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2015年11月20日11:47

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007/ロシアより愛をこめて   (1963);観た映画、Nov. ’15




邦題; 007/ロシアより愛をこめて   (1963)

原題; FROM RUSSIA WITH LOVE


007/危機一発 (初公開時)
ロシアより愛をこめて

115分



監督: テレンス・ヤング
製作: ハリー・サルツマン
アルバート・R・ブロッコリ
原作: イアン・フレミング
脚本: リチャード・メイボーム
ジョアンナ・ハーウッド
撮影: テッド・ムーア
音楽: ジョン・バリー
テーマ曲: ライオネル・バート
モンティ・ノーマン
(ジェームズ・ボンドのテーマ)
主題歌: マット・モンロー
出演: ショーン・コネリー ジェームズ・ボンド
ダニエラ・ビアンキ タチアナ・ロマノヴァ
ロバート・ショウ レッド
ペドロ・アルメンダリス ケリム・ベイ
ロッテ・レーニャ
マルティーヌ・ベズウィック
ヴラデク・シェイバル
ウォルター・ゴテル
バーナード・リー
デスモンド・リュウェリン
ロイス・マクスウェル
ユーニス・ゲイソン

英国情報部に、ソ連情報部のタチアナという女性が亡命を希望してきた。彼女は手土産に、最新式の暗号機を持ち出すという。そして、彼女自身の希望で、ジェームズ・ボンドが派遣されることになった……。国際的犯罪組織スペクターが仕組んだ、英ソ間を巻き込む陰謀との闘いを描く。オリエント急行で繰り広げられる、R・ショウ演じるロシアの殺し屋との戦いや、ヘリやボートを駆使した機動的なアクション・シーン、ボンドガール歴代No.1の呼び声も高いD・ビアンキの魅力などなど、エンタテインメントの要素がフルにつまった、これぞ007の代表的傑作。マット・モンローの歌う主題歌も大ヒットとなった。

上記が映画データベースの短い記述である。 一昨日息子と娘がそろってボンド映画の最新ものをハーグの音響効果がすごいという劇場にでかけたのだがその組織スペクターが登場の半世紀以上前の作品である。 本作は66年か67年の夏、高校生だった自分が夏休みにいろいろ乱読中に早川ミステリーの薄く細長い文庫本で見つけて面白いものだから一日に一冊づつ読んでは次のものを今はない町の駅下がりの書店に自転車で走って行っては次のを買い求め読んだシリーズの一作だ。 アクション、ファッション、様々な一流についての蘊蓄、美女に世界を動かすスパイ、殺しのライセンスをもつヒーローのセクシーな活劇に接してイカレない若者がいるだろうか、50年前には。 それが脳に刷り込まれたのだからここでのワルサーppkは売り物の実銃を視て何度買おうか迷ったものの結局は自分が最も美しいと思うブローにング1922拳銃にし、それならその前のベレッタ1934が性能は悪くともボンドの最初の拳銃だったのだからそれも銃砲店の中古に出ていれば買ってもいいかとも思う。 それに今このようなヒーローを誰に求めるのかあまりにも映画はここから多様化し世界は基本的には米ソの対立項に中国が加わり中東のイスラム過激派に掻き回される現在、今のボンドには親方首相の力不足、一人では荷が重すぎるのではないか。 

本作以後は後年徐々にテレビなどで観ることになるのだけれどコネリーの肥え太り髪が薄くなった「サンダーボール」や丹波哲郎や浜美枝出演の日本紹介・荒唐無稽さに嫌気がさした「007は二度死ぬ」以降は見なかったのではないか。 その後のムーア、レイゼンビー、ダルトンのボンドをテレビで観ると鋼鉄のようなボンドをモノクロで観た第一作のクールさにはかなわなく、ブロスナンも悪くはないけれど甘すぎるとも思い、クレイグが出てやっとイメージが回復しつつあると思ったものだ。 昨日、爺さんばかりのフィットネスクラブの控室でインストラクターのペーターが新しいのを観たぞといって笑っていたのを思い出した。 キャンペーンで協賛のハイネケン・ビールの宣伝を見ているもののもう宣伝だらけのボンド映画で車はBMWのようなものはもう観たくないと言ったらペーターが、だから今回はいいんだ、と言った。 アストン・マーチンで、、、というのでその先は聴きたくないと耳を塞いだ。

