまでの選手層はなかった。それでも大健闘である。そして、これは甲子園にいる魔物などではない。鳴門の実力である。強豪を苦しめたのも、最後に息絶えたのも含めてそれが鳴門の実力だった。



2018年8月8日 第100回全国高校野球 1回戦(於 阪神甲子園球場)
花咲徳栄
010 100 033 = 8
220 000 001 = 5
鳴門

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