「猪苗代マジック」
二階堂黎人
文芸春秋
古本屋で購入。
名探偵・水乃サトルシリーズの、長編3作目。
舞台となる猪苗代地方は我が地元〜。
登場する地名一つにもにやにやさせられます。
数多くあるスキー場の名前は架空のものなんですけど、これはストーリー上どうしても悪いイメージが付いてしまうので敢えてのことでしょうね。
地元では有名な和菓子屋さんなんかは、実名で出ています。
勿論本書は本格ですが、探偵役のサトルとヒロインの由加理は共に旅行代理店の社員なので、このシリーズはトラベルミステリー的な楽しさもあります。
オープニングはショッキングな犯行描写があるものの、現代物ですし印象は地味め。
でも面白い。この分厚さを一気に読破してしまいました。
帯には≪これぞ本格ミステリの王道だ!≫とありますが、まさに堅実なプロのお仕事です。
読了後は畳の上をごろごろ。
長編のページ数を丁寧に使って、全ての手掛かりが出揃ったところで名探偵による謎の解明!!
やっぱり本格っていいもんですねぇ…(ごろごろごろ)
真犯人の正体にも驚きましたが、あのラストの潔さにも拍手。
読み返せば、ちゃんとフェアな描写も見つかりました。
ああ悔しいな〜(満面の笑みで)
しかし小池啓介氏の解説も、これ立派なトリックですよね(笑)
何せ40ページ近くあるんだもの…。
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