mixiユーザー(id:58808945)

2016年10月15日22:18

359 view

初めてのチャリ夫君【1年・その1】

■なぜ、スポーツバイク?■

 

 10年選手となった軽快車が退役となったため、最初は軽快車を捜した。人生も後半にさしかかった中年のオッサンだが、体重は就職した当時から全くフラットのまま。普段毎週10kmほどジョギングしているとはいえ、そろそろ膝への負担を考慮しなければならない。といって、流石に車重20kg近い自転車は堪えた。もう少し軽いのはないのかと思い、捜したが、無い。ママチャリと軽快車の多くが電動アシスト付きになっていたのだった。しかも乗っている人には言うまでも無いが、このバッテリーは余程上手に充電サイクルを回していかないと、バッテリーそのものの寿命というのがある。上手い人でも4年が良いところだという。更にバッテリーの値段も結構なもので、4万円ほど。その4年の間に他の部品を傷んでいることを思えば、余程の急坂が近くにあるという環境でもない限り、経済性があるとはちょっと思えない。

 といって、いきなり15万円も20万円もするロードバイクを買うのはちょっと気が引けるし、盗難対策も考えねばならない上、あの所謂ガチなのは敷居が高い。

 ということで、折衷案としてクロスバイクを選ぶことになった。

 火野さんがお乗りの40万円もするツーリング系ロードバイクと違い、自分のは5万円台から買える安価なクロスバイクだが、それでもドラマを紡いでくれそうなので、綴ってみた。

■トリガーはメリダ・REACT■


 下駄であるクロスバイクのGIANT ESCAPE R3のある生活が1年になった。当初たかが自転車ごときに・・・と思ったがそれは大きな間違いだった。日本最多の自転車普及率を誇る埼玉県で知り合いが自転車を営み、ロードバイクも扱っている。ここでメリダ(台湾)の恐らくはフラッグシップモデルのREACTシリーズの100万円を越えるモデルに乗せて貰った。吊るしの状態でも何と6.9kg。正直軽快車とは別の乗り物であり、世界が違うなと感じざるを得なかった。自転車もさしもの10年経つと色々とお金が掛かりだすので、10年一区切りで替えて来たが、それを機に流石にドロップハンドルの自転車ではまだ敷居が高い。前にいる人を抜き去ることで、快感を覚えるロードバイクよりもマイペースで走る方が性に合っている。そこでポタリング用のクロスバイクに、と考えた。

 メリダ・REACTに触発されたのは間違いないが、ではなぜメリダのクロスバイクにしなかったのか。理由は単純。

 「自転車と竿竹は家の近くで買え。」

 の格言からすると、自宅の傍にはメリダを売っているお店は皆無だった。それでメリダは諦めた。矢張り長く付き合いたければ、整備性も無視できない。自宅から近ければ、整備性が良いのは当然のことである。自宅の傍にある30年来の付き合いのある自転車屋で自転車を購入することにした。

 ママチャリ、軽快車は兎も角、それより上のランクの自転車は整備に自信が無ければ、入門者は売りっぱなしのお店で買うべきではない。多少高価でも近くで整備してくれるところを選ぶべきだ。

 
■五里霧中のクロスバイク選び■


 さて、クロスバイクを買いに行ったのは良いが、クロスバイクは自分の頭の中では、軽快車より上だが、ロードバイク未満、というザックリとした捉え方しかしていなかった。確かにそれはそれで間違いではなさそうなのだが、装備しているパーツによっては様々である。勝手にランクづけすると・・・。

 ◆軽快車よりちょい上・・・クロスバイク調の軽快車。雰囲気を味わうタイプ。日常使用が殆どという使い方向け。

 ◆軽快車の延長線上・・・それほど速くは無いが、交通を自分の思い思いのペースで走れるタイプ。時々ロング、専ら街乗り、日常使用向け。

 ◆フィットネスバイクとして・・・休日はロングライドかツーリング向け。日常使用はあまりしない。速くて快適。上位になるとドライブトレインはロードバイクの中位クラスに匹敵。 

