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2015年11月10日11:14

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例外的な暖かい晩秋も終わったようだ



2015年 11月 9日 (月) 鬱陶しい空から雨が降り北西の風



土曜の午後200kmほど離れた南リンブルグ州でのウォーキングを終え車で北西に移動して帰宅途中に既に気候が変わって来ているのを車窓の外に見える空で実感した。 晴れ間が少なくなり雲が空を覆い自宅に辿りついた時には細かい雨が降り始めていた。 普通なら土曜のマーケットに行くのだけれど快適なウォーキングから今現実的な晩秋に戻されて今更ポンチョを羽織ってマーケットに行くのも憂鬱な気がして家から出ずどこにも行かなかった。 

翌日曜は朝から地区の古式銃射撃大会の射場監視員をしなければならず10時ごろ雨の中を車で自分の属する射撃クラブに出かけ一日中屋内で黒色火薬の匂いと煙に包まれていたから天気を感じなかった。

今日月曜の朝窓を打つ雨音で目覚めた。 昨日射場で立づくめだったから五日間で100kmほど歩いた影響か左膝に軽い痺れのようなものを感じ歩くのが少し重かった。 五月にプロヴァンスを12日で150kmほど歩いた後のダメージからほぼ回復していたもののそれでも運動すると左右の膝の違いが明らかで、来年の春にイタリアの切り立った崖の続く海岸を10日以上歩くプランのことが浮上している折、今回のウォーキングはそのテストケースでもあったのだ。 上りといっても70−100mほどを20分ほどで上がったり下がったりするようなあんななだらかで優しいリンブルグの丘陵地帯を歩くのとは格が違うルートはプロヴァンス・ルートよりタフなようでこの分では参加を取りやめるのが妥当なところかと今のところそう思っている。

4時ごろまでだらだらと家の中で何もしないでいたけれど晩飯の買い出しに行かねばならないことからようやく腰を上げポンチョを被って外に出ると雨風がかなりのもので北西の向かい風には自転車の速度シフトを下げて風に対抗しなければならなかった。 夕食後8時のニュースを見ているとオリンピック委員会の役員によってロシアの薬物スキャンダルが報じられており、ロシアがもう20年以上国を挙げてオリンピックアスリートたちに薬物投与を続けその結果何人ものメダリストたちを輩出しロシアの薬物検査委員会自体に検査結果改ざん・廃棄の事実があることから単にモラルの問題だけに終わらず犯罪要件を構成することでもありインターポールなどの組織が動いていることからその委員会のレポートではロシアをオリンピックから排除するような提案も出されていてただならぬ気配である。 オリンピックに関しては嘗ての東ドイツがホルモン投与で女性選手たちの体力・体格改造のスキャンダルが何年もの後になって表に出てきたことは今ではもうだいぶ前の記憶になっているのだが今日の発表では今でも「体制的に」続いているということだから事の成り行きに興味が向くのは避けられない。 勝つためにはなりふり構わずその手段を択ばないというのはオリンピック憲章に反することではあるけれど世界は強いもの勝ちだという世知をもってすればロシアや中国などの全体主義的傾向の強い国にそんな疑惑が向かうのは当然と言えば当然なのだが、一方、サッカーに代表されるようにスポーツが大きなビジネスになり巨大な額の金が動けばそこに汚職がからみ、ヨーロッパでは一大イヴェントである自転車のツールドフランスではルールの網目を潜って薬物使用のスキャンダルが跡を絶たないのだから大きな金が動くところでは必ず生臭いことが起こったり大きな組織に澱みがでたりするようだ。

汚職ではないけれどスポーツと金に絡んで自分でも経験したことを思い出す。 もう20年以上前にロッテルダム・マラソンの日本選手団に通訳として何日か付き合ってほしいと知り合いから頼まれ、名前だけは聞いていたマラソン選手たちに大会委員長から話があるとして集められたところで委員長から、ロッテルダムは同じ日にロンドンマラソンとも競っていてマラソン記録がその指標になる、そこで世界記録から何秒かごとに区切られた桝目に賞金が示されていて当然記録が良くなるほどその額は上がる、入賞すればその賞金がかくかくしかじかであるから各自記録を伸ばすよう期待する、とのことだった。 その時日本選手たちから、こんなものは今まで見たことはないしそんなものがあったとは知らなかった、今まで走ってきて我々はプロではなくアマチュアであるからメダルやカップはあってもそんな賞金などもらったことはない、陸連との話はどうなっているのだ、と不穏な空気になっていたのを思い出す。 委員長はこれが大きな世界のマラソン大会の常識だからそれぞれに表を示して発奮してもらうようにしているのだが日本では選手にそれが伝わっていなかったとは知らなかった、と逆に驚いていた両方の光景に部外者として面白いものを観たという思いがしたものだ。 その後日本の陸連がどのようになったのか想像では報奨金が徐々に各自選手に渡るようになっていったのではないかと思う。 それはトップスポーツの世界では徐々に、連盟に属するとしても自分のエージェントやスポンサーを持ち記録を上げるためにはそれなりの費用がかかることは当然であることからアマチュアとプロの境がほぼつかないようになっている現在もう20年前の牧歌的なスポーツに対する幻想は失せかけている。 けれど金はどんなところにもついて回りはするけれど薬物に関しては別物である。 そのことに関して結果的に或る国の委員会が組織的に関与しているという、それも弱小国ではなくいつもトップに並ぶ国である。 サッカーで世界連盟のトップや嘗てフランスのトッププレーヤーだった男が汚職にからみ刑事事件に発展している現在、世界オリンピック委員会がこれをどのように取り扱うか世間は注目している。 

そんなニュースの中でコメントを求められていたのが当時のロッテルダム・マラソンの主催者でかつてはマラソンで世界記録を出した男でもあったので20年以上経って老けたその容貌を見ながら時の経つのを感じたものだ。 コーヒーを飲み干しポンチョを被って久しぶりにフィットネスクラブに出かけた。 左膝にサポーターを着けて何とか1時間汗をかいて終えた。 雨風の中を帰宅してシャワーを浴びて秤に乗ると80kgだった。 プロヴァンスからもどった5月半ばには今年初めからすると13kg落ちて80kgだった。 その後5か月半でベルトの穴が二つほど戻っていたから3−4kg増えていたのではないか。 それがこの5日間のウォーキングでもとに戻っていた。 それはフィットネスのジムでも感じられた。 ことに腹筋に力が増していること、運動の持続力が出来ていることなどに兆候が出ているのではないか。 けれどシャワーの後のビールが旨いのでこれにはちょっと注意しなければならないようだ。 

雨に濡れた落ち葉を眺めながら自転車を漕いでいて乾いて厚く積もったカサカサ、ガサガサと音がする森をつい二日ほど前に歩いていたことを思い出した。 今日の暗い茶色に変わり果てたぬれ落ち葉を写真に撮る気がせず代わりに2週間ほど前に自宅前に積もっていたまだ明るい黄色の混ざる落ち葉の写真を掲げて少々の慰めとする。
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