しかしビチョビチョとよく降るものだ

オランダの秋は日本の、とくに自分が育った大阪南部の秋とは全く別物だ。　10月も10日近くもなると空がカラリと晴れ上がり夏の暑さも今はなく、そろそろ秋祭りや運動会を待つ気分になる。　それが自分の日本の秋だった。　オランダの秋は天気が不安定で長雨が続くことが多い。　それが今の時期だ。　2，3日前は秋の嵐のような風も吹いた。　昨日も今日もビチョビチョと雨が降る。　

家人の風邪が治らない。　自分は彼女からうつされたのだけれどもうほぼ回復している。　昼前辛そうだったので今日一日ベッドの中にいればいい、というと買い物もあるので、というからそれは自分がやる、晩飯もつくるからゆっくりしていればいい、と体を休めさせるようにした。　自分の手術前から何かと苦労を掛けているのでここにきて疲れが出たのではないかと心配している。　こんな冷たくビチョビチョと降る雨の中を買い物に行かせるのは心苦しくもありこの半年ばかり苦労をかけ続けている引け目もあるのだ。

雨は降ってもいいけれど偶にはほんの少しでもいいから青空が覗けばまだ気も晴れるのだが、こんなに惨めに降り続くると秋の鬱がやおら首をもたげ始めるようなことにならないとも限らない。