 ・・・何とまたまた調査が必要だと知った。悩ましくも面白い作業が増えた訳である。


 候補に10車種ほど列挙し、最終的に台湾のジャイアント社から出ているエスケープR3を選んだ。候補車の中には、エスケープシリーズのエアとグラビエもあった。エア(ESCAPE AIR)はクロスバイクの中では9kg台。とても魅力的だった。ドライブトレインこそたかがSHIMANO アルタスの最新の9速のダブルだが、軽さを利して軽快に走るのは「ケ」の生活に彩りを与えてくれそうな感じがしたからだ。迷わせたのは価格だった。フレンチバルブのエアポンプも無ければ、ディスプレースタンドも無く、メンテナンスに必須なパーツクリーナーもチェーン用のオイルも無い。サイクルグッズなど皆無だ。そういったメンテナンス費用も初期投資として考慮せねばならなかった。それが既にあれば迷わずエアにしただろう。しかしこの点でエアは次点となった。グラビエはエスケープの親戚筋で、クロスバイクからややMTBに振った街乗りMTBに近いクロスバイク。ただタイヤのサイズに問題があり、今後このタイヤのサイズは選択の余地が無くなるかもしれないと整備士の人から言われ、こちらも止めた。エスケープシリーズと並んで日本で人気があるアメリカのTREK 7.4FXシリーズもマッチョなイメージと裏腹に乗り心地が良いと聞く。日本のFUJIのパレット、ストラタス(今はバラード)、数少ない日本のメーカーでもあるコーダ−グルームも日本人の心情として購入したいところだが、いきなり7万円以上のクロスバイクを買って、盗難に遭っても凹むため、結局はエスケープR3に落ち着いた。

 多分10年後のサイクルライフは初期投資が終わっている為、もっと迷う事になるだろうが、それは将来の課題である。

 エスケープR3は軽快車から誰もがスポーツバイクにステップアップする際に一度は検討するクロスバイクだとよく言われる。ドライブトレインこそSHIMANO アルタスの8速のトリプルに過ぎないが、吊るしですら10.3kgという軽さを利して軽快に走るのはポタリング向けの自転車だといえるのではないだろうか。
 
 エスケープ兄弟の中では末っ子ということもあって、最も色を選ぶことが出来た。しかし希望していたグリーンが2015年モデルでは在庫切れ、2016年モデルには設定が無い(しかし何と2017年モデルにはあり)。このため、次点のイエローにした経緯がある。


■軽快車・ママチャリとは異なる大醐味を教えてくれる■

 
 軽快車とスポーツバイクの大きな違いのひとつにギアの多段化というものがある。

〜SHIMANOのロード系のリアディレーラー〜
 
 クラリス(8段)⇒ソラ(9段)⇒ティアグラ(10段)⇒105、アルテグラ、デュラエース(11段)

 ちなみに軽快車、ギアつきのママチャリにつくターニィ(TOURNEY)を元にクラリスは作られている。

 〜同、マウンテンバイク系〜

 アルタス(8、9段)⇒アセラ⇒アリヴィオ⇒デオーレ⇒SLX⇒XTR(11段)

 これにクランクの歯車の枚数が掛け算される。例えばGIANT ESCAPE R3は吊るしのままだとフロントが3枚、リアは8速なので、

 3×8=24

 24段になる。

 軽快車はせいぜい6段である。それを思うとそんなにギアの枚数が要るのか?と思われたかもしれない。自分も購入する前はそうだった。が、1年経ち、それは走る楽しさという点では大間違いだと知った。

 但し、コンフォートに走りたい人は、内装ギア車を選べば良いかもしれない。ブリジストンのシルヴァに内装8段の機種がある。・・・ただお値段は10万円を越えてしまうこと、スマートな割に重量もやや重たいのだが・・・。これに慣れるとラクちん過ぎてもう多段化されたオーソドックスなスポーツバイクには乗れなくなる恐れもある。何しろあちらはベルト式だから、チェーンのお手入れも要らないほどだ。

