この大会においてなでしこジャパンは前回王者としての戦いが見られないと言われる。グループリーグでは初出場の3チームを相手にすべて1点差で勝ったものの、得点力不足を指摘され物足りないと言われたものだ。
だが、ボクは王者の風格はあると思う。
今日の決勝トーナメント1回戦、もうどんなチームでも負ければ終わりのトーナメントだ。
これも初出場のオランダは試合開始から引いてきた。カウンター狙いのサッカーだった。
まるでノーシードの都立高校が日大三高や帝京のユニフォームを見ただけで委縮してしまうような、恐らくそんな感じだ。
体格では明らかに不利ななでしこは前半10分、鮮やかにパスを回し宮間のクロスを大儀見が頭で狙う。クロスバーにはじかれたボールを有吉が決めた。
前半はそのまま終了した。もし、オランダが後半から見せたような、攻撃的な試合を最初からしていればどうだったかわからないとも思う。
後半はオランダのサッカーを見せた。予選で爆発的な得点を挙げてきた。それでも、なでしこは落ち着いていた。もちろん運もあった。だが、次のワンチャンスを生かしたのはやっぱりなでしこだった。
阪口のミドルシュートは連携から生まれたゴールだった。
2−0
ロスタイムにGKのミスで失点したが、もはや試合は決していた。
いつもハラハラさせてすみません・・・・
佐々木監督は前にも聞いたようなコメントを残した。
いつもハラハラ??
でもいつも勝ってる!!
いつもハラハラだけど、オランダに自分たちのサッカーをさせなかったのはなでしこの胸に輝くFIFAのチャンピオンエンブレムだったのではないか・・・・
チャンピオンでありながら謙虚に戦うなでしこにはチャンピオンの風格が実や宿っている。それに気が付かないのはなでしこの選手だけなのではないかと思う。
チャンピオンの意識などなくてもいい。でもこのチームは間違いなくチャンピオンである。その証拠にこれまで1度も負けていない。そして、相手は引いてくる。そこをこじ開けるなでしこ・・・・・
2大会連続優勝まであと3つだ・・・・
2015年6月23日 女子ワールドカップ 決勝T 1回戦
日本2−1オランダ(有吉、坂口、バン・デ・ヴェン)
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