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2016年12月21日16:56

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【時事】不時着と墜落

オスプレイの記事を眺めていたら、
相変わらず変な人々が湧いている。

先日、その一人とレスを交わしたが、文面から察するに、
航空機については基礎すら知らないにもかかわらず、
なぜかオスプレイを「墜落」させたがる。(笑)

不時着と墜落の違いを説いても、
マスコミも米軍広報も速報で「墜落」と報じている!
と主張するが、
そもそも第一印象を伝えるだけの速報ほど、
いいかげんなものはない。

浅瀬でばらばらになった機体を見たら、
「墜落」と思っても仕方がなくもないが、
続報で事故の詳細が明らかになってくると、
マスコミも単語を「不時着」に改めていったことが、
速報の信頼性の低さを物語っている。

その後一時期、再び「墜落」を使うところも出てきたが、
原因は琉球新報のこの記事のようだ。
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-412731.html

しかし朝日のような「恣意的誤訳」でなければ、
これは狂言記事としか思えない。

まず機体が制御できない状態にあったとしているが、
空中給油中に事故が発生した地点と着水した場所は、
直線距離で30キロも離れている。

オスプレイの実用上昇限度は約8000メートル、
給油中の高度はもっと低いはずだから、
トラブルが発生した沖合から、救助されやすい沿岸へと、
飛行高度の10倍前後の距離を飛び続けたことになる。
それでも制御不能状態だったと言うのだろうか。

制御できていたら機体を破損せずに着水できた、
という点も、専門家らしからぬコメントだ。
おそらく「普通の」ヘリコプターを念頭に置いての発言だろうが、
機体の規模に対してローター径の小さいオスプレイは、
オートローテーションは難しいと言われ、
しかも同機はこのときローターの片方を破損していた。

エンジンは停止していなかったようだから、
反対側のローターと操縦系は生きていたと思われるが、
推力のベクトルが重心から極端に離れている以上、
着陸は難しく、乗員が全員無事生還できたことは、
「神様に」感謝すべき幸運とすら言える。

ちなみに、大破した機体の映像はたしかに衝撃的だが、
パーツがさほど散乱していないのは、着水直前まで、
機体がパイロットのコントロール下にあった証拠だ、
と分析するヘリパイロットもいるという。

さらにヘリモードで空中給油できないのは構造的欠陥だ、
とする説は、とても専門家の意見とは思えない。
というのも、今回の空中給油の方式は、解説図が正しいとすれば、
プローブ・アンド・ドローグ方式と呼ばれるもので、
本来はヘリコプターには向かないとされる方式だからだ。

ちなみにローターが前を向いていようが上を向いていようが、
危ないことに変わりはないが(だから訓練をしている)、
オスプレイの場合、プローブとドローグの接合位置は、
ヘリモードの時の方がローターに近くなり、
それだけ危険性が増すとも言える。

そして、浅瀬に着水しようとしたことに対し、
「(キャンプ・シュワブの)ビーチ全体が緊急時に着陸可能であった」
とあるが、もしコントロール不可の墜落状態にあったとしたら、
パイロットは何もできないのだから、
米軍基地の近くであろうとなかろうと関係ない。
言っていることが矛盾している。

これらのことから、リポロ氏は、
本当にIDAのオスプレイ担当分析官だったのだろうか、
という疑惑も浮かんでくる。

冒頭の先日レスを交わした変な人は、
形勢不利とみると、この手の人物の常套句、
「マスコミがそう言っている」と言い出したが、
マスコミは専門家から話を聞いてまとめるだけの、
基本は「素人集団」だから、
専門家を自称する人物に嘘をつかれてしまうと、
それを見破るのは難しい。
記者の担当分野が定期的に変わる昨今は、その傾向が顕著だ。

もっとも、琉球新報の記事は、「やらせ」臭が匂うが。(笑)



■「オスプレイ飛ばないで」=ヘリパッド建設の沖縄・東村区長―北部訓練場返還前に
(時事通信社 - 12月21日 15:01)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=4352650
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