フルゲートにはならなかったとはいえ豪華なメンバーがそろった今年の天皇賞。
人気のモーリスやエイシンヒカリが国内最終戦ということもあって大いに盛り上がった。しかも有力各馬はそれなりにいい枠に入った。
血統と展開を重要視して予想するボクはエイシンヒカリが1枠に入ったこともあってそれなりに流れると予想、追い込みのルージュバックを本命にした。早い流れになればいくら1800がベストとはいえ差し届くだろうと思ったのだ。万が一届かなかったとしても3着は外すまい、馬券には必ず絡むと・・・・
レースは予想とおりエイシンヒカリが鼻を切る。クラレントが追走し外からロゴタイプも押し上げてくる。よしよし、予想通りの展開だ。しかし・・・
テンの5ハロンが60秒8と聞いた時ボクは椅子から転げ落ちそうになった。
完全に前残りの展開、こんなに遅い流れならルージュバックが届くわけがない。
直線を向いて各馬が追い出しにかかる。さあ、エイシンヒカリが突き放すのか・・・・
だが、そこまでだった。残り400メートルのところでエイシンヒカリはあえなく失速。代わって先頭に躍り出たのは1番人気のモーリスだった。
いくらなんでも早仕掛けすぎるだろう。ボクの思いをあざ笑うかのようにモーリスはムーアの鞭に応え、そのまま先頭でゴールした。2着3着には外から追い込んだリアルスティールとステファノスが入った。
ボクの本命ルージュバックは狭い所に入ってしまい最後は伸びたものの7着だった。
馬券が当たらないことは全く珍しくないボクにとって、しかし、このレースはとても不可解なものだった。
完全に前残りの展開、そこで2番人気のエイシンヒカリはあえなく失速し、そこから早め先頭の馬と外からの追い込み馬での決着・・・・
馬が期待のこたえられなかったというレースがたくさんある。だが、どうやればこのような展開でレースが決着するのかがわからない。ペース配分やジョッキーの仕掛け所などの要素を鑑みても、いまだに頭を整理できずにいる。
ただ一つだけ言えることはモーリスがあまりに強く、その強さを引き出したのはまぎれもなくライアン・ムーアだったということだ。
しかし、それ以外はボクにとってとても不思議なレースだった。
2016年10月30日 第154回天皇賞・秋
モーリス 牡5(ライアン・ムーア) 1.59.3
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