mixiユーザー(id:3210641)

2018年07月05日12:43

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ビット脳

ネットスラングに「ビット脳」というのがある。

御存知の通り「ビット」は二進法の1桁のことで、
デジタル・コンピュータは2つの状態を、
二進法の「0」か「1」で示すことから、
転じて良いか悪いか、イエスかノーか、白か黒かのように、
両極端の2つのパターンでしか物事を考えられない、
硬直した思考または頭の固い連中を揶揄する時に使う。


先日、某組織の親分が、ため息をついていた。

事件や事故が起きた時は、
「何がどうした」を明らかにするのが最優先のはず。
そこが明らかにならなければ、
責任の追及をしようにも「できない」からだ。

にもかかわらず、
今の人たちは他人を吊し上げることばかり考え、
マスコミもそれを助長するような報道をする。

事件・事故のメカニズムを明らかにすることには、
責任の追及以外にも、もうひとつ理由がある。
悲劇が再び起きないよう、防ぐ手立てを考えるためで、
むしろこちらの方が重要なのだが、
今の人たちは、なぜかこちらを軽視するどころか、
考えようとすらしない。

...と言うのが、ため息の理由だった。

その良い例が、最近の車の「煽り行為」に関する報道と、
それに対するネットユーザーの反応だ。


話をわかりやすくするために、簡単な例え話を先にすると、
治安の悪い国に赴く時は、
パスポートなどの貴重品は厳重に隠せとか、
手荷物から目を離さない、
夜間、人通りの少ない場所にはいかないなど、
さまざまな注意を外務省や旅行会社、
友人知人がさずけてくれる。

悪いのはもちろん強盗や暴漢などの無法者であり、
犯罪者は速やかに捕まえて投獄すべきだが、
そのような輩が街中を闊歩しているのが現実なので、
自らもリスクを減らす努力をしなければならない。

その際役立つのが、
上記のような第三者の冷静なアドバイスで、
ネットで盗賊を罵ったり被害者を哀れむだけでは、
実害を防ぐことはできない。


話を「煽り運転」に戻すと、
ニュースに付けられるレスの中には、
被害者にも過失がある、という意見を見かける。

いちばん悪いのは、もちろん危険な「煽り運転」をした者だが、
海外でのトラブル同様、事故の過程を冷静に見直し、
自衛のための手段を講ずれば被害を減らせるから、
リスク・マネージメントの観点からは、
それは間違った意見ではない。

ところが、加害者をなじるだけの人々は、
自分たちの考えが否定されたとでも思うのか、
異なる意見を述べた人たちを、
いきなり感情的に罵りはじめる。

その行為は、自分たちがいま非難している「煽り運転」と、
まったく同じだと言うことに、なぜ気付かないのだろう。



■「あおり運転」でバイクと衝突 殺人容疑で男逮捕 大阪
(朝日新聞デジタル - 07月04日 13:31)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5184858
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