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2018年08月05日00:12

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ストーリー性が商機を分かつ時代になった

■飲み放題は卒業、ごちそう楽しもう 大学生が店に逆提案
(朝日新聞デジタル - 08月04日 14:06)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5230503

 最近、食事に限らず、さまざまなところで二極化が進んでいるとよく言われる。今現在、生き残り、手堅い支持を受けている飲食店、製品、サービスの残っているところの大半には共通点がある。

 そのお店や人気のメニュー、製品にストーリー性があるということだ。

 それが無ければ、新興国の製品にとって変わってしまう。今やバブルの世代よりもずっと下の世代の殆どは別にブランド品で無くても、メーカー品で無くても良いモノは良いと率直に認める。バブル世代と年収を比較したら、30歳年収で200万円も格差がある。彼らは低い年収に抑えつけられ続けて来た為、目が肥えざるを得ないのは当たり前のことなのだ。アマゾン、楽天、ヨドバシなどに数多ある無名のメーカーの製品に高評価のものはかなりの数があることからもそれは窺える。

 ストーリーとは、起承転結、または少なくとも「はじめ」、「なか」、「おわり」がちゃんとあることだ。

 企業すら定着率が高いところほど、この「はじめ」、「なか」、「おわり」がある。新入社員は先ず入社式直後、歓迎レセプションに招待され、仲間入りした連帯感と誇りを得て、実際の仕事に入る。そして頑張れば出世して行くものである。

 逆にそれが無い企業は今後容赦なく見捨てられる趨勢にある。モチベーションを持てないからだ。日本の若者達が残業代よりも自分の時間を優先したがるのは「ゆとり世代」というのもあろうが、ゆえなきことではない。自分よりも上の「就職氷河期世代」がやっとのことで正社員になれても、低収に抑えつけられ、更に出世しようにもバブル世代がふんぞり返り、アゴで雑用ばかりやらされているのを見れば、「こんなところに長くいたくない。自分もいずれああなる。」と思われても仕方が無いからだ。

 対照的にキャリアアップにストーリー性が際だった外食産業で、パンのフルコースを廉価で出してくれる「S社」がある。

 新入社員の初めての仕事は何かといえば、お客さまのお代りのパンを運ぶ仕事だという。お代りを運んで来て貰って不満を言う客はごくわずかだろう。彼らはお客さまからお礼を言われ、接客業の喜びを味わい、モチベーションが高まったところで、レジ、厨房、ウエイター、ウエイトレス、果ては事務に正規に配属され、出世して行くのだという。まさに「はじめ」、「なか」、「おわり」といったストーリー性を持たせて、人事教育を行なっているから定着率は高い。

 外食産業の市場調査をしている人は「はじめ」だけ食べれば、その店のレベルがどの程度が分かってしまうという。勿論、「なか」まで食べてしまうとお腹がもたないというのも当然あるだろうが。

 対照的に食べ放題、飲み放題のお店とは、「はじめ」で完結してしまっている。牛丼のチェーン店もしかりだ。但し、個人的には「はじめ」で完結してしまうお店があっても良いと思っているが、そんなお店ばかりなのは確かに生活に彩りが無い。そういったお店は日本が外食すること自体、大変なぜいたくだった時代の流れだろう。

 学生のこうした試みはある種、飲食店も「はじめ」、「なか」、「おわり」のあるお店を作りましょうよということなのだろう。最初から「はじめ」で通そうとしているところではなく、食べ放題、飲み放題を通して来たが、そろそろ脱皮したい、良い店だけど売れないお店、そういったところにご提案された方が効果があると思うのだがいかがだろうか。
 
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