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2016年04月15日00:02

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言いたい放題のクルマレヴュー・トヨタ・パッソ/ダイハツ・ブーン

ダイハツがガソリンエンジン登録車No.1の低燃費を実現した新型『ブーン』を発売
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=144&from=diary&id=3944966

3代目は「プチトヨタ」ではなく、「プチダイハツ」


 ■ダイハツの真面目さ、しぶとさが光るクルマ■


  ブーンはダイハツ・シャレード、ストーリアの流れを汲む経済車である。初代はトヨタとの共同開発で登場。トヨタではパッソという名で併売される。ペットネームは嘗てのトヨタミシンの名から採ったと聞く。虚飾を排し、必要最小限度の装備で価格も廉価、気取らないリッターカーとして歓迎された。このあたりいかにも軽で培った軽自動車技術を得意とするダイハツの手が強く入っているのを感じたものだった。ダートラリー仕様のブーンX4という1Lで133馬力を捻り出すスポーツモデルもあった。

 2代目は初代以上にトヨタの手が入り、プレーンな初代から女子仕様に。初代のCMが「プチトヨタ」だったが、2代目は大変身だった。ただ、正直言って、軽自動車が飛躍的に良くなって来ている為、スピードメーターが140kmまでしか振っていない点を除くと、軽自動車に前期型モデルは負けている、という感じだった。流石にこれではヤバいと思ったのだろう、2014年にマイナーチャンジされ、機関部分に大幅なテコ入れが入り、1Lエンジンでは日本一の燃費の座に輝いた。

 そして今回は記事では全く触れていないが、トヨタで売られているパッソはもうトヨタ製ではないのだ。トヨタは今後このクルマの開発に支援は惜しまないが、一切を任せるとのことだった。トヨタで売られるパッソはダイハツのOEMである。

 まあ、それでもトヨタでは月に4千台は軽く売ってしまうだろうから、トヨタの営業力は凄いものがあるが。

 【1Lのパッソ/ブーン、1.3Lのヴィッツ】

 今回、1.3Lはカタログには載っていない。先代まではヴィッツのNR型エンジンが搭載されていたが、多分載せるつもりは無いだろう。実際、販売実績を調べると

 1L・・・91%

 1.3L・・・9%

 もっと大きいクルマが欲しい人はヴィッツを買って下さい、ということだろう。実際、後期型のマイナーチェンジはヴィッツもほぼ同時期に行われたが、最新の1Lはヴィッツには載らず、一方、最新の1.3Lエンジンはパッソ/ブーンには載せられなかった。

 後期型から1Lのパッソ/ブーン、1.3Lのヴィッツ、という住み分けが進んでいた。ひとつのエンジンしか出さないのはそういう市場動向を追認した結果と言えるだろう。

 【パッケージング】

 流石にホンダ・フィットみたいにフルフラットになる訳ではないが、サイズを見れば初代のヴィッツとほぼ同寸であることを思えば、ホイールベース2490mmは頑張ったと言えるかもしれない。

 カラーは最大で19色チョイス出来、MINIと雰囲気が似ているキャストスポーツとそっくりな外観にツートンカラーのモデルも設けられた。最近ツートンカラーもまた流行り出している。ホンダ・N−ONEもそうだし、スズキ・スイフトのスタイルというモデルもそうだ。

 インテリアも先代が「女子仕様」だったのが、ユニセックスになった。この点は評価出来る。老若男女、あらゆる世代がハンドルを握る可能性が高いことを考慮すれば当然そうなるはずである。

 1LエンジンはDOHC3気筒・69馬力。クールドEGR、高圧縮エンジンでエコテクはてんこ盛りだ。但しトヨタお得意のアトキンソンサイクルは入っていない。尤もダイハツからすれば、そのような技術を使わずとも好燃費を達成しているのだから、これで良いと思っているのだろう。ただ、燃費スペシャルが欲しいのであれば、後期型を見てから買っても遅くは無いと思う。後期型にはアトキンソンサイクル絡みの技術が活かされるだろう。

 【再びエントリークラスになったヴィッツは】

 パッソがダイハツからのOEMだとしたら、トヨタ車の「ヒエラルキー」は再編成されることになる。
今までパッソはトヨタ車のエントリークラスだったが、それがダイハツのOEMということで、ヴィッツがエントリークラスとなった。このことはクルマづくりに影響を与えるかもしれない。来年トヨタはヤリス(ヴィッツ)でラリーに参戦することになっている。その前後、4代目のヴィッツがベールを脱ぐことになるはずだ。今やカローラすらフロアパネルとシャシはヴィッツと共用している。4代目はカローラ、パッソとの縛りから解放され、さぞや思いきったことをしてくるに違いない。

 【等身大の経済車へ】

 ダイハツというメーカーはつくづくしぶとくて真面目なメーカーだなと思う。嘗てのシャレードを息長く育て、トヨタの傘下でストーリアというクルマを生んだ(トヨタ名はデュエット)。ダイハツの小排気量エンジンの技術はすごいもので、ストーリアの1.3Lは110馬力もあったほどだ。それをさらに発展させ、今回、子会社に入った当初はトヨタとの共同開発以外、普通車は作らないことになっていたのを、親方のトヨタから開発権を得た。日本には経済車らしい経済車は実は意外と少ない。燃費だったら、確かにハイブリッドカーは良いと思うが、車検費用は同排気量のガソリン車よりも1万円余計に取られる。また、バッテリーの交換も更に1万円以上高いのも事実。ハイブリッドカーは2千キロ/月以上乗る人で無いと、燃費で元を取ることは困難な乗り物なのである。その点は地球に優しくても、お財布には意外と優しくない、これが現実だ。経済車というと軽自動車を思い浮かべる人は多いかもしれないが、これまた上等そうに見える車種が増えて来た感は否めない。実際、インタークーラーターボ、フルタイム4WD、15インチアルミ、LEDヘッドライト・・・なんてやっていると今やあっという間に200万円に突入する「高級軽自動車」が増えて来ているほどだ。

 それを思うとパッソ/ブーンはあまり背のびをしていない、今や数少ない経済車のひとつと言えるかもしれない。

もくじはコチラ左斜め下

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