 まあ、今の生活がもっと忙しくなったらそういう自転車も考えたい。

 自分のコンディション、天候を考慮し、クルマと違い、リアルタイムに路面情報は伝わって来るので、それに応じて最適なギアを捜して走るのは多段化されたスポーツバイクの大醐味のひとつである。自分のギア捜しというか。

 入門したての人は先ずは真ん中のギアから乗ってみると良いと言われ、そうしてみた。確かに真ん中のギアが最も路面が平地ならば、安定している。それに慣れたら、自分の体力、道の状況に応じてギアを変えてみれば良いと言われ、そうしてみた。結局現状では前が2、リアは5、6、7段が最も多用することになった。急な上り坂は前が1、後が5くらいでギアチェンジする癖をつけた。リアが最も安定する中央のギアならばチェーンが外れにくいからだ。それから軽快車よりも早めに低いギアにチェンジすれば、立ちあがってしゃかりきに漕ぐことなく、大抵の坂はこの自転車程度でも登り切れる。購入した店主に言わせると、どこのギアを多用するかで扱い方が分かるという。女性のライダーは脚力が相対的に男性のライダーと比較して落ちるからだろう、漕ぎ数を節約するため、前の3(重たいギア)段目を多用しがちだそうである。自分の場合はよく使われるギアの段数からすると、ごく標準的な使い方だと言われた。


■基本的なライド(乗り降り)について■

 
 乗り方も練習してみた。ママチャリ、軽快車はサドルに跨って足がつけばとりあえず可。しかしスポーツバイクは地上からの高さがやや高いので、いきなりサドルに跨る方が危険なのだ。

些か極端に書くと、

 〜乗り方〜

1自転車の左に立ち、両手でハンドルを握る

2ハンドルを握ったら、そのまま自転車を傾ける。

3シートからハンドルまでのパイプ状のフレームをトップチューブと言うが、そこを跨いでしまう。ママチャリ、軽快車からステップアップしたばかりだと、サドルから地面に足がつかないのが不安かもしれないが、トップチューブを跨いでちゃんと両足が付けばとりあえずOK。

 ★★まだサドルにまたがらない。この時点でまたがると大変危険。

4この時点で、右のペダルをやや高くしておくと乗りやすくなる。

5右足をペダルに掛け、やや漕ぐと同時に、身体を斜め後ろに起こしてまたがる。

 ポイントは
  
   ★いきなりサドルに乗らない。地面に足がつかないから危険。トップチューブをまたいで立つ。
  
   ★右足のペダルをやや上の方にあげておく。

   ★ほんの少し漕ぐと同時に、前から後ろにお尻をあげるようにしてサドルに乗る

  これが重要。

 〜降り方〜

 減速しつつ、目的地に限りなく近づいたら、

 1右のペダルを下に向け、腰を浮かせる。この時腰の位置はサドルの前、トップチューブの上。

 2その状態でゆっくりとブレーキを掛けながら、左足を着地。

 3その後に右足も着地。

 4乗る時と同様、車体を左斜めにしつつ、ハンドルは握ったまま、サドルの後ろから降りる。

 ポイントは

 ★サドルからいきなり降りない。右足ペダルを下げて、これを踏み台にして降りる。
 
 この時気をつけたいのは、後の泥除けを蹴りやすいこと。泥除けがついている場合は注意する。
 
 なお、実際の走行で、長い信号待ちの場合、ライダーのスタイルは(3)。この状態で右ペダルを上げて信号が青になるのを待つのがスタンダード。

 字数も長くなってしまった。このコーナーは中級者や上級者向けに書いたものではなく、初めての人、これから買おうと思っている人向けに書いたのだが、メンテナンスと走行については次回にしたい。

 最後までご覧頂き、ありがとうございました。(続く)

7 7

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する