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2016年06月14日08:51

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【バレエ】Kバレエ「眠れる森の美女」(11日ソワレ/12日) その1

旧聞になってしまったが、
ようやくローザンヌ(の番組)を観た。
同じアジア人と言いつつ、
中国と韓国の子たちのスタイルの良さは、なんなんだ。(笑)

私の琴線に触れたのは、
10番の中国の女の子と、南アのリロイくん。
17番のアメリカの女の子と、
20番のイタリアの男の子も良かった。
15番のちっちゃくて雀みたいなブラジルの女の子と、
16番の中村くんも、伸び代がありそうな気がする。

結果は、
1位 宇航さん(10番の子)
2位 マディソンさん(17番の子)
3位 ヴィンツェンツィくん(20番の子)
4位 リロイくん
5位 ローラさん(地元の子)
6位 中村くん(16番の子)
7位 白くん

お、気になった6人中、5人が入賞したぞ。
しかし3位と4位は逆の気もする。
ローラさんは地元贔屓だろうか。将来性で彼女をとるなら、
15番のちっちゃい子もありなのでは、と思ったら、
イタリアとスイスの子はコンテが良かったようだ。
(ごめん、コンテは流してた)

1位の宇航さんは、上海バレエ・スクール出身とのこと。
あそこには良い先生がいるようだ。


「白鳥」に続き、今回もプログラムが2000円だった。
しかし6年前のプログラムと比べると、
記事が50ページから30ページに減っていたから、
3000円の6割は1800円、事実上の値上げ。

とはいえ、買いやすくなったのはありがたいし、
どこかの知事みたいに、叩けば埃の出そうなバレエ団と違い、
民間企業のKが、あの手この手で自助努力する姿も否定はしない。
むしろなぜ急に値下げしたのかが気になった。(笑)

「映画館上映のプログラム代わりにするんじゃない?」と我が師。
http://www.k-ballet.co.jp/news/view/1607

ページを減らしたところで単価はさほど下がらない。
部数を増やすか広告収入を上げるしかないが、
Kの公演数は2013,14年の54公演から、
昨年は30公演に激減しているので、
ともに増加の要素はない。

だが、映画のプログラムとして売るには3000円は高すぎる。
といって専用プログラムを造ったのではコスパが悪いから、
単価を下げた共用プログラムにしたのでは、というわけだ。
さて、内情は?(笑)

ちなみに、先日発表されたばかりのトリプルビルまでの回数に、
http://www.k-ballet.co.jp/performances/2016triplebill
「くるみ」を昨年並み(8回)として加えると、
29公演となり、これに秋公演分が加わるから、
昨年よりは増えそうだ。良かった良かった。

プログラムの中身は、
どこかみたいな焼き直しではなく、毎回刷新されているが、
あらすじやスタッフなどの基本情報を除くと、
今回は原典誕生の背景と、チャイコフスキーの音楽の解説、
中村祥子さんの記事があるだけ。

パートナーの遅沢さんと、
今回初役のペア(佐々部、宮尾)についても、
紹介した記事があっても良いのではないだろうか。
リラ精も小林さんは初だし、
カラボスに至っては後述のように興味深い配役だ。


「眠り」は長いから苦手、と言うバレエ・ファンがいるが、
正しくは「つまらない舞台が長いと辛い」と言うべきだろう。
上演時間の長さは関係ない。
「白鳥」の1幕2場(2幕)のアダージョですら、
眠くなることがままあるからだ。

マールイの「眠り」など4時間もの長丁場だが、
辛いと感じたことなどなかった。
(厳密には、まったくなかったわけではないです。(笑))

Kの「眠り」上演は6年振り(4回目)なので、
概要をさらっておくと、構成はプロローグ付きの全3幕。
オーロラが眠りにつくまでのプロローグと1幕が60分。
休憩を挟んで、目覚めまでの2幕は30分と短い。
間奏曲は2幕、王子のヴァリとして使っているので、
再び休憩を挟んだ3幕は45分。

ロイヤル出身の熊さんらしく、
ベースはセルゲイエフ版のマクミラン演出のようだ。

プロローグの冒頭にはさらにプロローグがあり、
前回までは招待されなかったカラボスが怒っていたが、
今回はオーロラの誕生シーンに変更されていた。

プロローグと3幕の冒頭で、他の版よりも念入りに、
招待客リストをチェックする様子が描かれる。

今回のお楽しみのひとつ、カラボスについては後述するとして、
リラ精はがっつり踊り、
上級妖精の名称は、優しさ、元気、鷹揚、呑気、勇気。

オーロラの指を刺すのは糸紡ぎだが、
プロローグと1幕の間に禁を犯す女性たちは登場せず、
代わりに誕生会に侵入しようとするカラボスが描かれる。

英国系のKバレエらしく、熊版はマイムが丁寧で、
意味は大体わかるが、時々、何を話しているのか、
詳細を知りたくなる場面もある。

4人の王子は同士討ちで倒れるも、リラ精の魔法で復活する。
助かって良かったねぇ、といつも思うが、
衣装も修復してくれているのだろうか。
でないと見た目は血まみれのゾンビだな、彼らは。(笑)

衣装といえば、幻影の場のオーロラは、
以前はジュリエットのようなネグリジェタイプだったが、
今回はチュチュになっていた。

幻影の森からオーロラの眠る宮殿への移動は、
ゴンドラに乗るのが相場で、Kも最初はそうだったが、
今回は徒歩だった。前回はどうだったろう。
この時、リラ精から渡される魔法の剣で、
王子はカラボスを成敗し、後顧の憂いを絶つ。

最後にほくそ笑むカラボスを描き、
パート2を予感させる版もあるが、
熊版には「カラボスの逆襲」はなさそうだ。(笑)

3幕のディベルティスマンは、
財宝は男1、女2のトロワで、
おとぎ話の主人公たちは鳥と猫と狼のみ。
アポテオーズの音楽で〆になるが、噴水はない。

オケは井田&シアターオケ。
11日は前半ミスが目立ち(後半持ち直した)、
コンマスさんもやや安定しなかったが、
総じて両日とも良い仕事をしてくれた。
3回目となる12日は、前日以上に迫力があり、
大きな拍手をもらっていた。

いつもより全般にテンポがゆっくりなのは、
6年振りだと初めてのダンサーも多いからだろうか。
慣れない作品だと、つい振付を追うだけになってしまうから、
良い判断だとは思うが、
次はもう少しペースアップしてくれると嬉しい。

しかし、なぜ3公演のみなのだろう。劇場が減った影響だろうか。
詳しくは後で記すが、今回の配役以外にも、
観てみたい人が何人もいた。少なくとも3キャストは欲しい。
4キャストでも付き合うぞ。(笑)


関係ないことを書いていたら長くなってしまったので、
続きはのちほど。
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