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2017年10月01日09:22

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狩野元信

六本木アートナイト協賛?で入場料が1300円→500円でした。

天下を治めた絵師
狩野元信
@サントリー美術館
フォト



狩野といえば永徳や探幽が思い浮かんでいましたが
基礎を作ったのは元信だと認識を新たにしました。

フォト


系図にあるように、元信は2代目です。

しかし

(1)先人にならった描きぶりから馬遠様・牧谿様といったそれまでの曖昧な基準を、
「真・行・草」と描き方や目的に合わせて整理し、
画体を確立したこと

(2)さらに「やまと絵」をも学んで レパートリーを増やし
顧客も、幕府や五山寺院(正信時代)から、上は禁裏〜富裕層商人にまで拡げた こと

などにより

「狩野派終に元信を得るに至りて天下画工の長となる」
「(元信は)世には法眼と称し狩野氏の宗とする所なり」(いずれも『本朝画伝』より)

まあ『本朝画伝』(今回出ています)は狩野永納によるものなのでお手盛り?ということはあるかもですが。

【展示構成】
第1章 天下画工の長となるー障壁画の世界
第2章 名家に倣うー人々が憧れた巨匠たち
第3章 画体の確立ー真行草
第4章 和漢を兼ねる
第5章 信仰を描く
第6章 パトロンの拡大

障壁画は3点と少なく狩野派のイメージからすれば地味な印象でしたが興味深いものいくつか。

その1《浄瓶錫倒図》
現在は龍安寺所蔵ですが大徳寺瑞峯院方丈のもの。行体の大きな人物画で分かりやすい。

その2《酒飯論絵巻》
酒飯を論ずるといいながら、宴会で酔っぱらう者あり、子供に乳を飲ませながら料理する女あり。
風俗画の先駆です。こういうものが文化庁所属というのが面白い。

その3《富士曼陀羅図》
これはみごとです。画面下に駿河湾、上には富士山。3つの峯にはしっかり阿弥陀三尊が描かれています。
富士参詣曼陀羅ですね。人々も細密に描かれていて見飽きません。富士山本宮浅間大社所蔵。


11月5日まで。頻繁に展示替えがあります。
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2017_5/

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