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2015年11月16日02:07

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南リンブルグを5日間歩いた (6)Slenaken から Valkenburg まで 徒歩 19km (上)




2015年 11月 5日 (木) 

Slenaken から Gulpen を通って Valkenburg まで 徒歩 19km。  その後 バスで Slenaken まで戻りホテルの駐車場に停めてあった車で Valkenburg の宿舎に向かう



毎日20km前後を歩いて宿舎に戻りシャワー、そして2時間ほどかけて夕食、部屋に戻りベッドに寝転んでタブレットやテレビでニュースをていたら10時ごろにはそのまま眠ってしまい、だから毎朝7時半に目覚め8時半に朝食というのもルーティーンになっている。 前夜にわか雨が降っていたから9時半ごろ宿舎を出てバスの停留所から小川のほとりを辿り久しぶりの雨にぬかるんだ泥濘を避けて湿った草地を1kmほど歩いてきた。 そこから50mほどの丘を上り台地になったところにある林を抜け次の森の縁を辿って変化に富む丘陵地をダラダラと農家がみえるあたりに出てきた。 そこからは舗装された大きなトラクターがやっと通れるような農道が3kmほど続く。 景色は問題ないのだが長い舗装道路を歩くのは足裏に嬉しくないので縁の草が生えているところを歩く。 二十歳の中頃と思わしき女性がイヤープラグで何かを聴きながらジョギング姿で3kmほど離れた Gulpen の町まで我々を追い越して走っていく。 林の間に城のような屋敷が見え犬を連れてそこに行く乳母車というのかバギーというのかそういうものを押した家族連れ何組かと行き違った。 ここまで来ると Gulpen から歩いて散歩に来る人がいるのだからもう町まで遠くない。 そのうち町の外れの丘の傾斜に市の室内プールがあるところに出て中学生たちがやって来るのに遭遇した。 まだ11時を周ったところだ。 小川に沿って歩くと古くからの粉ひきの水車があってその粉を使って商うパンケーキ・ハウスの看板も見える。 自分に小麦アレルギー・アナフィラキーショックがなければ時間もいいのでパンケーキにビールで早い昼食にするのだがそういうわけにもいかず、巨大な鉄の水車の車輪が音を立てながら水を掻き落とすのを眺めながら町に入った。 今回はここに何回も来ているものの毎回行き来するルートが違うので目印のスポットを見つつ地図のルートに沿って市内の知られた Gulpener ビールの工場内部を覗きながら通り過ぎその近くのカフェーでコーヒーを飲みながら一休みした。 

一休みしてから谷の底になっているこの町から2kmほど坂を標高差で70mほど上り徐々に後ろに町が下に見えるに従って6,7kmほど離れて先ほど歩いてきた丘陵地帯が見晴らされる。 丘の耕作地の中にポツンとあるかなりの屋敷が廃墟になっているところに出た。 記念の碑があり、第二次大戦の初期に爆弾のために4人がここで死去したとしてその名前、年齢が記されていたのだが全て男で20代と40代が半々だった。 どのような状況だったのか一切書かれていないので分からないけれどドイツ占領下のレジスタンスのため準備していた爆弾が爆発したのか、それともドイツ軍か連合軍の爆撃でこうなったのか想像が湧くけれどもし空爆だとしてもこれほどピンポイントで爆撃できるということはなかっただろうから地上からの爆発ということになるだろうかとも想像した。 周りに何もないところに急に70年ほど前の廃墟がまだそのままになっているのを見るのは不思議なものだけれどそれでもノルマンディーの崖の上から Dデーで使われた上陸用舟艇がまだ映画やドキュメンタリーで見たまま何十とそのままになっているのを見たのが25年ほど前で、その事とともにまだ戦争の記憶はあちこちにあるのだと思いなおす。 バスで移動中にも何千と戦死したアメリカ兵の墓地の白い十字架の列が見えたし、前回リンブルグを歩いた時にはそのようなカナダ兵の白い十字架の列を見乍ら丘を迂回した記憶がある。 それにあまり遠くないベルギーの平野の中には巨大な第一次大戦のフランス・イギリスの何十万という戦死者の慰霊塔もあるのだから歴史はその墓地の列とともに忘れ去られることはない。 現に最近スティーブン・スピルバーグが第一次大戦時に軍馬として供出された馬の話を映画にしたものを観たのだがその舞台もベルギー・ドイツ領当たりの話だった。

その廃墟を通り過ぎてこの辺りでは一番高い標高170mの辺りに来ると牧草地はなく耕地になっていて晩秋にも関わらず菜種のような植物が一面に植えられているところがこれから幾つも見られるようになっている。 その葉の形は菜種とは違うけれど黄色く細かい花は菜種のようで菜種なら油を採るのに栽培されているしバイオ・エネルギーとして石油代替え品としても植えられていると聞いていたからそんなものかと思ったのだが帰宅してからその時の写真と花のことを調べてみるとそれは菜の花ではなかった。 どんな種類でも菜の花は春のもので秋に育って開花するものはない。 それは花からあとの種をとる芥子だったのだ。 イエロー・マスタードとなっている。 耕地によっては50cmほど伸び始めたところもあるし、また別の土地ではもう人間の背丈ほどに育ち黄色い花を咲かせているところもある。 午後にはそういうところの間の小径を辿って歩いたりもした。
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