mixiユーザー(id:125571)

2016年09月16日09:23

128 view

’16夏 アイルランドを歩く(4)徒歩第2日目 Adrigole から Castletownbeara まで19km



2016年 8月 15日 (月) 快晴

8時に朝食のあとオサリバン氏が車で我々3人を5kmほど離れた国道沿いのそこからは山道に入る柵のところまで送ってくれた。 イギリスでもどこでもそうだが徒歩旅行で一番避けるべきは車の通る舗装道路だ。 フランスやドイツ、スイスにオーストリア、北欧の国などではこういう徒歩旅行のルートは基本的には車の走る道路を横切ることはあっても舗道ではなく道路そのものを歩かせることを避けている。 理由は経験のあるものには明白なのだが車や舗装道路はウオーキングをするものには害がありこそすれ益はない。 そういう意味ではオサリバン氏が我々をここまで連れて行ってくれたことには感謝する。 国道沿いの5kmなど危険ですらあり疎ましいのはいうまでもない。 話しは急に飛ぶが、四国の八十八か所巡りを計画しているのだが全てを車道を通らずに行けないと言われた。 かなりの部分が車やトラックが通るところを行かなければならないそうだからそういう部分を避けてすべてを歩くことは出来ないから車の通らない道だけを選んで歩くような計画を立てることにしている。 

この国道をそのまま行けば今日泊まる港町 Castletown・Beara に行くのだが我々はその海岸沿いの国道を下に眺めながら山並みの8合目あたりの斜面に沿って歩く。 まず国道から柵を乗り越えて斜面に取り付けば草地が続いているのに山からの湧き水が潤沢なのか靴が沈まないものの水を含んだスポンジのような草地を登らなければならず人が通った跡に沿って登るのだがそんな跡には水が溜まっていてそれを避けて歩くのにかなりのエネルギーを使った。 幸いなことに快晴に恵まれてルートの一番高い所まで来ると湾がよく見晴らされ前日池のほとりから大分遠くに見えていたべアラ島が目の前に細長く横たわり右のピークに狼煙を上げた塔まで小さく見える。 正面の盛り上がった丘の上には高く白い十字架があるのだが不思議なことにここからは見えない。 

まだ昼まで大分あるのだが見晴らしがいいので休憩した。 結局この日がアイルランド滞在中でもっともいい天気だった。 だからこのあとかなりの急斜面を登り連なった山に沿って迂回し台地になったようなところを経て港町まで18kmとなったのだしオランダの平地を歩くことに換算したら25km以上のエネルギーを使っているのだから楽ではなかったのだけれど快晴に助けられて1時間ごとに変わる広大な景色に見とれてそれに助けられたようなものだ。 もしこれが霧の中を歩くことになっていたとしたら少々ゾッとした。 どれほど見晴らしのいい景色に助けられることかとそれを実感したのだった。 だから気持ちのいい小さな港町について宿を探す段になり街を抜けてまだそこから1kmほど歩かねばならないと分かると少々がっかりした。 それに宿に着きそれぞれの部屋に落ち着きシャワーを浴びて夕食はまた1km歩いて戻りいくつかあるパブのうち美味そうな地元の料理を出すところを表に貼ってあるメニューを頼りに選ばねばならず実際は18kmプラス1kmだけれどそこからパブまでの往復でそれに2km加わることになりこの1日で21km歩いたことになる。

前日宿が同じだったドイツ人の青年と今日一日一緒に歩いた。 この日の宿も同じだったからだ。 巨漢の30前の青年はアイルランドが好きでもう何回も来ているけれど南西部のこの半島に来るのは初めてだと言った。 地元の料理を出すパブに収まって飲み食いした時に彼はアイルランド民謡が好きでマンドリンを買って練習していると言った。 自分はラムの足のグリルにミントソースのものを、菜食主義者の青年は鱈の蒸したものを注文した。 このとき彼はコークから3時間揺られてきた時に同じバスに乗っていたと言った。 そのバスは2時間行ったところで故障して代わりのバスを1時間路傍で待たねばならぬアクシデントがあったのだがその中に彼がいたとは気づかなかった。 家人と自分は娘や青年とは違い歩くテンポが遅く、我々年寄りは大抵彼ら若者から100m以上遅れて歩くことになり休憩の時やルートが交差していてどちらかのルートを選ばねばならないときに念のため道標のそばで我々を待っているというようなことで翌日から青年が別のルートを行くので別れてからも娘と我々夫婦の差は変わらなかった。
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2016年09月>
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930