長い人生には必ず浮き沈みがあります。
得意の時もあれば、思わぬ逆境に見舞われ、ひそかに涙を流す時もある。
それを、どう乗り越えたらよいか。
『墨染(すみぞめ)のわが衣手(ころもて)の広くありせば、世の中のまどしき民(たみ)を覆(おは)はましもの』
(良寛)
僧として器量が大きければ、世の貧しい人々を助けてあげたのに、それができないでいることよ。
『世の中の栄枯と盛衰を見ていると、空の雲がいろいろと形を変えるように移り変わる。
思えば今までの50年あまりははかなく、ひとつの夢の中の出来事のようであったよ』
(良寛)
あんなこと、こんなこともいろいろあった。
だがそのすべては、べつにどうということもないほどの、夢の中の出来事のように去って行ったよ。
私も良寛の言葉に同感しています。
いま、辛く苦しい日々を過ごしている人に、
辛抱してとエールを送ります。
今は夢の中の出来事だから、
そのうち、覚めるから
心配しないでと。
諦めないでください。
人にはそれぞれ定められた命があります。
これを『定命(じょうみょう)』といいます。
生きるとは
「預かりもの」の命を
大事に使うことなのです。
寿命がくれば
その命を大切に
お返しするのです。
仏教では命の価値は長生き、短命の時間の長さではないと言っています。
大切なことは、自分に与えられた命を
「いかに使うか」
だと説いています。
ゲゲゲの水木しげるさんも
『バカだなあ。死んでしまっては何もならんよ。
幸せってものは生きていてこそ感じられるんだ。
噛みしめられるんだよ。
考えてみろ。死んでしまったら肉体がなくなって魂だけになるだろう。
魂だけになったら幸せを実感できないんだよ。
幸せってものは、体と心で感じてこそ初めて分かるんだ』
と述べています。
今日は
浮き沈みの人生
預かりものの命
について
書いてみました。
生きる力になれば
合掌
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