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2015年10月05日03:33

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秋の夜に

先日の夜勤明けに、何日も暴れていた、93歳のおじいさんが私の帰った20分後に亡くなったと聞きました。

一晩中様子を見ていたのですが寝息をたてて寝てくれていました。


朝血圧計る時、にらんで抵抗されたのに。


血圧計るのだよ!
と言ったら

『あ、そう』

とおとなしく計らせてくれた。

あれが最期の言葉になった。


前日での病院では、
心臓や腎機能が悪いから看取りになると医師が決めたばかりのようでした。

人の命の終りはあっけないものです。


家族が持ってきたジュースやお菓子をニコニコ笑顔でそっとくれたりした優しいおじいさんでした。

突然数日

『もう死ぬのだ!』

と叫んでいた。

お迎えが見えたのだろうか。

夜勤の最期の晩は騒ぐこともなく、

安らかに寝ていて苦しむこともなく逝かれたのでほっとしました。

息子さんからも感謝されてほっとしました。

ご冥福を祈ります。

また一人見送ってしまいました。

人の人生の最後を看届ける仕事に誇りを感じます。

日頃接していて

、『あんた優しいね』

て毎日言ってくれた

言葉を励みにしたいと

思います。

また、あちらでお目にかかりましょう。


秋は特にもの寂しさを感じますね。

『月見れば

ちぢにものこそ

悲しけれ

わが身一つの

秋にはあらねど』

(古今集・大江千里)

月を見ていると

さまざまに悲しい

思いがしてくる。

自分一人だけの

秋ではないのだけれど。

『散る花も

また来む春は

見もやせむ

やがて別れし

人ぞ悲しき』

(更級日記・菅原孝標女)

散ってゆく花でも

再び訪れる春には

見ることもあろう。

けれどこのまま

死に別れた人が


恋しくてならない。

秋の夜に
 

合掌
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