明日から大相撲の夏場所が始まるらしい、朝刊のほぼ一面を使った番付表を眺めていたら、30分くらい時間が経った。子どもの頃から、表組みやグラフがあると、データを比較対照しながら分析する癖があるので厄介だ。
相撲ファンが嫌うモンゴル勢とガイジン力士を除いて番付を作ってみると、地味過ぎてばかばかしくなってしまった。
横綱 稀勢の里 琴奨菊
張出横綱 豪栄道
大関 隠岐の海 妙技龍
張出大関 琴勇輝
過去の勝敗を元に配置し、勝ちより負け數のほうが多い関取が大関というのもおかしな話なので(ex.勢=171勝174敗)、順当にはこの力士順となり、元人気力士の遠藤あたりが万年関脇の地位となるはずだ(遠藤は99勝108敗)。
日本人オンリー番付を眺めると、相撲の魅力は半減どころか8割減くらいになる。勝敗以前に強いというキャラ、土俵技に見応えがあるというキャラの力士が皆無だ。やくみつるセンセイやデーモン小暮閣下は解説がしにくいのではないだろうか。
今日も暑くなった。風が強い。
熊本県で被災された方々のうちクルマで寝泊まりされている被災者は、暑さが堪えるはずだ。
日刊スポーツのWeb版でJ2熊本のフォワード巻誠一郎の記事を読んだ。元日本代表の長身FWで、この選手も鹿島アントラーズの小笠原選手同様、Jリーグの「地域立憲主義」を象徴するような姿勢がある。夕方、記事を読んでひどく感動した。
http://www.nikkansports.com/soccer/column/writers/news/1643426.html
どこかの記事で巻は「自分らしくありたい、自分が出来ることを一所懸命したい」というような発言を見たが、こんなに真摯だとは思わなかった。今日はJ2の試合が各地で行われているが、熊本だけは試合がない。今年は実力的にもJ1昇格の目がないだろうけど、特別措置で熊本をJ1J2の入れ替え戦に出場させたいほどにシンパシーを感じる。
この記事を読む前は、境内とお堂を1時間近く竹ぼうきで掃除していた。空しくなったら体を使うのがいい。掃除という行為は前向き度を敢えて付けると、10段階評価の「5」か「6」で、それほどに効果が出るものでもないし、バカでもできるし、ほとんど考え事などない。今日みたいに風が強い日だと、掃除が終わって2時間も経てば元の木阿弥状態になる。行為に意味少なし。
が、尊敬できる僧から「仏教とは……すなわち掃除に似たり」と聞いて以来、人生に対する長年の疑問がひとつ解けた気がした。人生は無である、という公案の答えはこれだと思う。
今日もまたいい一日ではあった。ひとに勧められて全然自分とは合わない小説を読み始めることも出来たし、野澤一のメモ書きでわからなかった漢字が不意に判読出来た。
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