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2018年05月14日01:39

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'18、 1月2月帰省日記(14);ミシュラン星の料亭で喰う



2018年 1月 23日 (火)

もう5月が半ばに来ているのにまだ正月のことを書いている。 今回の帰省で食い物について思い出深いことが幾つかあったけれど今回ここに書くのもそんなハイライトの一つだ。 

オランダでは誕生日には本人が周りのものに振る舞うことが普通だ。 3年前息子が就職した時に我々をハーグのミシュラン星一つのフランス系中国料理屋に招待してくれた。 そこで料理は別として添えられていた小さな饅頭パンの美味さがあとまで残った。 家人はもう一度知り合いとそこに行ったけれど自分は期待したほどではなかったので行かなかった。 フランス風に流れているとおもったからだ。 就職したてだったので息子には一人一万円までは出してもらうことにして飲み物は自分が出した。 そして今回も日本に発つ一週間ほど前に息子から電話が入り、大阪でミシュラン二つ星の料理屋を見つけたけど自分は日本語が出来ないのでそこに電話して予約してほしいと頼まれた。 ネットでその料理屋を確認して電話しても繋がらない。 情報ではそこは大阪で一番予約が難しい店だと書かれていた。 仕方がないので大阪、ミシュランとグーグルに入れて探して出てきたのが大阪貝塚にある「花祥」という割烹料亭だった。 大阪南部にはミシュラン星が二つついたレストランが二つあってそれが岸和田のふぐ専門店と貝塚の「花祥」だった。 

自分が育ったのは泉佐野で高校は岸和田、隣町は貝塚だったからこんな近くにミシュランがと喜んですぐに電話すると希望した日にすんなり予約が出来た。 こういう店は半年も一年も前に予約しないと一杯になると聞いていたので不思議だった。 あとで訊くと急に予約を取りやめた組があってそこに運よく滑り込んだということのようだ。 電話に出た歳を経たと思しき男性の大阪ことばが素晴らしかった。 久しぶりに柔らかくも美しい男性の大阪ことばを聞いて嬉しかった。 泉州弁でもない、浪速言葉でもない、品のよい関西弁とでもいうものだっただろうか。

この日は息子の30になる誕生日で、午後には四天王寺で母の納骨を済ませてその帰りの母の面影を同伴しての宵だった。 皆そのような服装をしていて夕方料亭に着いた時には男も女もスーツ姿に慣れて、正月の飾りを残し照明を落とした、四人に丁度ゆったりとした和室の床の間にかかった大徳寺山岸久祐師の「単坐聴松風」の軸が今日一日のこころを落ち着かせるものとなって嬉しかった。 喜寿を越したかと思われる仲居が我々を珍しそうに眺め配膳の間に色々と訊かれたのが少々煩わしくもあったけれどそれもこの四人ではそうも見えるのだろうと訊ねられるままに返答もし、ほぼ2時間半、しみじみとした味わいの和食を楽しんだ。 

献立は

1、毛蟹、うるい、つくばね、胡瓜の酢の物   容器は羽子板形京焼皿
2、玉子真丈の煮物椀、白魚、蕪の薄切り、山椒の若芽   容器は黒塗り椀に金で三保の松原沖に白帆  
3、ケンイカ、車海老、鯛、トロの造り
4、蟹味噌 焼き白子 雲丹 白和え 湯葉 鴨ロース 海老と海老いものうま煮 
5、真名鰹の幽庵焼き クルミ
6、熊本牛ヒレ
7、蓮根、銀杏、ホタテ、ふきのとう、海老頭の天ぷら
8、焼きからすみ茶漬け 香の物
9、フルーツカクテル
10、薄茶 ほえ籠の笹に乗った和菓子
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