そこでその翌日の本作だ。 何回観たか、けれど今回観たいと思ったのは2年半ほど前に一週間ほど滞在したイスタンブールがでるからだけだった。 本作についての解説などは山とあるからそういうものに蘊蓄を譲ってここではトルコのイスタンブール関蓮だけにする。 それはここに登場するのが50年以上前のイスタンブールだったからだ。 ボンド映画は細部まで凝るし特に背景などのカメラワークは行く所々で観光地を辿っているのだから自分が訪れた場所がどのように映っているかにも興味がある。 本作は8時のニュースでパリの生々しくも痛々しい襲撃事件後まだ逃れた首謀者たちを追っているニュースのあとオランダ民放テレビの放映だった。 現実の出来事と50年前のスパイゲーム映画では本作が昔はともかく今では如何に能天気に映るをかを観たいと思った。 そしてチャンネルを変えるとき家人に本作を観るぞと言うと、あなたもう何度見たら気が済むの、と嫌そうにいうのでもう一度あのイスタンブールを観るんだというと彼女は傍に来て座り、初めに行ったところ観たところが出てくるといちいち、ああ、あそこ、あのころはこんなだったのね、変わっているとか変わっていないとかを比べ、あのダルヴィーシュ・ダンスを観たのがプラットホームに続く駅の広間だったから、もう今はないオリエント・エクスプレスが出ていた駅ははこんな具合だったのね、などと結局一緒に眺め映画の中でイスタンブール巡りを楽しんだのだった。 ロシア大使館前の目抜き通りは今では欧米の大都市と変わらない高級ブランドの店がならぶもののトルコで政治の変化が起こるとそこから上がったタクシム広場では大きなトルコ国旗がはためく下でデモが行われ荒れるところでもある。 旧市街から見晴らしのいい橋を渡って坂を上がった新市街の上の方に有るはずのロシア大使館の地下がなんでこちら側の地下貯水池につながってるの、いいかげんだわね、などと味気ないことをいう。 日本紹介の「、、、二度死ぬ、、、」に比べるとこれなど何のことでもない。 ただあのローマ時代ほどからある地下貯水池の奥にある逆さになったメデューサの石像が本作に出てこなかったのにはちょっと不思議に思った。 今ではところどころでは水漏れもするけれどちゃんと水の上をあるけるような廊下もありきれいな照明が施されている宮殿の世界遺産にもなっている観光地なのだが50年前にはまだネズミが湧く画面にみるような恐ろしい所だったのだろうかとも想像した。

トルコは侮れない国だ。 東と西の結節点でもあり現在シリアの難民を200万人以上受け入れていると言われている。 けれど彼の地はなるほど西欧的には総体的に物質上は豊かではないけれどEUに入る、入らないで逡巡しその原因は東西の文化・政治の鬩ぎ合いの結果であってそれでも単純に難民200万人以上ををうけいれていると言われると、そんな事が社会インフラの人手不足がこれから起こりつつある日本で起こりうるのかと普通には比べられないような比較をしてみる。 中国、朝鮮・韓国系をいれるとそれぐらいはあるだろうという者がいるかもしれないけれど彼らは避難民ではない。 (経済)移民なのであってそれぞれには犯罪関係はあったかもしれないとしても何らかの政治不安によって避難してくる者たちではない。 ヨーロッパからはるか離れた島国では国連配分の避難民をその割合で受け入れをしているとしてもそれは微々たるものでしかない。 日本に007に相当する粋なスパイがいるかどうか、現実にはいないとして仮令そんな三文小説でもあれば当時の早川文庫と比べて読んでみたいものだ。
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