mixiユーザー(id:125571)

2015年11月18日08:35

31 view

久しぶりにちょっとだけ青空が見えたけれど、、、



2015年 11月 16日 (月)

4時半に晩飯の食材を買いに外に出た。 4時半にはもう自転車のランプのセンサーが反応してオレンジ色の灯を点している。 見上げると南西の上空、青空に流れる筋雲がいくつか見える。 筋雲は典型的な秋の雲だと思っていたのは大阪南部で育った習性からいえることでここオランダではそうでもなくしょっ中出る。 だから季節には関係なく数千メートル上にジェット気流が流れているところに雲が発生し、そこまで空が晴れいるとそれが見えるということでしかない。 こちらでは季節に関係なく見えるけれど自分には子どもの頃から刷り込まれたものがノスタルジーとなってこれが秋だと感じる回路が出来ているから夏でも春でもこれが見えると、秋だなあ、という感慨がこぼれることとなる。 子供の時に洗脳されたパブロフの犬が「秋だ、ワン」という反応なのだ。 とにかくここで一つワンと鳴いて自転車を漕ぎ始めた。

今日の昼12時に全国を挙げてパリでの犠牲者に追悼の意を示し1分間の黙祷をささげることになっていたけれど自分はまだ寝床で夢の中だった。 といっても自分は一年中で1,2回しか夢を見ない、見ていても目覚めた時には覚えていない、だからその時間には世界に対する意識はなく、無か闇、若しくは自分が覚えていない無意識の世界の中にいた。 眠ったりしていて意識がなければそれは不在ということなのだろうから自分はそこにはいなかった。 けれど、それは却って自分には都合が良かった、とも言えることだ。 自分がその時起きていたならば12時のその時に1分間の黙祷を捧げていただろうか。 分からない。 多分、心の中では死者には敬意を捧げるものの他人に混じって死者を悼むということはしていなかっただろという複雑なものがある。 もし自分の肉親、兄弟、知り合いがそこで犠牲者になっていれば悲しみ、悼むことは確かではあるものの、今の世界の、特に西欧世界の「悼み方」には簡単に同調しがたいところがあって素直にそこに加わる気持ちにはなれない。 どれがどうなのかというと、犠牲者の家族、その周囲の人々には弔意を示すものではあるけれどマスとしての大衆行動には IS に対する効果は少なく、逆に無駄に反イスラム感情を広め更に今までのものを不可逆的にそれ見たことかと強めることになり、両者のギャップをさらに深める結果に導かれるだけではないのか。 実際、他人行儀に言うとこのような殺戮は中東地域では日常茶飯事であって、現にフランスや近隣諸国の移民が多く住む地区ではこの12時に1分間の黙祷、とする市民は殆ど見られなかったようだ。 結局、今更何を追悼だ、俺たちの行き越しはどうなる、追悼しないといっても罰則のないものである、自分たちが異国で生き延びるその日の糧を稼ぐことで一分の余裕もなく、また自国と比べると何を今更、死者には残念というしかない、それだけだ、というところだろう。 移民たちにしてみれば何を今更、裕福な自分たち「北」がやられればおっとり刀で「哀悼の意」か、というところである。 彼らの家族、知り合い、友人、隣人がそれぞれの「南」の地で今まで、それに今も被っているこれに何倍かする被害が今更これだけで、、、、というところなのだ。 南北問題の結果がこのように火を噴いているというだけのことを彼らは政治・経済アナリストたちの言を借りなくとも身をもって示している。 

プーチンとオバマは昨日、緊急に会議場の隅で互いの通訳を入れて2人だけで30分ほど話しこんでいたという画像が出ていた。 その後ではオバマはアメリカの地上軍を投入せず空爆だけにしてフランスの地上軍を出動すさせる可能性を軸にし、それにはシリアのアサド政権を巡って米ロの抗争を一旦停止してここはひとまず IS を何とかしなければという取敢えずの合意に達したのだろう。 シリアではアサド政権が一番この抗争での被害者を生み出している元凶だと言われているけれどロシアはそれでもアサドの後押しをしているから引っ込みもつかずそこにこういう過激派が入ってきたことで自国の旅客機が爆破され自国の的でもあるのだから IS に関してだけは渋々ながら西と協調の仕草をとらねばないのだろう。 観るところ IS がロシアを攻撃したというところが短期的に見て IS の過ちではなかったのか。 このようなゲリラ戦争を遂行するには敵同士を戦わせるというのが常道なのだから。  

何か月か前にブリュッセルでユダヤ博物館に押し入り銃を乱射した男も、この間フランスの新幹線でブリュッセルからパリに向けて走っている列車内の捕り物で捕えられたか射殺された男も、今回のグループの首謀者たちもブリュッセルのある地区の住人でありそこを住処にしていたと報道されている。 もう20年以上状況は変わらず情報部はこれらを承知していたと事件の後になって発表された。 なぜそれを防げなかったのかというのはベルギーの、それもブリュッセルが7つも8つもの警察管轄区に分かれていて、それぞれがフランス語、オランダ語の変種であるフラマン語で分かれているような組織内の意思の疎通が極度に貧しいこと、その地区の移民の第一世代はフランス語もフラマン語も英語もわからないこと、第二世代、第三世代の第一世代とのギャップがあまりにも大きいことに加え中学校を出るころの就職率が極端に低いことなどが今回の事件の温床、とりわけ社会不安を煽る社会的平等にたいする不満からこのような過激派が生まれる温床になっていると報道されている。 今の時代、インターネットで少年・青年たちがコミュニケーションを奔放に駆け巡る中、状況はベルリンであってもアムステルダムであってもロンドンであっても変わりはないのだがベルギーの国情、とくに救いがたい官僚組織がテロ組織の活動しやすい土壌に何ら手をうてていないということだ。 この事件の直前、ベルギーでこの地区を舞台にした、移民の子弟、若者・青年の置かれている救いがたい問題を描いた映画が紹介されていて、それを敷衍すると今回の襲撃をも含む広い問題を提示していることになるのは確かだ。 ブリュッセルではこの地区の錯綜した状況にこの20年ほど何ら対処してこなかった結果がこうなったということなのだろう。 まだ訪れたことのない自分の甥と姪、それに1つになるかならないかの赤子が住む地区はそこから遠くない。

全面的に戦争だとフランスも近隣諸国もそう言っている。 この辺りはNATOの加盟国であるので加盟国一国に発生した武力行動は加盟国にも同様のものと見做されて同盟の定められた態度をとるということで基本的には自分も戦争状態の中にいるということだ。 つまり当局は捜査令状もなく自由に家宅捜索ができる状況になっているということだ。 国(々)のゲリラ戦争、特に西欧諸国内でのものは決して楽ではなく神経戦がカギとなりこれからあちこちでパニック・アタックが起こるに違いない。 どこかのように安全な国に住んでいて幸せだ、というのが幻想であることを露呈する様な事件が起こらないことを願うものである。

ちょっとだけ青空が見えたといってもそのすぐ後に黒雲が空を覆いまた鬱陶しい天気が当分続く。
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2015年11月>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930