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2018年04月21日20:06

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四月なのに夏日の午後




2018年 4月 20日 (金) 快晴の夏日

家人と母の法事のことを話していた。 分骨して一つは四天王寺に納め残りをオランダに持ち帰りその後のことはオランダ側の家族を集めて知人の禅寺で法事をすることは決めていたのでそれを進めるべく何年か前にライデンからナイメ―ヘンに引っ越した睡蓮寺のもう25年近く懇意にしているオランダ人の住職に6月の初めにそこで法事をしてもらえないかと頼んでいた。 多分親戚縁者を含めて30人ぐらいが集まるだろうし日曜の午後を仏教などに縁のないオランダ人にはピクニック代わりに半日を過ごしゆっくり飲み食いする集まりの案内状を送るつもりにしていた。 住職に母の俗名、戒名、逝去した日、享年、母の人生や性格などを訊かれた。 式は30分ぐらいで僧は住職を含めて3人か4人になるだろうと言った。 仏壇に供える花と儀式的な食餌は寺で用意すると言った。 式の後住職の簡単な法話と故人のはなし、自分がそこに集まった人にスピーチをすることなどを決め、見積書をメールで送ってくれるよう頼んだ。 天気が良ければ庭や寺の周りを散策できるし雨ならば寺の幾つかの部屋で寛ぎ食事もできる旨を確認した。 オランダ人の親戚たちには寺の精進料理は口に合わないだろうから酒、肉になまぐさものもこちらで自由に塩梅すればいいといわれた。 5月に一度そちらにいって計画を詰めると言って電話を切った。 家人と誰に招待状を出すか話していて急に家庭医と約束があったこと、その時間にはもう半時間遅れていることに気付いて慌ててバタバタと家を飛び出した。 この3日ほど夏日が続いていて半ズボンにサンダルをつっかけ野球帽を被って自転車のペダルを漕いだ。

胃を切ってからこれから一生3か月に一度ビタミンB12の注射をしなければならない。 注射液は家に置いてありそれを事前に約束をとっておいた日に持って行って注射をしてもらうだけなのだがそれには家庭医直接から注射してもらわなくとも助手でもいいから日時に関しては楽なことは楽だ。 慌ただしく駆け込んで受付でその旨を告げ広い待合所で順番を待った。 職員たちの昼飯時だったようだ。 20分ほど待って名前が呼ばれたので注射液に入ったアンプルをもって40半ばの助手と小部屋に入った。 こんな夏日には皆薄着でその太った女性の二の腕にはバラの刺青が入っていたのが見えた。 もし娘がうちに住んでいれば医師免許をもっているのでここまで来ずに家で注射をしてもらえるのにと思ったけれど娘もこの間大阪のアメリカ村で小さなワンポイントの刺青を入れて来たのに思いがいって、医療関係にも刺青を入れている者が多いと聞いたことの些少ながらの実例をみたと思った。

クリニックをでて天気のいいこんな日にこのまま家に戻るのも何だからと町の中心の方に向かった。 昼も廻っていたのでシードルで何かを喰おうと近くのイギリスパブに行った。 前の広場には日向ぼっこをしながらビールを飲む若者が沢山いたが自分は誰もいないパブの涼しい奥に坐った。 何にするのか訊きに来た20半ばの娘の英語にはオランダアクセントがないのでイギリス人だと思った。 ここは旧市内の南東の端だがこの通りを真っすぐ1kmほど行った仕事場に近い北西の端にももう一軒イギリスパブがあってそこでも昼にはイギリス人の女性がバーマンをしている。 そこでは仕事をしている時から一年に3、4回はシードルでシェパード・パイの昼飯を摂っていた。 そんなことを20年以上続けていたけれど自分の顔は覚えられてはいなかったのではないか。 ここ何年も土曜のマーケットで白身魚を揚げてもらい立ち食いしたあと近くのカフェーでビールを飲むことにしていたのだがそこはほぼ毎週行くので入って行けば何も言わないのにビールが出てくるのだったがそこも手術以後は行っていないからもう忘れられているかもしれない。 

フランスやオランダではシードル、イギリスではサイダーというのを半パイントと摘みを注文して昼食にした。 手術前は大抵1パイント、500ccを注文していたものが胃がほとんど無くなった今はとても飲み切れない。 半パイントで丁度いいくらいだ。 これでビールの小瓶を4,5本飲んだくらいに酔う。 この何週間か射撃クラブに行って練習のあと皆と飲むのにビール小瓶一本で赤い顔をして何時間も過ごすのだから経済的ではある。 酔い覚ましに繁華街を自転車を押して歩き市の図書館に行った。 1時間ほど雑誌や新聞を読もうと入ったら気持ちが悪いほど静かで人がいなかった。 皆こんな太陽の輝く夏日には公園や裏庭、水辺やカフェーのテラスで日向ぼっこなのだ。 だからこんな日にだれが屋内でくすぶっていられるものか、といったところだ。 1時間半ほど雑誌や新聞を読んで出ようと思ったら図書館の奥に床に中世のタイルをひいた薄暗く涼しいところがあってそこで自分と同じ年代の日本人の女性が植物図鑑を見ていた。 あれやこれやと1時間ばかりその人とバカ話をして駄弁った。 大抵は町のあちこちで会えば立ち話か軽いあいさつで済ますのだがこんなところで会うのは久しぶりだった。 この人とももう20年以上顔見知りなのに自分はこの人の名前を知らない。 大昔に聞いたことはあるのだろうけれどとっくに忘れていてそのままのままだ。 別段名前をしらなくとも不便ではないし差しさわりもないのでそのままで、次に会った時に尋ねようかとも思うのだがいつもそのときには忘れているから多分このままになるだろう。

晩飯時が近づいて来たので一緒に図書館をでて別れた。 帰り道の濠端には沢山の人が水辺に寝そべってゴロゴロしていた。 昨日は29℃になったとニュースでは言っていた。 日曜には10℃以上気温が下がるとも言っていたからちょっと先の夏が来るか来ないかまで今のうちに四月の夏日を満喫してまでおこうということなのだろう。
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