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2017年08月08日23:10

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もうかれこれ2か月半ぶりか、自転車に乗ったのは



胃の手術をしてからもう70日近くになる。 そろそろ薬漬けの中から毎日処方の痛み止めを少なくし、2割ほどになった袋のない胃を何とか育てて人工流動食を減らし、衰えた筋肉を徐々に張りのあるものにもどすべしと医者のアドヴァイスのとおりにやろうとのんびりと療養しつつ日々を送っている。 3週間に一度ほど病院にでかけあとは電話で問診を続けている中でそろそろ腹筋もなんとか戻ってきたので自転車に乗ってもいいかとお伺いを立ててみた。 そうするとそれは心がけのいいことだと返事があったので早速試みることにした。 二日に一度ほどは近所を1−2kmほど歩くことにしているのだがそれにも少々飽きてきていたところだったので足を伸ばすのにいい機会となる。

一人では危ないとみたのか娘が監視役としてついてきた。 自転車や水泳は一度覚えると体に染みついて忘れない、と言われるがそのとおりだと思った。 すこしでも乗るときに振れるか怪しいことになるのかと思ったが杞憂だった。 土曜のマーケットに二人で出かけたのだが途中に有志が活動するガーデン・コンミューンとでもいうような農場があるのでそこに寄ってみた。 ここは子供たちが通っていた小学校が建て替えられるので3年ほど仮の校舎が建てられていた場所で、その新校舎ができてそこに移転するとその跡地を有志に開放して農地にしたものだ。 まだ10年にはならないだろうがそろそろ10年になるかもしれない。 初めの年は一面に厚く肥料を施して土地を造ることに専念して翌年から徐々に花や豆類を植え窒素を土地に定着させそのうち植えるものの種類も増やしている。 1年に7,8回は立ち寄って中に入り歩き回ってどんなものが育っていくのか眺めて楽しんでいる。 何度かここのメンバーに一緒にやらないかと誘いを受けたが自分は眺めるだけで自宅でも土は弄らないと言って断っている。 

ここの人たちは自分の土、ほかの人の土とは分け隔てしないで適当にものを植えて適当に収穫しているから自分と他人の区別はつけず、だからその分植える区画は大きくしてある部分も多い。 ジャガイモ、まめ、とうもろこし、かぼちゃ、ニンジン、蕪、レタスの類等々、敷地がかなり大きいので花の部分、果物の部分もあって何種類ものベリーの畝もありそこはワイン畑のようにも見えなくもない。 ここに来て手入れをする人はそれぞれ自分の専門とする場所があるようだ。 当然広い敷地の全部に一人では手が回るはずもないし、だからといって自分の場所を自分だけのものだという風にもしない。 これがコンミューンといわれる所以なのだが苺などはこまめに手入れをする人が多いのか熟れると直にきれいに摘まれている。 逆に秋には一人で抱えきれないほどのカボチャがあちこちにいくつも転がっていてなかなか減らない、ということもある。 秋の収穫の時期にはここで大きなパーティーがあって収穫したものをそれぞれが大きな鍋で料理してそれを互いに味わうということもやっている。 趣味のなんとか農園というのはどこにもあって普通なのだがここのようにコンミューンの要素を残している農場はオランダでも稀である。

柵には鍵が掛かっておらず、犬が入らないように、入ったらかならず閉めるように、という注意書きがしてあるだけのオープンな空間なのだがこういう町の中心に近い場所があとどれだけこのまま続けることができるのか少々不安にもなるが善意に基づいた活動というものにはリスクはどんな場合にもついてまわる。 この柵に鍵かつけられた時がここの活動の転回点になるとみている。 そのときから自分はもうこのように自由に入って歩き回り眺めることはできなくなる。

初めて自転車に乗って町に出たにしては沢山の物を自転車の後ろにぶら下げてある振り分け荷物のバッグを一杯にし帰宅した。 娘は野菜スープにリゾットと父親の腹の調子に合わせた献立を夕餉の食卓に載せた。
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