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2017年08月19日14:08

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圧倒的なスピード感でよみがえった、ベルウッドでの45年前を満喫。イベント・カフェ「アゲイン」(武蔵小山)での「銀次の部屋」ゲスト三浦光紀。

マイミクの桜井さんがトークショーをやってくださったおかげで知ることができた、武蔵小山のイベント・カフェ、アゲインへ行ってきました。なんと昨日は、その桜井さんのライブかあったのですが、そちらには不義理してベルウッドを優先したわけです。銀次さんのこの「銀次の部屋」は8回目だそうですが、僕は昨年2月の「ヤング・ギター」山本さんがゲストの会に行きました。今回が2回目。

ベルウッドのデザイナーだった茂木さん(三浦さんとは幼稚園からの幼馴染)と待ち合わせしていたのですが、満席の盛況に驚きました。もっと驚いたのは、銀次さんが舞台に立った後で三浦さんがちょうど駆けつけたこと。それ風の演出とはとても思えないわけで、三浦さんは“会ってから45年になるけど、こういうトークは初めてだね”と切り出しました。

銀次さんが主に聞き役ですが、ごまのはえのプロデュースを大瀧詠一さんにお願いした話などでは、銀次さんの側のエピソードがいろいろありました。そして僕も何度か顔を出した喫茶ディランの話題になると、銀次さんが“大塚まさじさんにチャーハンを食べさせてもらった”と懐かしそうに話します。さらには常連だった、とんちゃんの名前が出て、僕もあのころを思い出しました。とんちゃんは当時、フライング・バリット・ブラザースの向こうを張ったオイル・フット・ブラザースのメンバーだったな、なんてね。

考えてみたら45年前、ごまのはえがシングルを録音して、そのジャケット撮影にキングの近くのボヌールという店を使った(写真3)、その現場に僕もいたわけです。銀次さんとはその時お会いしてから、昨年の2月にご挨拶するまで、きちんとお話したことはありません。ということは、三浦さんと僕と銀次さんの3者がそろうというのは、ジャケット撮影日以来だったわけです。あの日、阪神の中村勝広が巨人戦で満塁本塁打を放ったのでした。

僕が今回のトークショーで最も印象的だったのは、フォーライフ・レコード設立をめぐる動きの中で、ベルウッドレコードも三浦さんたちと別れることになった、そのニューミュージック界全体の動きが整理できたことでした。つまり、小室等さんと吉田拓郎がレコード会社を立ち上げる話になり、そこへ井上陽水も参加するという動きが出たわけです。

それぞれのアーティストが契約問題を処理して合流するということなのですが、とりあえず大物アーティストを“引き抜いた”格好になる。そうやってできたレコード会社の商品を、レコード協会加盟の各社としては道義上引き受けられないわけです。そこでキングレコードが降りた。かくて宙に浮いたフォーライフ・レコードですが、ポニー・キャニオンが手を差し伸べます。

ポニーという会社はレコード協会の新入りで、当時はレコードよりテープが主でした。そしてそのバックにはフジテレビがおり、サンケイ新聞のグループです。電機業界の重鎮たちが何を言おうと、古い考えにはこだわらない。かくてフォーライフ・レコードは泉谷しげるを加えてスタートし、その動きを画策した三浦さんたちを、キングレコードの傍系においておけない状態になった、ということでベルウッドから離れました。

三浦さんたちはフォノグラムへ行くわけですが、この時ベルウッドとはバッティングしないようにと、海外への進出を基本的に考えたそうです。そこで、あがた森魚の「日本少年」であり、矢野顕子の「ジャパニーズ・ガール」、喜納昌吉のアルバムとなったらしい。矢野顕子の「ジャパニーズ・ガール」が「日本少女」という意味で、あがたのアルバムへの“アンサー”になっていたなんて、僕は知らなかった(気にしていなかったかも)。

その後僕は、三浦さんの先輩であるKさんとともにベルウッドを続けます。そしてジャパンレコード設立のときに、販売促進担当としてふたたび三浦さんに呼んでもらえたわけです。ジャパンレコードが徳間と合体したり、波乱万丈の5年でしたが、僕のレコード会社生活はそこが最後。その後はKさんのスタジオ会社を手伝わせてもらい、そこでビデオに字幕を入れるという仕事を得て今日に至っています。

そんな40年ちょっと前の“ミッシング・リンク”が、銀次さんと三浦さんのトークで明らかになりました。自分に好都合なように書き換えてあった記憶は、こういう機会に修正しておかないといけない。これからも機会があれば参加したいと思います。また今回の記述で、事実と違うとお感じになる方がおられましたら、まず僕にメッセージをいただけると幸いです。
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